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いま「軽ハッチバック」の中古が人気! 「走る」も「イジる」もアリの50万円以下のクルマ6選

見た目も走りも楽しめる「軽ハッチバック」

 アルトやミラをはじめとした、いわゆる「軽ハッチバック」と呼ばれているカテゴリーがここ最近アツい。しかもカスタマイズだけでなく、サーキット走行のベース車としても非常に人気だ。

 またジャンルを問わずカスタム系ユーザーからのセカンドカーとして指名率が高いのも軽ハッチ。その“性”からか彼らは「じゃあ車高くらい」「せめてホイールは」というノリで、セカンドであってもちょっぴりイジってしまう。

 新車を買ってイジる人も多いが、手頃な中古車を買って、浮いたお金をドレスアップ費用に回すという手もある。今回は50万円前後で購入可能で、比較的高年式設定のあるハッチバックをメインに、売れ筋モデルをピックアップして紹介。中古車店に購入時のアドバイスも聞いたので、これからクルマを買う予定の人は必見だ。
※以下、中古車市場の平均相場は編集部調べです

ダイハツ・L650Sミラジーノ

◆発売期間:2004年11月〜2009年3月
◆中古車市場の平均相場:10万〜60万円

 先代のL700とは異なり、専用のボディを採用した2代目ミラジーノ。細部にバランス良くレイアウトしたメッキ、そして親しみのあるレトロ&モダンなスタイリングで女性を中心に人気を獲得。

「年齢に関係なく、女性からのお問い合わせが非常に多い。年式の割に走行距離が少なく、程度も良いです。ABSやエアバッグといった安全装備も充実。プラズマクラスターも付いています」とは中古車店のコメント。ただ生産を終了してからかなりの年月が経ち、良い個体が少ないのも現状。距離が多くてあまりメンテナンスされていない車両はもちろん、距離が少ないからといっても下まわりのサビなどどこかに不具合がある可能性も。しっかり現車を確認して、できたら試乗を基本にしたい。

 あえて注意点を挙げるとしたらエンジンの振動。マウントの交換で直る場合もあれば、オイル管理が悪くてエンジン自体の振動が大きい個体も多いそうだ。エンジンは全グレード3気筒NA。しかしオートマは4速なので、高速走行はまずまず。比較的耐久性があるエンジンだが、オイルキャップを開けて内部を見て、スラッジが溜まっていたら避けたい。

 とはいえ、この年代のダイハツ車になるとトラブルも比較的少なく、しっかり整備すれば長く乗れる。レトロ好きにはオススメ! メッシュグリルや専用ホイールを採用した上級モデル「ミニライト」も設定。カラーも豊富だが、一番人気はレトロなスタイリングにマッチしたダークグリーンだとか。

 丸や楕円をアレンジしたオシャレなインパネデザイン。シートは肌触りが良いベロア調生地。ここも女性に人気のポイント。後部座席の足元にも余裕があり、ドアは90度開くため乗り降りがしやすい。

SPECIFICATIOS(X)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1515mm 室内長:1850mm 室内幅:1275mm 室内高:1250mm 車両重量:780kg エンジン形式:EF-VE 最大出力:58ps/7600rpm 最大トルク:6.5kg・m/4000rpm 燃費:20.5km/L

スズキ・HA25S/Vアルト

◆発売期間:2009年12月〜2014年12月
◆中古車市場の平均相場:15万〜70万円

 現行型のHA36はスポーツモデル・ワークス人気の後押しもあって売れ筋だが、先代のHA25は専用のパーツが少ない。ただ、同年式の同エンジンを使ったスズキ車であれば流用できる場合も多い(とはいえもちろん個人責任)。よってドレスアップのベースとしては少々難易度が高い。逆に他と被りたくないオーナーにとっては最適な1台と言える。

「丸みのあるスタイリングと迫力のあるフロントマスク、そして小回りが効いて扱いやすい。結構魅力が多いクルマです」。ただし市場を見るとタマ数は意外と少ない。というのも、新車で買って今もずっと乗り続けているオーナーが多いとか。つまりは大きな不具合もなく、長く快適に乗れるということの証明と言えるだろう。「伝統のK6Aエンジンも改良に改良を重ねて熟成され、信頼性がある。価格もそれほど高いわけではないのでオススメです」。この型のアルトは完成度が高く、特にこれと言った不具合はない。しかし稀にエアコンの冷風が出ないことがあるようです。夏場は非常に困るのでよく確認を!

