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圧倒的なワイルドさ! いま注目のクルマの「ザラザラ塗装」カスタムが凄い

SUVや四駆系カスタムにピッタリの「保護系塗料」

 近年ヘビーデューティなカスタムスタイルに特殊な塗装が用いられることが多くなっている。例えばボディ下部やフェンダー部分にチッピング塗装と呼ばれる耐衝撃性、弾力性に優れた塗装を施すケースも見られる。塗装することで実用面とカスタム面を両立できることから特にオフロード走行をする4WD車など、タフな環境で用いるクルマには重宝されている。

米軍お墨付き【LINE-X】

 そんな特殊塗装の決定版的なアイテムが「LINE-X(ラインエックス)」と呼ばれる塗装だ。ザラッとした表面仕上げの、いかにもヘビーデューティな塗装を見たことがあるだろう。その多くがLINE-Xによる塗装のハズ。これは一般的な塗料とは異なり、ボディやパーツ類の補強を兼ねた特殊な効果を備えている。塗装するとその箇所の強度や耐久性を高め、なおかつデザイン的にも個性的な仕上がりが期待できるのが魅力だ。

 LINE-Xは、耐久性と適度な柔軟性を持つ点にある。クルマだと主にトラックの荷台に使われることが多く、それ以外でもグリルまわりやフェンダーなどにマッチし、キズの防止や防錆、防塩害、耐摩耗、さらには滑り止めまでをこなしてしまうという超多機能な塗装なのだ。またLINE-Xはアメリカ軍・政府が認定している塗装である点にも注目。政府や軍の設備にも採用されていることからもそもクオリティの高さがうかがい知れるだろう。

 もちろんクルマの世界でもLINE-Xは多くの場所で使用されており、例えばUSトヨタはメーカーオプションとして、トラックのベッドライナー(荷台用保護塗料の総称)用にLINE-Xを採用。擦りキズや海水の進入によるサビの心配が無いので、ピックアップトラックのボディや荷台用の塗料として最適なのだ。

 そんなLINE-Xは、柔軟性と吸着性を併せ持った「ポリウレア樹脂」と呼ばれる素材を採用している。この素材は耐衝撃、防錆、防食、耐摩耗性、防水、耐久性、耐薬品性、滑り止め効果を発揮するのが特徴。クルマだけでなく、バルコニーやプール、トンネル、下水処理施設などへも利用されている高機能な塗料なのだ。そして塗膜が経年劣化しにくいというのも特徴で、塗装後20年以上もの耐久性を誇るという。とはいえ、LINE-Xの塗料は樹脂をベースとしており、使用環境によっては多少色褪せる可能性もあるということは気に留めておいてほしい。

 カラーリングも豊富でブラックはもちろん、グリーンやオレンジなど多彩なカラーが用意される。カスタム目的でクルマに施工するにも絶好のセレクトになるだろう。ヘビーな外装コーディネートを実施するには検討してみたい塗装スタイルだ。

 施工価格は、例えばフロントバンパーで約5万円からと一般的な塗装とさほど変わらない。SUVや四駆系車種のオーナーは、アウトドアユースにピッタリな機能性とビジュアルを兼ね備えたこのLINE-Xを覚えておくと良いだろう。

DIYでも施工可能【ラプターライナー】

 特殊な塗装でもうひとつの紹介しておきたいのが「ラプターライナー」だ。こちらも硬さとしなやかさを兼ね備えたコーティング塗料として、アウトドア系車種のユーザーから注目されている塗料だ。

 この塗料の特徴は、なんと言っても施工が簡単なこと。ベース塗料に硬化剤を入れて撹拌すれば、あとはローラーやスプレーガンを使って塗ることができるので、なんとDIYでの施工も可能なのだ。塗料自体の価格は1L=9800円(税別)で、施工に際する使用量の目安としてはジムニー1台分の外装オールペンに約5Lが必用とのこと。

 高耐久ウレタン素材でできているこの塗料は、ボディなどに塗ることで塗装面の保護、耐摩耗性や耐錆耐性、紫外線耐性や防水性も確保。塗装が厚くなるように塗ればそれだけ強度や耐久性が向上し、DIYでの作業ならそのあたりを好みに合わせて施工できるのもウレシイ。ボディやパーツの耐久性アップを兼ね備えた外装塗装の選択肢のひとつとしてチェックすると良いだろう。

 クルマのカスタムをする上で塗装は、気になる部分を補修できたりイメージを大きく変えられたりと、目に見える効果の大きいメニューだ。従来のカラーリングという目的だけでは無く、耐久性や防錆性能などを高める機能を兼ね備えた塗装で、愛車をカスタマイズしてみてはいかがだろうか。

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