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珍車・お宝車をベースにする「キッチンカー」がオモシロイ!

屋外イベントで活躍するフードトラック
レア車やこだわりのクルマが使われている

屋外イベントなどでこだわりの食材などで、来場者の舌を楽しませ、お腹を満たしてくれるフードトラック。キッチンカーとも呼ばれるこのクルマは、コンロなどの調理道具を荷台やラゲッジに積んで、そのほとんどが横のパネルを跳ね上げて、お客さんに食べ物や飲み物を提供するスタイルを採っている。
ところが、クルマを良く見て回るとドレスアップしていたり、車種選びなどオーナーのこだわりを発見できる。今回は、1月8日に大阪市で開催された「ファンキーモーターカーニバル」で見付けたキッチンカーを紹介!

宅急便のクルマをキッチンカーに

キッチンカーの定番ともいえるのが、トヨタQD(クイックデリバリー)だ。すでに生産は終了しているが、その成り立ちがオモシロイ。
じつは、このクルマは宅急便の「ヤマト運輸(現ヤマトホールディングス)」がトヨタに「車内で腰をかがめずに作業できる天井が高いクルマがほしい」と依頼から開発され、1982年に登場した。
確かに立って調理をするキッチンカーとして重宝されるだけの資質はある。

キッチンカーとして保健所の指導として運転席とキッチンは仕切りをしないとならないそうだ。
そのためノーマルのクイックデリバリーには装着されない、トビラが設けられている。

すでに生産が終了しているクルマであると同時に、トヨタがヤマト運輸に向けて作ったため、中古車市場に出回っている個体の走行距離はかなり多いそうだ。
コンディションがよいクルマが少ないので、オーナーは今のキッチンカーを大切に乗り続けると言う。
写真はクイックデリバリーだが、このほかハイエースクイックデリバリーもあったようだ。

ワーゲンバスにフェイススワップ

軽ワンボックや軽トラックのフロントマスクをフォルクスワーゲン・タイプ2(通称ワーゲンバス)に変更するキットの存在は知っていたが、登録車サイズまであるとは。
じつは、このブルーのキッチンカーのオーナーがワンオフでショップに依頼したのが始まりらしい。
ベースになっているのは日産キャラバン。以前、本物のワーゲンバスを所有していたこともあり、あえてプレスラインにピンストライプやショップのシンボルマークを入れるくらいにとどめているそうだ。
リヤまわりもウインカーやウインドウのデザインが、いかもにって感じだ。
こちらの紺のクルマは、フロントにVWマークをバッチリ。思わず本物かと思わせるほど、雰囲気は十分に伝わってくる。これもキャラバンベースだ。

ちょっとフロントマスクが車体に対して大きいかな?と思ったら、こちらはバネットベース。ホイールキャップがレトロな雰囲気を出している。

70年代のアメリカ青春映画からタイムスリップ?

黄色いボディのいかにも箱ってフォルムのキッチンカーは、『グラマンスペース スペースバン』というアメ車。左ハンドルなのだが、ネットで検索すると「いすゞ」のエルフというトラックをベースに架装されたクルマらしい。

このクルマ自体は、工具メーカーの「マックツール」の営業車として使われていたものを改造したそうだ。
見た目はもの凄くレトロだが、じつは1990年前後に販売されていたようだ。

小さくても実用的な軽キッチンカー

トヨタ・クイックデリバリーが登場したほぼ同時期の1985年に発売されたのがミラ・ウォークスルーバン。
もちろん、当時の軽規格サイズ内に収められているが、見てのとおり運転席後方はほとんど腰をかがめることなく作業ができる高さを持っている。もちろん、運転席からのウォークスルーも可能だった(キッチンカーは仕切りがある)。写真は、最終のモデルのクラシック。こちらはミニキャブ トラックをベースにしたキッチンカー。この手のクルマでキャンピングカーを製作するのが流行っているが、その元祖はキッチンカーなのかもしれない。

まだまだあるぞ!グッとくるキッチンカー

ダッジ・ラムバンのキッチンカー。1990年代の個体と思われるが、レトロ感もあるデザインがアメリカンな感じ。
なによりリヤドアが観音開きなのが、国産ミニバンとはひと味違う雰囲気。
日本のいすゞエルフにキッチンスペースを架装。大サイズの荷台を生かした広いキッチンは、作業効率が良好そうだ。さらにサイドパネルを跳ね上げるようにできるから雨よけ&日よけにもなる。
ボディカラーもしっかり塗り分けされるなど、さりげなくドレスアップされている。

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