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横浜ゴムとミシュラン、往年の名タイヤを復刻させる理由とは

ユーザーの多くの声が反響されている

「AUTOMOBILE COUNCIL2019(オートモビルカウンシル)」が4月5日(金)〜7日(日)の3日間、千葉県・幕張メッセで行われている。20世紀初頭のクラシックカーから21世紀初頭までの名車が展示されていた会場には、タイヤメーカーもブースを出展。どこか懐かしい銘柄やトレッドパターンのタイヤが展示されている。

 旧いクルマを維持する上で、心配なのが部品供給。製造終了されると修理したくても直せないということになってしまう。さらに言えば、地味に無くなってしまうと困るパーツの一つがタイヤだ。日々、進化を遂げるタイヤゆえ、モデルチェンジされて古いモデルが廃盤。さらに装着できるサイズが無くなってしまうことが多い。ところが、出展するタイヤーメーカーの「ミシュラン」と「横浜ゴム」の2社は、旧車用サイズや、昔の銘柄タイヤを展示。なぜ、このように旧車用タイヤに注力するのか尋ねてみた。

 1889年に設立したフランスに本拠地を構えるミシュラン。これまで培ってきた信頼性と技術を活かし、とくに1930年代から70年代終わりまでに製造されたクラシックカー向けのタイヤに力を入れている。

 展示するタイヤは、1925年に第1世代ビートワイヤー付きタイヤとして初めて発売された「DOUBLE RIVET(ダブルリベット)」、非対称トレッドパターンを採用した「XVS-P」の他に、シトロエン生誕100周年を記念し、DSに装着できるXASの「180HR15」サイズと初期の2CV用であるXシリーズの「125R400」サイズだ。

 また、スーパーカー世代にはお馴染みともいえる、ランボルギーニ・ミウラやフェラーリ308などが装着した「XWX」が展示されていたのも嬉しい。

 日本ミシュランタイヤのクラシックタイヤを担当する鈴木さんは「ここ数年、海外はもちろん日本においてもクラシックカーのトレンドが上向いています。ユーザーのスタイルにもよりますが、最近は当時の(オリジナル)乗り味を楽しみたいという志向の方も増えています。そのため、サイズが合っても、新車当時の銘柄がないといった悩みが多い方もいらっしゃいますね。

 ミシュランでは、当時のクルマにマッチするタイヤを提供することで、自動車文化に貢献できるのではないかと考えています。重要に応えられるようにしていきたい」と話す。

 そして、横浜ゴムは、2017年10月25日にクラシックカー向けタイヤ「ADVAN HF Type D」を復刻したことで話題となった。これまでオンラインショップでしか購入することしかできなかったが、今年2月からは店頭販売もスタートさせている。

 また、今年1月に行なわれた東京オートサロンで参考出品し、大きな注目を浴びた「G.T.SPECIAL CLASSIC」も展示。昔は、純正タイヤとして多くのクルマに採用されていた銘柄で、これも来年には復刻・発売するという。

 さらに2017年3月のスイス・ジュネーブショーで発表となった「A008P(ポルシェのP)」を参考出品。このタイヤは、ポルシェ911(タイプ964)の新車装着された純正タイヤの復刻モデルだ。現在、欧州では、911シリーズ用のサイズラインアップをしているが、日本導入も含め今後の展開が非常に楽しみといえよう。

 では、横浜ゴムがここまでクラシックカータイヤに力を入れる理由はなんだろうか。消費財製品企画部 マーケティンググループの末次 敬さんに聞いた。

「需要があるのはもちろんですが、他メーカーさんが手がけていないことですね。ミシュランは輸入クラシックカーに力を入れていますが、国産車の旧車サイズは数少ない。それゆえ国産旧車の場合、選択肢はエコタイヤしかないのが現状です。旧車イベント会場に出向くと、いろんな車種のオーナーさんから旧いクルマにも合うサイズのタイヤを出してほしい、という要望が多い。そのようなご意見に応えるためにも、可能な限り、サイズを復活させてラインナップを増やしていきたいと思っています。まずは、メジャーどころの14・15・16インチから始める予定です」と話してくれた。

 なお、会場には横浜ゴムの社内整理で発掘された当時の貴重な写真をファイル化したものの展示している。ぜひ自身の目で確認をして頂きたい。

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