 今回紹介しているのは厳密にはアルトではなくOEMのキャロル。にこやかな大きい開口部が特徴。「アルトのOEMで、フロントバンパーやエンブレムが違います。キャロルに限らず、OEMは本家と比べると若干相場が安い。あえてOEMモデルを選ぶというのもアリです」。

 インパネトレーやドアポケットなど収納スペースが豊富。中心を円状のデザインとしたインパネも個性的。メーターはインフォメーションディスプレイを装備。ドアの開口部を拡大して乗り降りしやすい。

 燃焼効率を高めたVVT付きK6Aエンジンを全車に採用。インマニの形状変更などによって吸気効率を高め、燃費を向上させた。ミッションはグレードによって異なり、5MT/4AT/CVTを設定。

SPECIFICATIOS(キャロルGS)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1535mm 室内長:1835mm 室内幅:1260mm 室内高:1240mm 車両重量:740kg エンジン形式:K6A 最大出力:54ps/6500rpm 最大トルク:6.4kg・m/3500rpm 燃費:22.5km/L

ダイハツ・L275S/Vミラ

◆発売期間:2006年12月〜2018年2月
◆中古車市場の平均相場:15万〜70万円

 3年前まで販売されていたL275ミラ。モデルサイクルが長く、バンも含めるとタマ数は非常に多い。また長く販売されていたクルマだけに、初期型でも古臭さをそこまで感じないところも魅力。

 そんなL275ミラは、ラインアップが非常に多い。車両価格の安さや維持費を優先するならバンが良いかもしれないが、メインカーとして頻繁に乗るなら中・上級グレードを狙った方が良いとのこと。「というのも、グレードによってミッションが違うんです。最終型はCVT/5MTになりましたが、前期は5MT/4AT/CVTに加え、ベースグレードは3AT。グレードによって燃費の差が激しいクルマです」。

 エンジンはダイハツ伝統のKFエンジン。カスタムRSはターボエンジンとなる。この型のミラは軽自動車を主体としたサーキット走行会やレースのベース車としても人気。というのが、ターボはもちろんだが、NAエンジンでも十分な走りが期待できるから。「トルクを始め、KF型は非常にいいエンジン」とは、軽カーチューニング業界に明るいライター。

 2011年の一部改良により、NA車は燃費向上を図った第二世代KFエンジンに変更。熟成された後期型が狙い目か。

 強いて注意点を挙げるならウォーターポンプの異音。L275は走行距離が少なめでも、ウォーターポンプから異音が出ることが多いそうだ。「エンジンを切った時にキュッと音が鳴ったら、そろそろ壊れる時期です」。ベースグレードの“L”はキーレスやCDプレーヤーが付いていて、普段の足にも最適。年式や走行距離を考えるとお買い得とのこと。

 滑らかで安定感のあるスタイリングは、車高を落とせばさらに迫力が増す。後ろへ行くにつれて伸びていく、斜めに立ち上がったサイドのプレスラインも大きな特徴。

 5MT/3ATはフロアシフトだが、4AT/CVTは操作しやすいインパネシフトを採用。シートはトリコット表皮に起毛加工を施し、柔らかな手触りに。室内長は2000ミリと、当時の軽ハッチバックではトップレベルだ。

SPECIFICATIOS(L)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1530mm 室内長:2000mm 室内幅:1350mm 室内高:1265mm 車両重量:750kg エンジン形式:KF-VE 最大出力:58ps/7200rpm 最大トルク:6.6kg・m/4000rpm 燃費:21.0km/L

ダイハツ・L235Sエッセ

◆発売期間:2005年12月〜2011年9月
◆中古車市場の平均相場:10万〜75万円

 Kカーとしては非常にコンパクトサイズのエッセ。他にはないコンセプトでヒットしたが、1代限りの短命に終わった。しかしドレスアップはもちろんのこと、チューニングパーツも多く出回っているためジムカーナなどのモータースポーツでも人気が高いクルマである。「5MTの設定があったことから、チューニングベースとしての需要が高いですね。特にカスタムの5MTは人気で、タマ数が少ないこともあり未だに高値傾向です」。

 もともとの車両価格が安いこともあって、中古車市場の相場も低め。しかし生産を終えてから時間が経っており、程度が良い個体は正直少ないという。「距離が少なめで、状態が良い車両を見つけたらすぐに買った方がいいですよ」。

 全長と全幅は他のハッチと大差はないが、全高が1470ミリとかなり低いため、ボディがより小さく感じる。ゆえに車高をベタベタに落とせばインパクトがさらにアップ。

 車内の広さは他車種と比べると不利。だが大きなセンターメーターの採用やスイッチ類の配置を工夫して使い勝手を向上。2009年の一部改良でキーレスやパワードアロックなどを全グレードに装備。「VSメモリアルエディションは電動格納式ドアミラーや黒内装を採用した特別仕様車です。取り回しが良いので、初めてクルマを買うビギナーにもオススメです」。

 全車KF-VEエンジンを搭載。NAのみでターボの設定はなかった。ミッションは最上級のXが4AT、DとLは3ATを採用。ベースグレードのエコは5MTとなり、26.0km/Lという低燃費を実現。注意点はメンテナンスを怠るとオイル下がりが起こりやすい点。KFエンジンはオイル管理が大事なクルマ。年式にもよるが、オイル下がりが起こってオイルの消費が激しくなる。しっかりメンテされていたか確認を!

