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「軽トラ」「シャコアゲ」「オープン軽」! 「軽自動車カスタムカー」ばかりが何と380台も集まった「巨大ミーティング」の中身

日本最大級の軽自動車オールスターイベント「KING OF K-CARミーティング」

 2020年10月4日(日)、岡山国際サーキット臨時駐車場にて、軽自動車をカスタマイズしたユーザー達が集まる「キングオブKカーミーティング」が開催された。

 例年であれば春には淡路島にてミーティング形式の、秋は岡山でドレコン(ドレスアップコンテスト)形式の「キングオブKカー」を開催している、日本一の軽自動車オンリーイベント。コロナ以前は海外から来日して会場に駆けつける外国人ギャラリーもいたほどの知名度を持つ。だが昨今のコロナ禍により今年は2回開催を早々に見送り。ミーティング形式による1回開催へと変更し、満を持して先週開催となった。

 開催に際しては会場となった「岡国」側と入念な事前協議をおこない、会場入り口での検温や問診票の提出、会場内でのマスク着用、手洗いの徹底と消毒液の設置など、今ではお馴染みのコロナ対策を万全におこないつつ、車両の間隔を通常よりも広げるなど、「密」状態にならないよう配慮したのはいうまでもない。

 今回は政府機関による規制・制限緩和のタイミングを睨みつつの開催だったため、事前の告知が不十分(というよりも、告知らしい告知期間はほぼナシ)にもかかわらず、フタを開けてみれば何と380台超の軽自動車が全国から集結する盛況ぶり。関東地方や南九州からの参加者もあり、コロナの影響を全く感じさせなかったのは驚き。

「顔面変更」に「キャビン延長」! 超絶大技「軽トラ」カスタム

 ここからは参加車両にフィーチャーしていこう。ここ数年の軽カスタマイズの傾向だが、だいぶ多様化したと思われる。というのも、ひと昔前までは「ワゴンR」か「ライフ」、そして「ムーヴ」の「軽御三家(当時)」がベース車両の大半を占めていた。が、ムーヴこそ今でも何とか存在感を示しているものの、「軽トラ」「軽バン」「スーパーハイト軽」「オープンカー」「ハッチバック」に主役を奪われつつある状況。とはいえ、その多様性が軽自動車カスタムを相変わらず面白くしている要因のひとつでもある。

 当日会場を回って特に目立ったのが軽トラだ。関西地方は軽トラカスタマイズが非常に盛り上がっていることもあり、様々な仕様の軽トラがエントリーしていた。

 まずはハイゼットだが、キャビンの形状を見る限り、リクライニング機能のある「ジャンボ」かなと一瞬思うだろう。が、よくよく見るとロールーフ。こんな仕様はノーマルにはない。

 実はこれ、キャビンを延長してリクライニング機能を追加している、隠れ大技の1台だ。そこに社外エアロパーツの装着やヘッドライトの加工をして、唯一無二のスタイルを作り上げている。

 もう一台は、もはやパッと見は車種不明のキャリイ。なぜそう見えるか、それはライトがアルトワークス用のそれだから。そう、顔面変更した軽トラである。

 それに伴いボディキットを装着し、ブリスターフェンダーでワイド化。そのフェンダーに合わせたオレンジディスクの深リム5本スポークにイエローのボディカラーで軽トラとは思えないインパクト大の1台に仕上がっている。ちなみに公認取得済みだ。

「スーマリ」推しミラジーノに「レアものホイール履き」車高短アルト

 見所が多いクルマが多かったのがハッチバック。車種もアルトやミラ、トゥデイにミニカなど非常に様々だったが、注目したいのがジーノとアルト。まず旧型ミラジーノだが、全国各地でミーティングが開催されるなどいまなお根強い人気。この日も数台が参加し、交流を深めていたようだが、中でも気になったがコチラのL700S。

 ミラジーノといえばメッキグリルやバンパーを生かした、クラシカルなスタイルにイジるのが定番カスタムだが、コチラはマットカラーでオールペン、助手席側フェンダーのみ別色、というよりは世界的なゲームキャラクターの「あの方」が描かれていた。ジーノのアイポイントでもあるメッキバンパーは塩ビ管を部分的に使って土管風に演出。そこからも登場するのはモチロン「あの方」。遊びゴコロ全開である。

 もう1台はアルト。走行に支障の出ないギリギリまでローダウンした先代のアルトエコ。……のようにぱっと見は見えるが、実はベースはノーマルモデル。アルトエコ用のグリルルーバーを移植してアイキャッチにしている。

 だがこのアルト一番のこだわりはホイール。オーナーは「SSRの珍しいホイールを履く事にこだわる」ことを信条にしていて、かつて走り屋&ドリフト乗りには懐かしい「ドリドリメッシュ」を履かせている。3ピースホイールの使い勝手を巧く使い、自らリバレルして履かせたという。

日本で最も売れている「スーパーハイト軽」のカスタムカー

 最後はスーパーハイト軽、N-BOXに注目していく。いま一番売れているクルマは、カスタマイズベースとしても人気だ。初代JF1系の方が現状は台数が多いが、今回のミーティングでは現行タイプのJF3系をイジっているユーザーを発見。

 ホイールはメッシュタイプを、そこにファイナルコネクションのブレーキキットと車高調を投入し、ほどよくローダウン。純正フロントバンパーの下にはKスペック製のアンダースポイラーを白×黒に塗り分けて装着。そこにルーフボックスを装着することで、今風のストリート系シャコタンスタイルにまとまっている。

 もう一つ注目したいのが今回のミーティングには「スラッシュ」の団体もいた。ノーマルから通常のN-BOXとはひと味違うネオクラシックなフォルムが特徴だが、それを生かしたライトカスタマイズをおこなったいる。

 ただ、ライトといっても色使いやパーツのチョイスが巧く、足元はエンケイ製のディスクを奢り、無限のボンネットスポイラーや社外アンダーフラップを追加してJMD風装いにまとめている。

 

 今回はミーティング形式だったこともあり、ドレコン形式のような競技性がないためか、終始和やかなムードでミーティングは終了。来年はコロナ騒動が収まり、春と秋の2回開催を祈りたい。

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