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「紐で手動ワイパー」「パンスト被せてエアクリ」! クルマの故障時に使える「本当の最終手段」6つ

できれば実践したくない最終手段

 クルマというのは動かなければただの重たい鉄の箱。エンジンが止まってしまえば数メートル動かすだけでもひと苦労だ。しかし災難は突然やってくる。止まってしまうにしても、安全なところとは限らないし、安全なところだとしても、ピンチはいろいろと降り掛かってくる。

 今どきのクルマだって、トラブルは起こらないと安心していると痛い目にあったりするわけだが、逆に旧車乗りにしてみればトラブルは日々隣り合わせだけに、対応手段というのはいろいろ用意していたりする。今回はクルマがトラブルに見舞われた時に使える最終手段を伝授しよう。“使える”と言っても、できるなら使わないに越したことはないが…。

【ウォッシャー液の代わりにウーロン茶】

 これは現行車にも活用できる技で、ウォッシャー液の代わりにウーロン茶が使える。理由はもちろん油分を落としやすいから。ただ、使い方としてウォッシャータンクには入れずに、ウエスやタオルをウーロン茶で湿らせて窓ガラスを拭くようにすること。またアルコールを主成分とする通常のウォッシャー液と異なりウーロン茶は蒸発しにくいため、使い勝手は同じにならないので悪しからず。

【ワイパーをヒモで手動操作】

 内部のギアなどが破損して、ワイパー本体がブラブラしているときはワイパーアームの両側にヒモを結び、車内から左右交互に引っ張れば簡易的に動かすことができる。かなりぎこちない動きになるので少雨限定で、もちろん豪雨は無理。安全面も損ねかねないのでオススメはできない。ちなみに、事前に窓ガラスへ撥水剤を塗っておくと、ワイパー無しで走れる確率が上がる。

【オーバーヒートは暖房をON】

 今のクルマもオーバーヒートしないとは言い切れないので、油断は禁物。ヒーターはエンジンとつながっていて冷却水の熱を利用して車内を暖めている。またヒーターのコアと呼ばれる部分はラジエーターと同じ仕組みなので、ヒーターを全開かつ最大温度にすれば冷却水の熱を抜くことが可能。あくまでも冷却水が入っていることが前提で、ラジエーターの冷却ファンが故障した時や冷却系が詰まったりした時などに使える対処法だ。

【エアクリーナーにストッキング】

 エアクリーナーの汚れはすぐにエンジンが壊れたりするものではないが、あまりにもヒドい場合は戻したくもない。そんなときは紙のフィルター部分を取り除いて、枠だけにしてストッキングを被せると応急的なエアクリーナーになる。

 ちなみに都市伝説的に昔からある、パンストがファンベルト代わりになるというのはウソ。試したことあるが、結び目が邪魔だし、回転に耐えるほどの強度がパンストには無い。

【クルマを押す時は直接タイヤを回す】

 みんなで「ヨイショ、ヨイショ」とクルマを押したことがある人ならわかるだろうが、けっこうな重たさだ。それが簡単にできるワザが、ボディを押すのではなく、タイヤを転がすように押すということ。これだけでラクにクルマを動かすことができる。要はタイヤのセンターと手をかけている部分でテコの原理を利用しているのだ。

【押しがけ&スターターモーターで移動】

 最後に紹介するのが、スターターの故障などで使える「押しがけ」。現代のマニュアル車でも可能で、やり方としては2速に入れて、クラッチを踏んだまま押してもらい、勢いが付いたところでクラッチをつないでやる。つまりエンジンを強制的に回してやるのだ。ただし、バッテリー上がりが原因の場合は、昔のような機械式の燃料ポンプなら始動可能だったが、現在は押したりできたとしても電気式なので始動不可となる。

 さらにガス欠などした場合、昔はキーをひねってスターターモーターを回しつつ、クラッチで調整すれば移動できたが、今のクルマは安全装置がネックに。クラッチを奥まで踏まないとスターターは回せないため、使えないのは残念だ。「裏技にも時代あり」といったところか。

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