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メルセデス・ベンツ、プラグインハイブリッドSUV「GLC350e 4MATICクーペ」を発売

MBJが4月4日を「4輪駆動の日」と申請

 メルセデス・ベンツ日本(MBJ)は4月3日、ミドルサイズSUVの新型GLCクーペに“EQ POWER(プラグインハイブリッド)”の4輪駆動モデル「GLC350e 4MATICクーペ」を追加。全国の正規販売店ネットワークを通じて発売を開始した。

 いきなり話が脱線するが、じつはMBJとしては4月4日に発売したかったらしい。というのも現在のダイムラー社が1907年、世界初となる4輪駆動システムを備えた乗用車を開発したことにちなんで、MBJは2016年に4月4日を「4輪駆動の日」として日本記念日協会に申請。晴れて正式に登録されているとのこと。ところが今年の4月4日はあいにく週末の土曜日のため、1日前倒しにしての発表・発売となった。

 このGLCクーペとは、メルセデス・ベンツのベストセラーであるCクラスをルーツに持つミドルサイズSUV、GLCクラスのクーペ派生モデル。Cクラスが誇る安全・快適装備と、GLCと同等の走行性能や利便性を実現した欲張りな一台と言うことができる。新型GLCクーペは2019年10月に登場しているが、プレミアムなミドルサイズSUVとしての特性はそのままに内外装デザインを一新。対話型インフォテインメントシステムのMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)と最新の安全運転支援システムを標準装備しているのも特徴だ。

 今回追加されたGLC350e 4MATICクーペは、最高出力211ps(155kW)、最大トルク350N・mを発生する2リッター直列4気筒ターボエンジンに、最新世代のプラグインハイブリッドシステムを採用。先代よりリチウムイオンバッテリーの蓄電容量が増えてモーターアシストが向上している。トータルの最高出力は320ps(235kW)で最大トルクは700N・m。130km/hまではモーターのみでの走行できるため、電気自動車のように使用することも可能だ。モーターのみでの航続距離も45.2kmを達成している。

 この進化を生んだ新しいリチウムイオンバッテリーの容量は13.5kWh。ダイムラー社の完全子会社である「Deutsche ACCUMOTIVE」によって生産され、従来型に比べると小型化も実現。今後の複数のモデルに搭載することを前提として、汎用性が高い設計がされている。

 また今回はプレッシャポイント機能を持つインテリジェントアクセルペダルが採用された。これはEV走行モードの際、これ以上アクセルを踏むとエンジンも使用しなければならないというモーター走行の限界点でペダルの踏力抵抗を増してドライバーに知らせるもの。これによりムダなエネルギーの消費を抑えるドライビングが実現できたという。

 MBJではEQ POWER(プラグインハイブリッド)促進のため、6.0kW(30A)対応の交流普通充電器本体を無償で提供することにした。さらに充電器(ウォールユニット)設置にかかる費用負担を軽減するため、10万円の費用負担のサポートキャンペーンを開始。従来(100Vなど)よりも短時間での充電を実現させて、顧客の利便性向上を図っている。さらに月額基本料金3000円(税込)で、全国に約1万5000基を展開するNCS(日本充電サービス)加盟の普通充電器が無料で利用できる「Mercedes me Charge AC」サービスも開始した。

 新型のGLCとGLCクーペにはメルセデス・ベンツのAクラスに続いて、新型の自然対話式音声認識機能を備えたインフォテインメントシステムのMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)が全車標準で搭載されている。もうおなじみかとも思うが、ボイスコントロールは「Hi,Mercedes(ハイ・メルセデス)」をキーワードとして起動。音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力&読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応している。

 最後に、今回のGLC350e 4MATICクーペにはCクラスやSクラスと同等の、最新世代の運転支援システムが標準装備されている。さらに注目されるのが、「アクティブブレーキアシスト (歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付き)」だ。これは対向車線を横切って右折しようとするときに、対向車線を直進してくる車両と衝突する危険がある場合、車速10km/h以内ならば自動ブレーキが作動するというもの。対向車の検知はフロントの長距離レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラを使って行なわれるという。

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