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上級カスタマイズ「フェンダー加工」のギモンにお答えします!

ブリスター、オーバーフェンダー、フェンダー、加工、費用、カスタム、叩き出し

ワイドフェンダーにはどんな種類があるの?
予算は? 注意すべき点は?などを解説

クルマのボディを大きく見せ、インパクトをもたらすフェンダーのワイド加工。
ドレスアップカーが集まるイベント会場で高い注目度をゲットできる、究極の外装ドレスアップである。しかし「フェンダーをイジるのは勇気がいるな〜」と思う人が多いのも事実。そこでフェンダー加工に関する基礎知識や注意点を、プロショップが分かりやすく解説。
かつて、ドレスアップオーナーとして活躍していた「オートガレージスタイルS」の篠原サンに疑問をブツけてみた。

フェンダー加工するカスタムのメリットは?

まず、フェンダーを出すことで横方向へのワイド感がアップし、ボディに迫力が出ます。なかでも軽自動車、特にワゴンRやタントなど背が高い軽自動車は、クルマがさらに大きく見えますね。あとフェンダーを出せば、純正フェンダーでは収められない太いホイールを履けることもメリット。ホイールリムの深さを重視する人にもオススメですね。
そしてフェンダーを大きくすればクルマの存在感が増し、イベントでの注目度も向上可能に。純正フェンダーにも良さはありますが、とにかく目立ちたい人にとってはやりがいのある加工と言えるでしょう。

 

ワイドフェンダーにはどんな種類があるの?

「叩き出し」はフェンダーの裏側を叩き上げて膨らませる手法。鉄板溶接と比べ、手間やコストが抑えられるのがメリットですね。次に鉄板で作ったアーチを溶接したり、FRPでアーチを作るのが「オーバーフェンダー」。デザインの自由度が高く、自分らしさを出したい人に最適です。
そしてフェンダーだけでなく、ドアなど広範囲を膨らませるのが「ブリスターフェンダー」。昔は角張ったブリスターが主流でしたが、今はナチュラルが多いですね。

【叩き出し】フェンダー内部をハンマーなどで叩いてワイド化。叩くと表面がボコボコになるので、パテなどでキレイに処理する。叩き出せる幅には限度があり、メリハリを効かせたワイド化は難しい。

【オーバーフェンダー】鉄板溶接は純正フェンダーのアーチを切り、新たな鉄のアーチを溶接する手法で、強度が高いのが魅力。FRPは造形の自由度が高いが、タイヤが当たると割れてしまう恐れもある。

【ブリスターフェンダー】昔のAMGを連想させるクッキリとした膨らみが、ブリスターフェンダーの王道。最近はスーパーカー風のデザインブリスターも人気だ。

貼り付け&ビス留めフェンダーも人気
スタンスシーンでブレイクしたビス留めフェンダーも、ドレスアップ業界での注目は高い。小振りなサイズだけでなく、大きめなワークスタイプも増加中。また、あえてビスを見せず、貼り付け感を強調したフェンダーも面白い。車種によっては専用品も出回っている。

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費用ってどれくらいかかる?

リーズナブルで、短期間でできるのが「叩き出し」。出せる幅はせいぜい2〜3センチくらいなので、大きさを重視するなら「オーバーフェンダー」がオススメですね。うちの場合だと、FRPも鉄板溶接も費用は変わりません。「ブリスターフェンダー」は加工する面積が広いため、それなりの製作期間と工賃を頂くことになります。そのぶんインパクトの強さは断然ブリスターですね。
また、最近流行っているビス留めフェンダーは、「ビスで留めるだけだから簡単では?」と思うかもしれません。もちろん付けるだけならコストパフォーマンスは高いですが、車高を落とすなら純正フェンダーのアーチやインナー加工は必須。太いタイヤを履かせると当たりやすいですからね。あとリアに付ける場合は、リアドアの開閉に支障が出る可能性があるので要注意です。

叩き出し 6万円〜
↓市販のビス留めフェンダー取り付け(インナー加工含む)
フェンダー代+10万円〜
オーバーフェンダー 15万円〜
ブリスターフェンダー 20万円〜
※上記工賃は左右2ヶ所、塗装なし(オートガレージスタイルS)の場合。工賃はショップによって異なります。

 

さて、次のページでは樹脂製フェンダーや加工後の疑問にお答えします。

【↓次ページに続く↓】

 

樹脂製フェンダーもワイド化できるの?

最近のクルマで増えているのが樹脂製のフロントフェンダー。例えば、ダイハツはLA600Sタントカスタムをはじめ、軽自動車でも見かけるようになりました。樹脂となれば、素材の都合上叩き出しや鉄板溶接というわけにはいかない。イチから作るならFRPで成型するか、手軽な市販のビス留めフェンダーを取り付けるか、という感じになるでしょうね。

 

足回りも見直す必要が出てくる?

車高調の場合は、場合によってはセッティングが必要。車高を自由に上げ下げできるエアサスならば走行時の干渉を防げますが、車高調で低いまま走るとタイヤがフェンダーのミミやインナーに干渉するリスクが高くなります。そのため、アーム類の交換や独立アクスルなどに変更し、ストローク時にかわすことが必要になってくることがありますね。

特にリムとタイヤの間にフェンダーを落としたいという軽自動車乗りのアウトリップ派には、独立式のアクスルが人気を集めている。インナーの加工も必須項目。

 

街乗りで注意しておきたい点は?

フェンダーを出すと、当然ながら車幅はアップする。特に軽自動車ではボディサイズの規格を超える可能性が高いので車検は難しいし、警察の目も気になりますね。よって、堂々と街乗りするならば”構造変更”をしましょう。
結果的に「普通車登録」になって税制面でデメリットがありますが、思ったよりも簡単に手続きできますし、なによりも安心して乗れますよ。

ワイドボディ化した軽自動車を構造変更し、普通車登録→白ナンバーになった例。今はラグビー&オリンピックの記念ナンバーが増えているので分かりにくいが、リアの「封印」が普通車の証。

 

取材協力:オートガレージスタイルS
長野県佐久市塩名田1058-2 TEL0267-78-3277
http://www.autogaragestyle-s.com

(レポート:K-STYLE編集部)

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