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意外に知られていない「タイヤの振動を止める」あるパーツ

どんなに高価なホイールタイヤも
ハブが緩かったら回転ムラが出る

アナタのクルマは走行中に振動が出ていませんか?
ホイールとタイヤの中心が取れていなければ、そこが振動源となっている可能性があります。どんなに高級なタイヤやホイールを買っても、装着状態が悪ければ、まさに宝の持ち腐れです。
「芯出し」という言葉がある。回転しているものには、中心があり、その中心の位置がピタッと決まると、きれいで気持ちのいい回転になる。その中心位置を決めることを「芯出し」という。
自動車部品でいえば、クランクシャフトとブロックの芯出しが有名(クランクの曲がりの限度値は0.05㎜ほど)。

しかし、クルマには、クランクシャフトよりもっと大きい回転体がある。それはタイヤ&ホイールだ。
タイヤをきれいに転がすには、車体側の車軸のハブと、ホイールのセンターハブの穴の中心が、ドンピシャリと重なって、芯が出ているのが必須条件。

新車のときについてくる、純正ホイールは、ハブ径にピッタリはまるセンターハブの直径になっているので、ホイールのセンターハブをきちんと車体側のハブに合わせて、ナットを締めれば、ホイールの芯は自動的にほぼ出ているといっていい。

ところが、社外のホイールだとそうはいかない。

じつは、ハブ径の大きさは車種ごとにけっこうバラつきがあり、社外品のホイールはできるだけ多くの車種に適合できるよう、ホイールのセンターハブの直径を大きめに開けているのだ。

そのため、社外のホイールを車体側に組むとハブとホイールのセンターハブの穴の間にクリアランスが開いてしまい、ここできちんと芯出しすることができなくなる。
写真は、車両のハブと同径のリング。社外ホイールとのすき間ができているのがわかる。
そのため、次善の策として、60度のテーパーナットを使い、それを丁寧かつ均一に締めることで、ボルト穴の方でセンターを出せるようになっている。

しかし、このボルト穴もご存じの通りかなりクリアランスが広いので、インパクトレンチなどでキュンキュンと勢いよく閉めてしまたりすると、当然センターなどでるわけがなく、ホイールの真円性は失われてしまう。

こうなると、高価なタイヤだろうが、軽量高剛性のホイールだろうが、こだわって最少の錘(おもり)でホイールのウエイトバランスを合わせようが、アライメント調整に出そうが、それらの効果は台無し。

なぜなら、一番肝心なホイールとハブのセンターがずれているからだ。

センターがずれていれば、不快な振動や異音も出るし、締めつけ時にホイールのナット座も傷むし、ナットも当然ゆるみやすい……。

車種別設定のある社外ホイールは、芯を出すためにハブ径を合わせている。

 

そうはいっても、せっかくだから純正ホイールではなく、お気に入りのホイールを履きたいという人は「ハブリング」(ハブセンともいう)を入れよう!!

ハブリングは、ホイールのセンターハブにはめ込んで、ハブとホイールのセンターハブの穴の間のクリアランスを埋めてしまうアイテム。
これを使えば、純正ホイールのようにハブとセンターハブの隙間はなくなり、芯出しも簡単にできる。
1個数百円単位のモノから、数千円にモノまでいろいろある。
素材は樹脂、アルミ、ジュラルミンなどがあるが、強度的にやはり樹脂はおすすめできない。

また、ワイドトレッドスペーサーは、ハブ掛かりが浅くなるので芯出しができなくなる。
ハブ付きワイドトレッドスペーサーもある。ただし、10mmくらいでは出幅が少ないためハブの強度があまり取れないので装着には不安が残る。

ハブリングおよびハブ付きワイドトレッドスペーサーは、芯出しのために装着するパーツなので、クリアランスはできるだけタイトの方が望ましい。予算が許せば、専門店でワンオフで作ってもらうのが理想的だ。

クリアランスをゼロに近くまで攻めて作られたハブリング(ハブ付きワイドトレッドスペーサー)は、装着するとき叩き入れるようになる。

それほどのハブにぴったりなハブリングは、ホイールにガッチリと噛み込んで持ち上げてもまったく取れない。

ホイールを外したとき、車体側のハブにハブリングが残るようではまだまだすき間が開いているというわけだ。

いずれにせよ、いいタイヤ、いいホイールにこだわる人のであれば、ハブにもこだわってほしい。
「車種専用ホイール」と名乗るホイールを選ぶときは、デザイン、リム幅、インセットだけでなく、最低限ハブ径とホイールのセンターハブの穴のサイズは、ピタリと一致させてほしいところ。

社外品のホイールを装着している人は、ぜひ一度ハブ径を確認してほしい。
ハブリングを装着しただけで、乗り味が激変する可能性はかなり高いはずだ。

京葉サービス TEL03-3698-4733

(レポート:藤田竜太)

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