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ホイールは修理不能の消耗品だった!

熱を加えた修理で崩れる強度バランス
修正は基本的にガリキズの補修くらいまで

お気に入りのアルミホイールを、傷つけてしまった場合どうするか?

  1. 傷が小さければ、ショックだけど無視してそのまま使用する。
  2. ホイールは消耗部品なので交換する。
  3. ホイール修理の専門店を探して修理に出す。

じつはホイールメーカーは、原則としてホイールの修正をNGとしている(基本的に、アルミホイールは消耗部品のひとつという位置づけ!)。

ホイールがキズ付けてしまったとき、ボディなどと同じように修理できるように思える。実際インターネットで探せば、けっこう各地にホイールのリペアの専門店がある。

それぞれ独自のノウハウで、ガリ傷、クラック、歪みなどに対処しているが、オーダーする際は、何を目的に修理するのかよく考えてほしい。
その目的とは、見た目重視なのか、機能重視。どちらを選ぶのかをまずはっきりすること。

歪や曲がりに関しては、板金技術がものを言う。
機能を優先するなら、最終的にバランサーにかけたとき、どこまできれいに回転するようになるか、あらかじめ業者に見通しを聞いておいた方がいい。
しかし、歪んだホイールを修理しても、メーカー出荷時と同じ精度の回転バランスを完全に取り戻すのは、かなり難しい。

一部に熱が入ったホイールは強度面で不安が残る

もうひとつ重要なのは、強度や耐久性の問題。
市販のアルミホイールは、国交省の定めるJWLの安全基準をクリアしたものとなっているが、修正、とくにアルミ溶接を行って、一部に熱が入ったホイールは、強度面で不安が残る。

そもそも、ホイールのデザインは見た目だけでなく、材質と強度分析を行っている。そのため、熱の入った部分は、多の部分とは強度・剛性が異なり、路面からの入力などを分散するバランスは崩れている。
最悪の場合、走行中にホイールが破損(スポークが折れるなど)することも考えられる。
だからホイールメーカーは、ホイールの修正や修理をNGとしているのだ。

とくにホイールへの負荷の高いハイパフォーマンス車の純正ホイールは、かなり特殊な塗装になっていて、アウターでは非常に再現しづらいカラーになっている。
これは傷ついたホイールを修正して、そのまま使用されるのを嫌っている証拠とされている(例:レクサス各車、日産GT-R(R35)など)。

BBSなどは、損傷した鍛造ホイールの修理は不可と、はっきりと取説に明記してあり、修理できない代わりに、損傷したホイールを下取りに出すと、新品ホイールを50%offで販売するサービスを始めているぐらいだ(「BBS JAPAN TANZO CLUB」会員限定特典・https://www.bbs-japan.co.jp/jp/membersnv/replace.html 参照)

とはいえ、お気に入りのホイールが、絶版でもう手に入らない。
あるいは、傷が小さいし、新品は高価で買えないという人には、やはり、ホイール修正は魅力的に映るのもよくわかる。

結局アルミホイールの修正は、ありなのか、なしなのか。

結論からすると、アルミホイール、とくに鍛造ホイールは、修正の手を入れれば入れるほど、強度的には弱くなるという。
これをよく踏まえて、熱を入れずに(溶接せずに)、紙やすりでキズを整え、アルミパテなどで修正し、あとは塗装できれいに仕上げてもらう、というところまでなら、一般的にもおすすめできるレベルといっていいだろう。

つまり、修正といういうより補修程度。キズをならすだけなら1万円弱から受け付けてくれるが、塗装は別。ホイールのカラーによっては、部分塗りではなく1本まるまる塗ることになり、塗装代だけで2万〜3万円かかることもある。もし、特殊な色の場合、4本すべてを塗り直さないと色の調子が合わないこともある。

ちなみに、絶版ホイールやお気に入りで、板金などの熱を入れたような見た目を重視した修理をしたときは、そのホイールは後輪に装着すること。それは、万一ホイールの強度バランスが崩れていることが原因で破損しても、前輪が正常であればハンドル操作ができる余地が残されるからだ。

(レポート:藤田竜太)

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