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今さら聞けない「ドライブレコーダー基礎知識」【後編:活用法と機能】

事故に遭った際の活用事例と、
ドライブレコーダーに求められる機能

煽り運転や逆走、高齢ドライバーによる事故など、さまざまな交通トラブルが報道されたことにより、注目を集める「ドライブレコーダー」前編では、その人気ぶりが急増しているワケを紹介したが、後編では活用事例と選び方について解説したい。

「ドライブレコーダー」は事故などの状況を映像として記録することができる。
そこには事故などの瞬間の前後の映像に加え、時刻や位置、加速度データなども含まれる。また最近は前方以外に車内や後方も同時に撮影できるドライブレコーダーも登場しており、その情報量利用範囲は飛躍的に高まった。ではこの映像は、交通事故の処理において、どう活かされているのか。

以前は、「ドライブレコーダー」の映像は加工しやすいデジタルデータであるということで、”交通裁判では証拠として採用されない”とされていた。
しかし一般的に普及してきた今は、証拠として採用される件数が増えてきているようだ。特にケガをして救急搬送されてしまったときなどは、警察の実況見分に立ち会えず、相手側の証言だけで調書が進められてしまうことがある。そんなときでも「ドライブレコーダー」の映像は重要な証拠として利用できるのだ。

事故の際の状況を正確に思い出すのは、なかなか難しい。
事故直前からの状況を記録したドライブレコーダーの映像は、客観性のある証拠として、十分に価値のあるものといえる

一方で、事故処理や裁判において、ドライブレコーダーの映像を提出することは義務付けられていない。言い換えれば、自分が不利なときは提出する義務はないのだ。しかし速やかにデータを提出しない場合、映像の改ざんに対する疑いをかけられる恐れもある。無用なトラブルを避けるために、早急に弁護士などへ依頼することを忘れないようにしたい。

ドライブレコーダーを装着したきっかけ・理由【マイボイスコム調べ】

 

どのスペックを見ておくべきなのか?

「ドライブレコーダー」に求められる基本機能は、車両周囲の状況をいかに鮮明に記録できるかに尽きる。そのための要件として”高解像度”を求めがちだが、じつはそれだけでは要求は満たされない。「ドライブレコーダー」の性格上、逆光や夜間という悪条件下でも、鮮明さを失わないで記録することがより重要なのだ。
そこでチェックすべきは撮像素子(CMOSやCCDなどのセンサー)のスペック。素子のサイズはあまり気にされないが、コンパクト化を追求するあまりセンサーを小さくしてしまうと、光の透過率が悪くなって、悪条件下で鮮明に撮影できないこともあるのだ。
また鮮明に映し出すには「HDR(ハイダイナミックレンジ)」「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」といった画像処理回路の搭載もポイント。ただ私が経験する限り、それらの機能のON/OFFを切り替えても、一部はそれほどの大きな違いは確認できていない。やはり本来の映像補正能力が、重要になるのではないだろうか。

そのほか最近になって搭載が進んでいるのが、車線逸脱や速度監視といった”安全運転支援機能”。本体のカメラを通して行なうものだが、自動ブレーキなどと合わせてメーカーが車両に搭載している専用設計品と比べると、さすがに精度は劣る。とはいえ、速度や先行車発進などの警告では一定の効果があるのも確か。機能を過信せず目安程度に使い、仮にその誤差に鬱陶しさを感じたら、機能をOFFにしてもいいと思う。

さらに後方用カメラ。”あおり運転”防止に効果があるとされるが、これを装着しているかどうかは後続車には伝わらない。できれば「リヤカメラ搭載」を告知するようなステッカーも合わせて貼っておくことをオススメしたい。

カー用品店などで売られている、ドライブレコーダーの装着をアピールするステッカー。後方を走行する車両に、心理的に訴えかけるのに、一定の効果はあるだろう

 

(リポート:会田 肇)

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