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ニセ刻印まで存在! クルマのパーツで見かける「JWL」「JIS」「CE」などのマークが想像以上に重要だった

クルマの部品に付いているマークの意味

 自動車の各部には純正部品はもとより、アフターパーツにもさまざまな規格のマークが付いていることをご存知だろうか? ブランドロゴのようなものからサイズ表記など、さらには意味不明のマーキングも数多く見られる。そこで今回は「よく見るけどあのマークは何?」という読者の疑問に答えてクルマにありがちなマークについて紹介していきたい。

いくつもの統一された規格でクルマは作られている

 自動車の部品で見かけるマークの中で、もっとも代表的なのが「規格」を示すものだ。そもそも規格とは「JIS」「ISO」「DIN」など、世界中にさまざまなものがあり、マークはそれぞれの規格をパスしていることを示すのが役割である。

 多様化する工業製品の統一化や標準化することが目的で、例えばボルトなどもそのひとつ。ボルトを使用する部分の規格(サイズなど)を知っていれば専用のボルトで無くても汎用的に使えるのは、ご存知のとおりだろう。自動車用のパーツもこのような規格の積み重ねで作られているのだ。

【JIS】

 もっともポピュラーなものが、先に挙げた「JIS(日本産業規格)」だ。この規格に適合していることを示すJISマークはクルマのパーツのみならず、日常使うさまざまな製品に付いているので、日常生活の中でも多くの人々が目にしていると思う。

 その名のとおり日本の産業標準化法に基づいて制定された国内の代表的な規格である。JIS規格はクルマで使われるパーツにも数多く用いられている。クルマに乗れば必ず目にする自動車のガラスにもJISマークが付いているので、一度確認してみると良いだろう。

 さらに規格はユーザーにとって役立つのも魅力。例えばバッテリーがそのひとつだろう。自動車バッテリーに記載「55B24R」「60D23L」などの表記を見たことがあるだろう。これらの表記もJISによって標準化されているものなのだ。

 この表記を見れば性能ランク、側面の大きさ、バッテリーの長さ、ターミナルの位置がひと目でわかり、同じ規格表示を選ぶことが可能で愛車のバッテリーを間違えることなく交換することができるのだ。ただし海外のバッテリーはそれぞれ独自の規格があるので要注意。欧州であればDIN規格などを用いているケースも多い(570-80などの表記がある)。欧州車の場合はこれらの規格表示を参考にバッテリー交換をすると良いだろう。

【CE】

 日本独自の規格のみならず世界にもさまざまな規格がある。クルマは輸入車やパーツを含めて国際的に流通するものなので、海外のマークも注してみると良いだろう。近年、家電製品を含めて多くの製品に見られる「CEマーク」は、EUにおける安全基準条件をクリアした製品に与えられるもの。EU圏への輸出をする際には必須のマークとなっている。

【E】

 また国連欧州経済委員会(UNECE)が作成したECE基準に基づく認証を受けた製品には「Eマーク」が付く。いずれも安全性や環境基準、品質標準をクリアした商品に対して与えられるものであり、現在新車で販売されている車両の保安部品(窓ガラス、灯化類、タイヤ、ブレーキなど)は、すべてこのEマーク認証品となっている。

 また現在はEマークが付く製品であれば、純正以外のアフターパーツでも日本国内の保安基準に適合することを意味しており、適正に取り付けられていれば車検も問題なくクリアすることが可能。保安部品を交換する際は、安心して装着できるとどうかの判断基準にすると良いだろう。

【JWL】【VIA】

 ここまでは大きな括りでの工業規格を紹介してきたが、次は特にドレスアップユーザーが目にする事の多いパーツに付けられたマークを紹介しよう。それが「JWL」や「JWL-T」「VIA」といったマークで、これらが付いているのはアルミホイールだ。

 アルミホイールの品質や安全性について、必要な要件を満たしているパーツに対して与えられるのがJWLやJWL-Tマーク。JWLは3ナンバーや5ナンバーの乗用車の基準、対してJWL-Tは1ナンバー、4ナンバーなどのバンやトラックの基準だ(一部の車種は車両総重量や最大積載量が規定値以下であればJWLでも車検をパスすることができる)。車両に対して基準を満たしたアルミホイールでないと車検が通らないので非常に重要だ。

 そしてVIAは、ホイール製造業者の自主認定のマーク。こちらは「自動車用軽合金製ホイール試験協議会」が国土交通省の定める技術基準に準じた確認試験を行ない、同協議会の規定規程に基づく判定と審査を行った上でマーキングされている。安全性や品質を証明するマークとして大切なので、JWLやJWL-Tと合わせて確認しておこう。

 クルマの各部やアフターパーツに付いているさまざまなマーク。それぞれには意味があり品質や安全基準を示しているのでチェックしてみよう。規格関連のマークの意味を理解すれば、安全で高品質、環境にも優しいパーツセレクトが簡単にできるようになるハズだ。

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