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キャンピングカー旅がシニア世代で人気! 夫婦関係を活性化する”くるま旅”の魅力とは

非日常から生まれる第2の幸せ探し

 キャンピングカーで「くるま旅」をするシニア夫婦が増えています。キャンピングカー白書2018(日本RV協会)によると、キャンピングカーユーザーの年齢別では、60歳台が40.8%と最も多く、70歳以上を含めると全体の約半分が60歳以上となります。

 また、キャンピングカーの購入目的は「夫婦2人で旅行を楽しむため」が54.5%とダントツ1位。この事から、キャンピングカーに乗るシニア夫婦が如何に多いかが分かります。団塊の世代が一斉に退職してリタイヤ生活に入ったとか、平均健康寿命も延びて100歳という時代、引退してからもセカンドライフを楽しめるようになったという事などが関係していると思われます。

 そして、キャンピングカーでくるま旅をしているご夫婦で、不仲なケースを見かける事は滅多にありません。同じく日本RV協会が、2019年2月に実施した調査”家族とキャンピングカー旅について”では、「家族の誰と?」という問いで、『妻』が79.6%と一番多く、実際に一緒に旅をして「夫婦で一緒に過ごす時間が増えたと思いますか?」では『はい』が77.8%、その中でも『夫婦の会話が増えた』が93%とこれまた肯定的です。思えば、夫婦がほんとうに楽しい時間を過ごせるようになるのは、お互いが60歳を過ぎてからかもしれません。

 もちろん会話だけではありません。『共通の趣味が増えた』という人は61.4%、さらに『目的をもって観光や温泉巡りなどで楽しんでいる』が67%、『アウトドアレジャーを楽しんでいる』が20.6%と、まさにキャンピングカーとくるま旅効果とも言えます。

 実際に「キャンピングカーを所有して家族の絆が深まったと思いますか?」という問いには、なんと『はい』が90%、「キャンピングカーライフに満足していますか?」では92.7%と、どちらも非常に高い値となっています。それでは、なにがシニア夫婦でのくるま旅が良いのか、をご紹介致しましょう。

1)夫婦で自由を堪能する

 時間をたっぷり使い、自由に旅を組み立てることが魅力。飛び込みで旅館に宿泊してもいいし、キャンピングカーに泊まってもいい。「そろそろ家に帰ろうか」と思っても、「キャンピングカーに居ても家に居ても同じだから、急いで帰らなくてもいいわ」と、夫婦二人で居れば何処に居ても我が家、という気持ちになるから不思議です。

 キャンピングカーによるくるま旅は、基本的に「予定なし」の旅が可能。逆に言うと、予定を決めないところで生まれるハプニングを楽しめるのがキャンピングカーとも言えます。長期旅行にも便利で、桜前線や紅葉、花火大会やお祭りを追いかけて旅をする人も多いとか。非日常的な旅が、シニア夫婦の若返りにもなるかもしれません。

 

2)非日常で生まれるコミュニケーション

 夫が定年になり、毎日家に居座るようになった。気まずくなった家の中の空気を、くるま旅は和ませる効果があるといえます。例えば、ちょっとしたことで夫婦間に気まずい雰囲気が漂っても、家の中では何ともできませんが、環境の違う”くるま旅”では解消できます。

 例えば、一緒に美味しいものを食べたり、綺麗な景色を眺めていると、険悪なムードを忘れることが可能。家の中ではしないような会話もできたりします。最初は、貯金の事とか、子供や孫の事とか、ごく身近な話かもしれませんが、そのうちに若かりし頃といった笑い話になる様なことまで話せたりします。シニア夫婦は色恋のトキメキはない代わりに、くるま旅からの会話や、ハプニングでトキメキを共有する効果がある。これは、ある意味「夫婦活性化」ですね。

 

3)新しい友達ができる

 くるま旅中に声を掛け合って情報交換をしたり、地元の人と話が弾んだり、日常では起こりえない交流が生まれたりします。SNSにもキャンピングカーやくるま旅系のグループがあり、会社にいた頃の友人とは違う、こんな機会でなければ会うことのない人とも仲良くなったりします。

 こんな話があります。ひと目見て大切にしていた事が分かるキャンピングカーが下取りに出されていました。聞くところによると、80歳近くの方が、緑内障が酷くなって泣く泣く手放されたとの事。その方が、キャンピングカーで日本中をくるま旅して、沢山の友達が出来て楽しかった。惜しむらくは、あと10年、少なくとも5年早く、キャンピングカーに乗っていれば良かったと、それは後悔していたそうです。キャンピングカーは、乗り物であり、コミュニケーションツールでもあるのですね。

 

4)ペットとの旅ができる

 子育ても終わり、ペットを連れて旅行を楽しむシニア夫婦が急増。既出の「キャンピングカー白書2018」でも、キャンピングカーの購入動機として『ペット連れの旅行に最適と判断』が39.7%と2番目になっている事からも伺えます。

 実際、ペットを飼っているユーザー全体の84%という高い比率。「キャンピングカーの人はペットを連れている人が多い」と言われますが、それは逆で、ペットを飼っている人は、ペットか?旅か?の究極の選択はできないので、「ペットと一緒に旅が出来るキャンピングカーを選んでいる」とも言えるでしょう。

 熟年離婚が増えつつある現代において、離婚もしくは一緒に余生を過ごす(しかも仲良く)という選択。現代のシニア夫婦にとって、キャンピングカーでのくるま旅は、その解答の一つ、もしかしたら夫婦の進化といっても過言ではないでしょうか。

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