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車検は? 乗り心地は? 「知っておきたいエアサスの基礎知識・後編」

エアサス、仕組み、車検

耐久性やメンテナンスの方法は?
工賃など知りたいエアサスの疑問6つ

スイッチやリモコンで簡単に車高を上げ下げできる「エアサス(エアサスペンション)」。
ドレスアップ・ユーザーが憧れるローダウン用パーツだけど、車検、耐久性、工賃などについて疑問を持つ人も多いはずだ。そんなエアサスについて、前編では“エアサスの基礎知識”を紹介。今回の後編は”エアサスの気になること”について、15年以上の販売&取り付け実績をもつ「ジャッツ・カスタムディビジョン」に話を聞いた。

 

【2独と4独ってなんのこと?】

エアサスの商品スペックでよく見かけるのが、「2独」と「4独」という表示。
これは、前後2輪ずつか、4輪独立かのこと。前後2系統のエアバッグをコントロールできるのが「2独」で、4輪すべてのエアバッグを個別にコントロールできるのが「4独」というわけだ。すなわち、「4独」ならば1輪ごとの車高調整が可能。ちなみに「2独」は、左右輪のエアが自由に行き来する構造なので、車体に傾きが出やすくなったり、コーナーでロールが大きくなることがあるそうだ。

 

 

【乗り心地はどうなの?】

前編でもお伝えしたように、エアバッグがスプリングの役割を果たしているので、エア(空気)を張った状態(車高を一番上げた状態)にするとかなり固めの乗り味になる。
逆に空気を抜いて適度な車高に設定すると、純正レベルのソフトな乗り味に。走行時は7割ぐらいの空気圧で走行するのが一般的だという。エアの注入量(圧)は自由に変更できるので、メモリーを備えたデジタルシステムであれば、ワンタッチで走行時の設定車高(=快適な乗り心地)に調整できる。

ダンパーとセットで販売されているエアサスの場合は、車高調と同じ減衰力調整が付いている場合がほとんど。エアの量に加えて、通常のダンパーと同じく減衰力の調整によって乗り味を変えることができる。

 

【どれくらい車高を落とせる?】

車高調はわかるけど、エアサスはどの程度車高が下げられるのかは気になるところ。
車高の調整範囲は、8~10cm程度というのが一般的。物理的な限界値は、車種や足回りの構造によって異なるものの、タイヤハウスやアーム類に干渉するところまで下げられるわけ。
しかし、エアバッグの取り付け位置やサスペンションのアーム構造など、車両ごとに違うため”車高を下げにくい”車種もあるようだ。全長調整式ダンパーとエアバッグを組み合わせたモデルであれば、基準車高をどこにするかを設定することが可能。
例えば、エアバッグ内の空気量(圧)で好みの乗り心地や乗り味にセット。あとはダンパーの長さを変えて車高を決める、ということができる。

 

 

【取り付け工賃はどれくらい?】

車種専用モデルのボルトオンで取り付け可能なエアサスならば、比較的に工賃を抑えることができる。
とはいえ、具体的には1台分で10万円~20万円程度(金属バネの車高調は2万円ほど)と、まだまだ高値なイメージ。さらに、”記載変更”の手続きなどで5万円程度の費用をみておこう。設定車種にないワンオフとなれば工賃はさらに高くなってしまうケースも。

 

 

【車検は大丈夫なの?】

では、エアサスを取り付けた際、車検はどうなるのだろう?
リーフ式サスペンションなどの一部車両では「構造変更」が必要になる場合もあるが、コイルスプリングを使っている車両の多くは「記載変更」の手続きのみでOK(場合によってはそのまま車検をパスできるケースも)。「構造変更」は車検を取り直す必要があるが、「記載変更」ならば車検期間の途中でも継続できる。自分のクルマではどうなのか、詳しくはショップに聞いてみよう。

 

 

【メンテナンスや耐久性は?】

トラブルとしては、コンプレッサーやECUの故障。ただし、ほとんどがパーツ単位で購入可能なので、あまり不安にならなくていいだろう。
そして、普段やっておきたいメンテナンスがタンク内に溜まった”水抜き”だ。コンプレッサーは湿気を多く含んだ外気を圧縮しているので、放っておくとタンク内に溜まってしまう。この水が電磁弁に回ることによって起きるトラブルが多いので、要注意だ。

 

 

とはいえ、近年のエアサスは耐久性が高まり、5年以上ノントラブルで使用しているユーザーも多い。品質も格段に高くなったので、かつてほどの心配もなさそうだ。

それでは、素晴らしきカスタムライフを。

 

(取材協力:ジャッツ・カスタムディビジョン)
http://jats.co.jp/

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