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大排気量が魅力! アメ車らしい豪快パフォーマンスを発揮するマッスルカーやSUV5選

大排気量のピックアップトラックやSUVも健在

 マッスルカー、ミニバン、SUVなど、自動車界で数々のトレンドを作り上げてきたアメリカ車たち。しかし、21世紀になって以降、その存在感は薄い。2009年にはクライスラーとGMがまさかの経営破綻。歴史ある多くのブランドが消滅した。

 さらに、2016年にはフォードが日本市場からの撤退を発表。クライスラーの正規輸入も昨年、ひっそりと終了した。かろうじてジープ、シボレー、キャデラックの正規輸入は継続されているが、ジープ以外のブランドに関しては、いつ日本から撤退してもおかしくない状況だ。

 これはひとえに、自国での販売を優先したクルマ作りをするあまり、アメリカ以外の国の需要に見合ったクルマを作ることができなかったことが招いた結果である。日本人がアメリカ車に魅力を感じなくなっても、それはいたしかたのないところだ。

 しかし、すべてのアメ車が魅力のないクルマになってしまったかというとそれは違う。いかにもアメリカらしい豪快さを持った魅力的なモデルだってあるのだ。ここではそんな豪快なアメリカ車を5台、紹介しよう。

 

ダッジ・チャレンジャー SRTヘルキャット

 まずはダッジから。そしてダッジといえば「チャレンジャー」だ。現行型のチャレンジャーは、1970年の初代をオマージュしたスタイルで往年のアメ車フリークからも好評を博している。そんなチャレンジャーに、スーパーチャージャーで武装した6.4リッターV8HEMIエンジンを搭載したのが『SRTヘルキャット』。その最高出力はじつに707hp(717馬力)という超ハイパワーマシンである。 

 先日デビューしたフェラーリのV8モデル、F8トリブートが720馬力だから最高出力はほぼ同じ。ただし、チャレンジャーSRTヘルキャットは車両重量が2000㎏超におよぶ重量級マシン。有り余るパワーで重いボディをねじ伏せる感覚はアメ車らしく豪快そのもの。

 ちなみチャレンジャーには最高出力840hp(852馬力)を誇る『SRTデーモン』というモデルもあった。2018年に3300台限定で販売されたが、残念ながらすでに完売である。

 

シボレー・カマロZL1

 アメリカNo.1スポーツカーのコルベットを擁するシボレーからのエントリーは「カマロ」。カマロといえばいまの時代に合わせた2リッター直4を搭載したことで話題になったが、本国には先代C7コルベットZ06のスーパーチャージャー付き6.2リッターV8エンジンを搭載する『ZL1』もラインナップ。最高出力は650hp(659馬力)でチャレンジャーSRTヘルキャットにこそ劣るが、バランスの良さではヘルキャットを圧倒する。

 事実、2017年モデルのカマロZL1はニュルブルクリンク北コースを7分29秒で周回し、7分50秒で周回したチャレンジャーSRTヘルキャットよりも”ニュルでは速い”ことを証明した。また、カマロZL1にはコンバーチブルがあるというのもトピック。この怒涛のパフォーマンスをオープンエアで満喫できるかと思うと、それだけでワクワクしてしまうだろう。

 

フォード・マスタング シェルビーGT500

 フォードからはレジェンドな名前を受け継ぐモデルを紹介。『マスタング・シェルビーGT500』だ。もちろんオリジナルはアメリカ人レーサーのレジェンド、キャロル・シェルビーが、1960~70年代に製作したマスタングのレース用チューニングカー。現在のマスタング・シェルビーGT500は、キャロル・シェルビーではなくフォード内のレーシング部門が開発している。

 2013~15年にかけ、先代マスタングをベースに600ps以上の出力を誇っていた。そんなシェルビーGT500が5年ぶりに復活。現行型マスタングをベースにするシェルビーGT500は、一気に760hp(770馬力)にパワーアップしたスーパーチャージャー付き5.2リッターV8エンジンを搭載する。

 業績悪化に喘ぐフォードは、今後、セダンなどの生産を終了し、SUVとピックアップに注力する方針を発表している。そんな中でも例外的にマスタングの生産は続けられるというが、いつマスタングの生産が終了してもおかしくない。マスタングの生産が終わればシェルビーGT500の生産も終わるだろう。無くなる前に乗っておくのが賢い選択かもしれない。

 

ジープ・グランドチェロキー トラックホーク

 これまで紹介した3台のマッスルカーも圧倒的だが、いまどきっぽい1台ということでSUVからもピックアップ。もっとも豪快なアメリカンSUVといえば『ジープ・グランドチェロキー トラックホーク』だろう。何といっても最高出力710hp(720馬力)のスーパーチャージャー付き6.2リッターV8が凄い。

 そう、じつはこのエンジン、前出のチャレンジャーSRTヘルキャットに搭載されているのと同じもの。0-96km/h加速3.5秒、最高速度290km/hというパフォーマンスは、SUVとしては圧倒的だ。

 

フォード ・F150ラプター

 最後はいかにもアメリカンな1台として、ピックアップトラックの『フォード F150ラプター』を紹介。フォードGTに搭載されていた3.5リッターV6ツインターボを搭載し、最高出力は450hp(456馬力)。先代モデルよりも大幅な軽量化が図られ、豪快さと軽快さを併せ持つワイルドなモデルとなっている。

 トラックはリアが軽くトラクションがかかりづらい。ほんの少しパワーをかけるだけでリアはすぐにグリップを失ってドリフト状態になるから、楽しくないわけがない。

 以上、今回は豪快な走りが楽しめるアメリカ車を5台ピックアップしてみた。アメリカ車が元気ないからといって、決してアメリカ車がつまらなくなったわけではない。アメリカ本国では昔も今も、アメリカ車は豪快なのだ。

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