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貸しオフィスや神社も!アイデア満載の新タイプ・オートキャンプ&車中泊施設が登場

エリアの活性化に繋がる可能性

 昨今のアウトドアブーム人気によって、クルマを使ったキャンプ場やRVパークなどが大きな注目を集めています。ちなみにRVパークといえば、キャンピングカー乗りや車中泊者に『快適に安心して車中泊が出来る場所』を提供する施設。すでに全国で100箇所以上があり、大きな注目を集めています。

 さて、これらの「車中泊ができる施設」は、アウトドアなイメージがつきもの。しかし、なかには車中泊やアクティブな遊び以外が楽しめる施設もあるのです。そんな事例を紹介しましょう。

 

もっとも星に近い車中泊施設

「くるま旅パークかんなみ月光天文台」(静岡県函南町)
 なんと天文台にある車中泊施設。駐車場や空きスペースに駐車泊できるシステム「くるま旅パーク」のひとつで、キャンピングカーだけでなく、通常のテント泊キャンプもできます。

 静岡県にある「くるま旅パークかんなみ月光天文台」は文字どおり、天文台のすぐ横にくるま旅パークがあります。そのため昼は黒点観測にくわえ、施設では大人でも目が輝いてしまうほどの展示物を見学可能。もちろん夜は天体観測が楽しめちゃいます(天気が良ければ、大型望遠鏡や屋上での天体観測も可能)。さらにプラネタリウムも注目で、季節やテーマに合わせてコンテンツも変わるので飽きません。

 また、通常のキャンプ場同様に、BBQや焚火などのアウトドアも可能。富士山の絶景を眺めながらのキャンプは最高ですよ。さらに函南町には「かんなみ仏の里美術館」などの観光スポットも多く、天文台を拠点に楽しむことができます。

 

IoT設備を持つノマドワークセンター併設

「やすらぎの森オートキャンプ場」(長野県信濃町)
 自然環境を活かしたリモートワークの拠点、澄んだ空気と緑に囲まれた自然の中にあるキャンプ場が「やすらぎの森オートキャンプ場」です。最大の特徴は、心身ともにリラックスした状態で気持ちよく仕事に取り組めるスペースを有していること。

 Wi-fi環境はもちろん、コピー機、スキャナー、プロジェクターなど、いつも仕事する環境と変わらないスペックを提供。さらに会議室やカジュアルなミーティングコーナー、個別に集中できるデスク、セミナーを行なえる大部屋、ものづくりを行なうための作業スペースや3Dプリンターを備えた工作室など、利用者にあわせたワークスペースの数々は、とてもキャンプ場にある施設とは思えません。

 もちろんキャンプ施設としても魅力。目前には妙高山の絶景が広がり、快適なオートキャンプ設備も整っています。また、広々としたキャンプサイト以外に小さな森もあるので、アクティブに遊びたいというファミリーにもオススメでしょう。

 その同じ敷地内に、最先端のIoT環境を整えたのが前述の「ノマドワークセンター」です。こちらは2019年5月30日開設予定。キャンプ場に、自然環境を活かしたリモートワークの拠点を整備することで、都心を中心とした企業の多様な働き方を支援すると共に、地域の交流人口の増加および地域内消費の拡大につなげることを狙っているそうです。

 

安全祈願も点検もできるキャンピングカー神社

「くるま旅パーク川上キャンピングカー神社」(北海道標茶町)
 どう見ても普通の神社ですが、なんと車中泊施設が併設されています。その場所は、北海道開拓時代から、仰と共に地域住民の心のより所となっていた川上神社。道東の中心に位置する標茶町は、かつては林業、今は道東観光で、道東を訪れる人々の拠点となっています。

 その川上神社に、くるま旅パークとして、電源・24時間トイレ付の車中泊施設が開設。長期間になる北の大地のくるま旅で、安全・安心・快適な環境を提供しています。その名も「くるま旅パーク 川上キャンピングカー神社」。もちろん神社ですので、北の大地を訪れる方の交通安全もしっかりと祈願していただけます。

 それだけに留まらず、標茶町一丸となって、キャンピングカーをフルサポート。万が一の故障にも対応できる整備工場や、長距離走行にも不安のない燃料補給のガススタンドなども整備されており、神様のご加護を求めて、今や多くのキャンピングカー乗りが訪れるようになっています。境内にある電源、24時間トイレなども備わるので車中泊施設としても問題ありません。

 以上の事例から、スペース的に余裕のある地方の施設なら、目的さえ明確にすれば、多くの集客が見込めると思われます。つまり地域の抱える宿泊施設問題、ローカル交通問題も、「移動する宿泊施設」であるキャンピングカーを活用すれば、そのエリアの活性化が可能になる訳です。

 既に、欧米では、どんなに田舎でも、キャンピングカーの車中泊施設があり、多くのキャンピングカーが、そこを拠点にエリアを楽しみ尽くしています。日本でも、お寺や神社、美術館から、造り酒屋まで、比較的スペースの余裕のある地方の施設に、車中泊施設を併設する事で、交流人口アップによる地域活性化が実現する可能性があります。

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