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鍛造削り出しというプレミアム感。F ZERO FZ-4の精緻な造形美に酔いしれる

ウェッズ唯一の鍛造ブランド「F ZERO」

 鍛造ホイールといえば憧れの存在。一般的に流通している鋳造ホイールよりも軽量&強靭で、走行性能の向上も見込める。当然値も張るため、誰もが手軽に選べるものではないが、だからこそ履きこなせば羨望の的。チャンスをうかがっているカスタマイズファンも少なくないだろう。

 ウェッズが2019年から展開している「F ZERO(エフゼロ)」シリーズは、そんな鍛造ホイールの専門ブランドである。しかも細やかな造り込みを可能にする鍛造削り出し製法を採用。鍛造=スポーツモデルといったイメージも根強い中、エフゼロはドレスアップ要素にも力を入れ、高性能と優れたルックスの両立を実現させている。

 2021年の最新作である「FZ-4(エフゼットフォー)」も、鍛造らしいソリッドな質感、そして削り出しならではのメカニカルなディテールが魅力。シャープで繊細な15本のフィンスポークが、愛車の車格をワンランク上へと引き上げてくれる。価格も鍛造としてはかなりお買い得。この春、鍛造デビューを考えているあなたにぜひオススメしたい1本だ。

軽くて強く、デザイン性にも優れた鍛造削り出し

 まずは鋳造と鍛造の違いについておさらいしておこう。鋳造はアルミを熱してドロドロに溶かし、それを型に流して冷却、固めて作る製法。アルミホイールといえば、ほとんどがこの鋳造と思っていいだろう。一方、鍛造は高温にしたアルミの塊に強い圧力をかけ、押し潰すようにして成型する。結果、金属の粒子が細かく均一になり、内部の気泡なども圧着されて組織が密になる。

 こうして作られた鍛造アルミは、鋳造したアルミに比べて高い強度を誇る。だからリムやスポークの肉厚を薄く、細くでき、軽量化に繋げられるのだ。ホイールが軽くなることのメリットは、サスペンションの動きがスムーズになり、路面への追従性が向上する。加速が良くなり、ブレーキも効きやすくなる。ステアリングの応答性が向上する──といったことが挙げられる。

 そしてFZ-4の場合は「鍛造」+「削り出し」。1万トンもの高圧プレスによって鍛えられたアルミの塊を、切削マシンで削り出して作られる。金型によって鍛造・成型されるタイプと違い、デザインの自由度が高いのがポイント。

 鍛造モデルといえどメインはストリートユース。高級セダン、ミニバン、SUVといったクルマに合わせるなら、高性能なだけでなく色気も欲しい。そういう意味でも最適なのが、この鍛造削り出しというわけだ。

軽やかさと強さを表現したスリットホール

 前置きが長くなったが、ここからは具体的にFZ-4の見どころをチェックしていこう。スタイルは細身の足が印象的なフィンタイプ。スポークの数はナットホールの倍数である15本で、それを規則正しく配置した。こうしたスッキリしたフィン系は、ともすれば単調になりがちなのだが、FZ-4は随所に凝った仕掛けを投入。飽きのこないモデルに仕上げられている。

 等間隔に配置されたスポークは、3本が1セットに見えるデザイン。中央の1本は、付け根をセンターキャップの際まで引き込んだ伸びやかなシルエットが特徴。サイズ以上の大口径感を演出してくれる。

 対して両脇の2本は水かきのようなリブ形状。天面は細く、側面は斜めに削り取った彫刻のようなカタチである。さらに根元付近には縦長のスリットホールを設けて、削り出しのムードを高めた。このスリットは軽量化に一役買っているだけでなく、視覚的な軽やかさとスポーティさも表現。なおかつ、ココに穴を開けても強度は保てるという、密かな鍛造アピールにもなっている。FZ-4のハイライトといってもいいだろう。

 リムはインナーに向かって段を付けて落とし込んでいく立体感な作り。1ピースホイールながらマルチピースモデルのような深さを感じさせる設計だ。さらにスポーク間に「F ZERO」と「FZ-4」、そして鍛造の証である「FORGED」の文字を刻印。このあたりに羨望の眼差しが注がれることを考えると、なんとも所有欲をくすぐられる。

削り出しの雰囲気を堪能できるブラッシュドカラー

 カラーバリエーションは2種類。美しい研磨痕が際立つ「ブラッシュド」と、深い艶をたたえる「ダイヤモンドブラック」が用意されている。

 どちらを選ぶかはお好み次第だが、削り出しらしさを追求したいならブラッシュドをオススメしたい。これはディスク天面だけでなく、スポーク側面やリム、スリットホールの内側まで、細部にわたり研磨痕を残した工芸品のようなフィニッシュ。質感がマットなので強い光の下でも白飛びせず、アルミ本来の風合い、そして精緻な造形美を心ゆくまで味わうことができる。

 ダイヤモンドブラックは高級路線。光輝度の強いハイパー系塗料を使用しており、光を受けると華やかな煌めきを放つ。しかし影になった部分はしっとり落ち着いた艶感となり、両者のコントラストがウェッズ特有の3D造形をいっそう引き立ててくれる。

 センターキャップも2つのカラーに合わせ、それぞれ色味と質感を揃えた専用品を用意。シンプルな意匠なのでディスクフェイスに自然に馴染むが、その中でエフゼロの頭文字「F」のロゴがさり気ないアクセントになっている。

憧れのFORGEDホイールがこの価格帯で手に入る

 サイズは18~21インチまでラインナップ。1ピースゆえにリム幅やインセットは限られるが、たとえば220クラウンにピッタリな20in×8.5Jインセット48や、30アルファード・ヴェルファイアにハマる20in×8.5Jインセット38など、主要どころはしっかり押さえられている。またP.C.Dは114.3が基本ながら、50プリウス等向けに5H-100の18×7.5J+45も設定あり。

詳しくは下記サイズ表を参照、またはウェッズのWEBサイトからマッチング検索も可能(https://www.search.weds.co.jp/brand/fzero/fz4/)。興味のある人はぜひチェックしてもらいたい。

 そして忘れてはならないのが価格。18in×7.5Jで6万円~、20in×8.5Jでも8万2000円~というリーズナブルさ。鍛造といえば1本十数万円という商品も珍しくない中、ウェッズ製の鍛造削り出しホイールがこのプライスゾーンである。ドレスアップビギナーも、ぜひ積極的に狙っていただきたい。

F ZERO FZ-4
〈リバースリム〉
◆18inch(7.5J/8.0J):6万6000円〜7万8100円
◆19inch(8.0J):7万4800円/8万5800円
◆20inch(8.5J):9万200円/10万1200円
◆21inch(9.0J):10万4500円/11万5500円

◆HOLE-P.C.D:5H-100/5H-112/5H-114.3
◆COLOR:ダイヤモンドブラック、ブラッシュド

※P.C.D 5H-100は7.5J×18in inset45のみ設定
※表記価格は税込

【詳しくはこちら】
Weds
◆tel.03-5753-8201
https://www.weds.co.jp

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