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軽トラの使い方の新提案! ダイハツがカスタムした「ハイゼットトラック&ハイゼットトラックジャンボ」【大阪オートメッセ2020】

生活に寄り添い、人が集えるカスタムを提案

 2月14日から3日間、大阪市のインテックス大阪で開催されている西日本最大級のカー&カスタマイズカーの祭典「大阪オートメッセ2020」に、ダイハツは軽トラック「ハイゼット」と「ハイゼットジャンボ」のカスタマイズカーを出展した。それぞれ異なる仕様で仕上げられた3台の軽トラは、今まで見たことのないような仕様&装備が特徴。魅力的に大変身した軽トラを詳しく紹介しよう。

 ダイハツのブースで見たことのないスタイルの軽トラックは、「ハイゼットトラック DJバージョン」、「ハイゼットトラック PEAKSバージョン」、「ハイゼットトラック 初音ミク マルシェバージョン」と名付けられた3台。

 まず、”DJ”と”PEAKS”のバージョンがジャンボ、”マルシェ”がハイゼットをベースにカスタムしたもの。自動車メーカー自らがカスタムした軽トラックとはどんなものなのか? 今回のカスタムを手掛けたダイハツ工業デザイン部・先行開発スタジオの米山知良主任にお話しをうかがった。

「いま、世の中ではカスタム離れが進んでいます。その理由のひとつに、今のクルマは最初から何でも付いていたりして、クルマの完成度が昔に比べると非常に高くなっているからです。現在40代から50代の人たちは、クルマを買ったらホイールやオーディオ換えて…というのが流れで、カスタムする楽しみを知る世代。そんなクルマ好きの人が見て『プッ!』と笑ってくれるようなクルマを作りたかったのです」と言われてみると、確かに昔のクルマは、手を加えたくなる“スキ”があった。

「弊社は生活に寄り添うクルマを作っていますので、一番生活に身近なクルマ、地方でも活躍しているクルマ、ということでハイゼットとハイゼットジャンボを選びました。そして『色々なことに使えるんですよ』ということもお見せしたかったのです」

「コンセプトは、このクルマに人が集まるようなカスタム。DJバージョンは音楽を通じて人が集まってくる。ピークスバージョンはボルダリングで人が集まる、マルシェバージョンはマルシェ(市場)に人が集まるように、クルマに人が集まる。人が集えるカスタムというのが3台に共通するコンセプトなのです」と説明してくれた。

 ダイハツ工業デザイン部・先行開発スタジオ 米山知良主任「メーカーが作ったカスタムカーなので、クオリティの高さにも尽力しました。ぜひ実車をご覧になって、軽トラでもこんなことができるのか、ということを実感して頂けたら幸いです」。

クルマのある場所がライブ会場になるDJバージョン

 ハイゼットトラック DJバージョンは「DJが自ら運転してライブ会場に行く」をコンセプトに、ハイゼットトラック ジャンボをカスタムしたもの。内容はいわゆる移動式DJカーで、DJブース、PAシステム、モニターなどを荷台に装備。このクルマのある場所がライブ会場になる。内装はクロコダイル調のシートとステアリング、マイクのATシフトノブ。ドリンクホルダーは、マイクホルダーになっていて、天井にはミラーボールを装備。DJが運転しながら、テンションアゲアゲで会場に向かってもらえる、かなりクールなカスタムが魅力。

 フロントはLEDアクセサリーランプ付きのメッキグリルとスピーカーをモチーフにデザインしたバンパーがオリジナル。ボディは8コートのレインボーフレイク塗装。キラキラと輝くボディカラーはDJバージョンにピッタリ。「夜の街を彩るサイバートラック」というサブタイトルも付く。

 サイドセクション。ジャンボならではのクォーターウインドウは、サウンドのレベルインジケーターになっていて点灯する。荷台のスピーカーはすべてフォーカル製で、下段がウーファー、上段のミッドとツイーターは走行時は荷台に格納可能。巨大モニターがトノカバーのように荷台のフタになる。

 スピーカーを収納しモニターを閉じた状態。オシャレにカスタムした軽トラスタイルとなる。サイドパネルやリアアンダーパネルもワンオフ製作されたもの。

 クロコダイル調素材のシートやステアリング。マイクを使用したシフトノブに、ドリンクホルダーならぬマイクホルダーも装備。ルームランプはミラーボールで、会場に向かいながらテンションはMAXに近付く。

 荷台上部。会場に着けば、スピーカーボックスの上にはプレイヤーやミキサー卓、オーディオインターフェースなどが設置され、DJブースに早変わりする。DJブース後の巨大なモニターは可動式の65インチ。

親子でボルダリングできるPEAKSバージョン

 ハイゼットトラックピークスバージョンは、ダイハツが山の雑誌「PEAKS」とのコラボレーションで作ったもの。親子でアウトドア、クライミングに行くがコンセプトで、クルマの側面でボルダリングも可能だし、親子で出かけて車中泊もできるような装備が特徴。

 LEDフォグランプ付きフロントバンパー、グリル、LEDワークランプ付きルーフラックなどすべてワンオフ製作したオリジナル。

 トラックの荷台をベッドシェルにしたカスタムは、2007年の東京モーターショーで大好評だったマッドマスターCというトランポのコンセプトカーをモチーフに仕上げたもの。こう見るとベースが軽トラとは思えない。

 ベッドシェルの左側面にはボルダリング用のホールド(突起)を装備。日本フリークライミング協会が監修してくれたもので、実際に使用することができる。

トラックの荷台に載せたベッドシェル内部。ロールバーを張り巡らし安全性を確保したうえで、車中泊用のベッドマットやクライミング用の装備を搭載できるようになっている。

 内装はクライミングをイメージした迷彩柄カラーのシートカバーやステアリングカバーを装着。インパネ類もオリジナルの加飾が施されている。

 足まわりは、リフトアップサスペンションでちょいアゲ。ホイールはエクストリームジェイの15インチをチョイス。アウトドア-な雰囲気にアゲスタイルが良く似合っている。

荷台を物販専用にカスタムした初音ミク マルシェバージョン

 マルシェバージョンは、ダイハツの販促グッズなどを手掛けるDBC(ダイハツビジネスサポートセンター)が初音ミクとコラボした商品を展示販売するためのクルマとして作ってみたもの。3面(側面左右・リア)が上下に開閉する荷台には商品展示用の棚を置き、オートメッセ会場でも実際にグッズ販売を行っていた。

 前後ロアスカート、サイドパネル、ルーフラック、ラッピングなどすべて初音ミクバージョンのハイゼット用に作られたワンオフのオリジナル。

 初音ミクのラッピングやデコレーションによって、非常に目立っていたマルシェバージョン。DBC製作のミニカーをはじめ、初音ミクとのコラボアイテムも展示、販売されていた。

 荷台サイドの上部トビラははスイングドア式になっていて、上側はバスのカーゴスペースのようにスライドして上に開き、下側はアオリが展示台になるような設計。アオリ内側にウッド調パネルでカスタムしている。

 内装は初音ミクのイメージカラーであるライトブルーとホワイトでコーディネイト。ステアリングカバーとシートベルトパッドは、ダイハツ・ムーヴキャンパスの初音ミクリミテッドパッケージバージョンで採用されているアイテム。

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