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安全思想は細部に宿る! メルセデス・ベンツの「ドアミラー」へのこだわりが強烈だった

メルセデス・ベンツとドアミラー

 メルセデス・ベンツといえば、世界の数ある自動車メーカーのなかでも安全性に対して揺るぎない哲学を持ち続けてきたメーカーです。あまり知られてはいませんが、ドアミラーに関しても安全運転への思想が詰まっていることをご存知でしょうか? 今回はメルセデス・ベンツのドアミラーに関してご紹介したいと思います。

フェンダーミラーを採用しない理由

 かつて国産車はフェンダーミラーが主流でしたが、ご存知のとおり現在は一部のタクシーを除いてほぼすべての乗用車がドアミラーとなりました。ドアミラーにはまず、ボディのスタイルを損ねないという趣味的な利点があります。せっかく優秀なデザイナーが一生懸命にボディスタイリングを創りあげても、フェンダーの左右に大きなミラーを付けられたら台無しです。

 ではメルセデス・ベンツはどうだったのでしょうか? じつはメルセデス・ベンツに限らずヨーロッパのクルマは昔からフェンダーミラーではなく、ドアミラーが採用されてきました。

 その理由はミラーに写る後方視界の見え方にあります。フェンダーミラーはドライバーの位置より、かなり前方から後方の視界を確保しています。この為、大きな凸レンズを使用しなければなりません。特にルームミラーは平面レンズなので、両方を見分ける時には多少の違和感があります。

 例えば大型バスやトラックもドライバーの手元にミラーが付いています。あの大きなミラー無しでは、とてもあの大型バスやトラックを狭い街中でコントロールする事はできないでしょう。

 ドアミラーならばドライバーの手元にあり、平面レンズを使えるのでルームミラーとの相互関係もぴったりで、後方車両の距離感もしっかりと把握でき安心です。加えてメルセデス・ベンツはとにかく見晴らしの良い車で、街中の狭い所を通る時は車体サイズの割に気を使わず運転できます。

 またメルセデス・ベンツのドアミラーは、何かが軽く当っても衝撃が和らぐよう前後可倒式を採用。しかもミラーカバーは安全性を重視して、尖った部分のない形状で設計されています。

 最新鋭のメルセデス・ベンツに採用される「インテリジェントドライブ」では、レーダーとステレオカメラという最先端のセンサーを前後に搭載し、障害物に衝突する危険を警告音で知らせます。

 さらに「アクティブブラインドスポットアシスト」は、後方の死角から障害物が近づくとドアミラー外側の警告灯が点灯し非常に安全です(△赤印)。

後退時の視界もしっかり確保

 死角を排除するという部分では、後退時の視界も同様です。バックする時にはドアミラーが自動的に下側に傾き、後方の視界を効果的に確保します。さらに「パーキングアシストリアビューカメラ」が効果を発揮します。この360°カメラシステムは真上から自車を見下ろすように、車両周辺状況をダッシュボードのディスプレイに表示するので、ドライバーは直感的に把握できます。

 ちなみに、バックでの車庫入れが苦手なドライバーに重宝がられているのが「アクティブパーキングアシスト」です。これは自車に最適な駐車スペースをクルマが自動で検出し、その位置を目指してステアリング、ギアチェンジ、アクセル、ブレーキの操作をすべて自動で行なってくれる機能です。運転に不慣れな人でも縦列駐車および並列駐車(車庫入れ)が簡単にできるようになりました。

 

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