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「ノーズブラ」「南無三」「エンコ」! 昭和のヤングには本気でイケてたクルマ用語9つ

昭和オヤジしか分からなくなったクルマ用語

「カーキチ」の皆さん、こんにちは! 

 ナウでヤングな諸兄には今さらでしょうが、「カーキチ」というのはクルマキチガイのこと。バブルの頃は、エンスー(エンスージャスト)などという言い方もありました。いずれもいわゆるカーマニアのことですね。そんな歴戦のカーキチたちの会話でよく使われたフレーズの中から、懐かしいものをいくつかピックアップしてみます。

レーシングジャケット

 ファッションとしてはいまでも健在ですが、懐かしいのは部品としてのレーシングジャケット。ハコスカやセリカLBなど、昔のレーシングカーは、ヘッドライトの部分に樹脂製のカバー=レーシングジャケットを装着していました。

チョーク

 柔術や総合格闘技のチョークスリーパー(裸締め)ではなく、キャブレター仕様のクルマが、エンジンが冷えているときエンジンをかけやすくするために使ったもの、それがチョークです。寒い時期は、チョークレバーを引いて、混合器に吸い込まれる空気の量を少なくして、混合気を濃い状態にしていました。ちなみに「チョーク」とは、首を絞めて息の根を止めるという意味。

CB無線

 携帯電話がない時代、ドライブ中に他車と連絡を取り合うのに重宝したのが無線機。アマチュア無線があれば最強だったのですが、アマチュア無線は免許が必要で機材が高い。CB無線は誰でも自由に使えたのが大きな魅力でした。もっと手軽なトランシーバーであっても、あるとなしでは大違いだったのです。

バイアスタイヤ

 今でこそ乗用車のタイヤはほとんどラジアルタイヤですが、1970年代後半頃は、まだラジアル化率は50%で、半数はバイアスタイヤでした。

 バイアスというのは「斜め」という意味で、コードがタイヤの中心線に対し斜めに配された構造をしているタイヤのこと。走行中、カーカスがパンタグラフのように動き、路面の凹凸を吸収しやすく乗り心地がよかったのですが、発熱しやすく、転がり抵抗も多く、摩耗しやすいのが欠点でした。

 この欠点を克服したラジアルは、タイヤの断面方向に放射状にコードを配す構造で、接地面の動きが小さいのです。

 ちなみに「バイアスがかかる」という言い回しは、「偏見」「偏り」という意味で使われています。

ノーズブラ

 クルマの先端=ノーズをカバーするドレスアップアイテムで、ノーズブラというものがあります。「ボンネットブラ」「フロントマスク」といった呼び方もありましたが、いまでは知らない人が多いのでは? もともとはクルマメーカーが開発中の車両のデザインが流出しないよう、カモフラージュのために装着されていたシロモノです。

アフターファイヤー

 シルエットフォーミュラなど、昔のレーシングカーはマフラーから派手に火を噴いてかっこよかったですね。あの未燃焼ガスが排気管の中で着火したのがアフターファイヤー。ちなみに吸気側に爆発炎が逆流するのは「バックファイアー」。いずれもECUで燃調・点火時期をコントロールしているいまのクルマには無縁になってしまいました、意図的にセッテッィングする場合は別ですが。

 キャンプファイヤーも直火禁止のキャンプ場が増えて自然体でやれる機会が減り、さみしい限りです!?

エンコ・エンスト

 エンコとは、縁故採用の縁故でも、「指」のことでもなく、エンジン故障のこと。昭和のクルマはメカニカルトラブルが頻繁で、「クルマがエンコしちゃって遅れる(行けない)」といった会話は珍しくはありませんでした。

 エンストはエンジンストール(失速・停止)の略ですが、昔はエンジンストップの略だと思っていた人が大半でした。MT車でクラッチミートをしくじるとエンストとなるわけですが、AT車全盛のいまではほとんど死語になっています。

ジープ

 いまでもSUVの人気ブランドとして知られるジープですが、昔はクロカン四駆系のクルマは、十把一絡げで「ジープ」と呼んでいた時期があります。これは軍用の小型四輪駆動車のパイオニアで、ロングセラーになったあのジープがあまりにメジャーだったため。陸上自衛隊では、三菱自動車がノックダウン生産していたジープが採用されていました。

オシャカ・南無三

 クルマや部品が壊れて使用できなくなること。オシャカ=お釈迦様のこと。

 ピンチのときに「南無三」と叫ぶことも……、こちらは人気漫画『サーキットの狼』の主人公、風吹裕矢のセリフに影響されてでした。

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