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歩行困難者のアシストとトレーニング!ジェイテクトが提案する新時代介護ロボットとは【東京ケアウィーク2020】

歩行速度や距離、心拍数を記録できる

 東京ビッグサイト南展示棟で開催された「東京ケアウィーク2020」(2020年2月12日~14日)。構成する6つの展示会のうちの1つ、「第3回 [次世代] 介護テクノロジー展」に、自動車用のステアリングや駆動系部品、そして軸受(ベアリング)、工作機械などを手掛けるJTEKT(ジェイテクト)が出展した。

 ジェイテクトは、2017年4月に既存事業とは異なる新たな領域の開拓のため、新規事業推進部を立ち上げ、2018年8月にはパワーアシストスーツ「J-PAS(ジェイパス)」を販売。2019年5月には、自立歩行支援を目的とした介護機器の開発に着手したという。

 ブースには自立歩行が困難になってきた要介護者の自立度改善に向けたトレーニングを目的とした介護ロボット「J-Walker テクテック」のプロトタイプを展示。東京大学の中澤公孝教授のノルディックウォークの研究成果に基づき、最適な歩行動作を実現し、ジェイテクトの安全技術が組み込まれている。

 リチウムイオンバッテリーを搭載(動作時間:4時間以上)したアシスト機能付きの歩行器だが、腕の振りに合わせてグリップがスライドし、姿勢の良い腕振り歩行が可能で、通常歩行と比べ高い有酸素運動効果が得られるトレーニング機能を持つ。

 他にも上り坂アシスト、下り坂ブレーキ、片流れ防止や転倒予防ブレーキといった歩行アシスト機能を持つ。スマートフォン・タブレット機器を使用し、歩行距離や歩行速度、心拍数などの記録し、その情報をクラウドサーバに保存。それらを確認できるアプリも提供する。

「J-Walker テクテック」は、2019年9月に開催した「第46回国際福祉機器展(H.C.R. 2019)」への初出展時は「自立推進歩行器」というキャッチであったが、今回は「自立推進トレーニングロボット」と変更されている。細かくその内容を見てみると、テクテック自体のサイズも若干大きくなっている。短いスパンではあるが、商品化を前に、改良を重ねているようだ。

 当初は2020年春の販売開始を目指していたが、新型コロナウィルスの影響などもあって、その計画は少々遅れてはいるが、市場に投入される日も近い。

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