SPECIFICATIOS(VSメモリアルエディション)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1470mm 室内長:1795mm 室内幅:1300mm 室内高:1225mm 車両重量:720kg エンジン形式:KF-VE 最大出力:58ps/7200rpm 最大トルク:6.6kg・m/4000rpm 燃費:21.0km/L

スズキ・HE22Sアルトラパン

◆発売期間:2008年11月〜2015年6月
◆中古車市場の平均相場:15万〜110万円

 初代のインパクトがかなり強かったラパン。今でも問い合わせが多い車種のようだが、さすがに年式を考えると程度が良好な個体は少ない。よって初代よりは2代目のHE22型が長く乗るならオススメ。販売期間が長かったこともあってタマ数も多く、当時新車で購入したユーザーの多くが女性だったという事情もあり、丁寧に扱われた個体を見つけるのもさほど時間がかからないとか。

 ことチューニングに関しては専用パーツは多くなく、ベース車として指名される事はかなり希。ただしカスタマイズでは人気だ。車高を落とすと視覚的により低く見えるのもあり、極低にこだわる男性オーナーからも高い人気を誇るラパン。比較的パーツが多いというのもその理由だと思われる。ボディカラーはピンクなど女性に好まれる色合いをメインに、豊富なラインアップとなっている。「ただ明るすぎる色は、日焼けなど劣化しているケースが多いです」。

 居心地の良さを追求してデザインされたインテリア。落ち着きのある色使いも含め、オシャレに敏感な女性を中心にに好まれた。シートの作りも良く、「クッション性があってしっかりとした座り心地です」。

 エンジンはこの年代のスズキ車に多く採用されたK6A。NAとターボの2種類が用意された(写真はNA)。ミッションは4ATとCVTの2種類。燃費性能も高く、ターボでも23.0km/Lを実現。ただこの時代のスズキ車全般に言えるそうだが、ファンベルトが緩みやすいとか。「テンショナーやプーリーが弱い。エンジンをかけてベルトが鳴ったら要点検です」。

SPECIFICATIOS(G)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1510mm 室内長:1870mm 室内幅:1235mm 室内高:1215mm 車両重量:790kg エンジン形式:K6A 最大出力:54ps/6500rpm 最大トルク:6.4kg・m/3500rpm 燃費:22.5km/L

ダイハツ・LA300Sミライース

◆発売期間:2011年9月〜2017年5月
◆中古車市場の平均相場:10万〜80万円

 燃費の良さに優れ「第3のエコカー」として話題を集めたミライース。2WDで32.0km/L、4WDでも30.0km/Lと当時の軽自動車としてはガソリン車トップであった。そんな初代ミライースだが、中古車市場を見ると比較的お手頃価格で買うことができる。というのも、新車時の車両販売価格が79万5000円からだったため。また当時は燃費の良さで大ヒットしたクルマだけに、タマ数も多いという。社外のエアロは多くないが、車高調など足まわりパーツは充実しているため、車高をベタベタにしたいオーナーにも最適な1台。

 ハッチバックの良さを最大限に生かした、空気抵抗が少ない流れるフォルムが魅力。テールランプは純正でLEDを採用。カラーはシルバーとホワイトが人気だとか。

 中級グレードからはインパネ色がブラック×ベージュのツートンとなる。オプションでスマートキーやプッシュスタートスイッチなどをセットにしたパックも用意。小柄ボディながら、大人4人がしっかり座れる。

 燃費効率向上を狙った新型KFエンジンを搭載。ミッションは全グレードCVTで、動力伝達効率を向上させてエンジンの負荷を低減。また軽自動車で初めてアイドリングストップ機能を採用した。「ただしダイハツ車特有であるエンジンの振動は、しっかりと確認しましょう」。

SPECIFICATIOS(X)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1500mm 室内長:1920mm 室内幅:1350mm 室内高:1240mm 車両重量:730kg エンジン形式:KF 最大出力:52ps/6800rpm 最大トルク:6.1kg・m/5200rpm 燃費:32.0km/L

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