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ジムニーは何故「最強の日本車」なのか? 所有してわかった「長年愛される」理由とは

名車は数あれどクルマ好きが最後にたどり着くのはジムニー!?

 数年前から続くアウトドアの大流行。その波はクルマ業界にも押し寄せており、とくに手頃なサイズのジムニーは新車どころか、旧型の中古車も人気が沸騰しているという。そして人によっては「最強の日本車」と絶賛することもある。国産車の中には多くの「名車」と呼ばれるクルマがある。それらを差し置いてなぜジムニーが「最強」と呼ばれるのか? ジムニーの魅力を筆者自らの経験を元に説明したいと思う。

アウトドア人気もあり支持率は急上昇!

 日本の林道にピッタリのサイズと圧倒的な走破能力を持つジムニー。1970年デビューの初代から高い評価を得てきた。しかしながら実際に乗るユーザーはガチなクロカン好きが中心で、現在よりは街で見る機会も少なかったと記憶している。

 それが昨今のアウトドアの大ブームを受け、「SJ30型」から始まる2代目や3代目となる「JB23型」がブレイク。

 次いで2018年には20年振りの刷新を受けた現行モデルがデビューした。そして2020年には世界的なコロナ禍でいわゆる『密』を避けられると、キャンプを中心とするアウトドアの流行はさらに加速した。一時は新車が1年待ち以上といわれ、旧型の相場まで釣られてどんどん高騰している。

所有歴1年でもアウトドアでの活躍に満足

 じつは筆者もそのトレンドに乗ってJB23を手に入れたクチだ。以前からキャンプやトレッキングは好きだったが、コロナの影響で、より山や森の奥へ進むようになり、携帯も繋がらずロクに整備されていない未舗装路を、2WDの普通車で走ることに不安を覚えたのがきっかけ。購入したらすっかりジムニーの魅力にハマってしまい、よほどの遠出じゃなけれ普通車を使うことはなくなった。まだ所有歴が1年に満たない駆け出しだけれど、ココまで虜になった理由を考察してみたい。

 まずは冒頭でも挙げたサイズ感。決して広くはなくクルマ1台がようやく走れる林道も多い日本では、ランドクルーザーのような大型のクロカンは正直いって持て余してしまう。その点ジムニーはコンパクトで車体の見切りもいいため、林道だけじゃなく市街地や狭い駐車場でも使い勝手がいい。そして軽自動車だけに維持費が非常にリーズナブルで、中古車価格が上がったとはいえラフに使うことを躊躇しないレベル。

雪道を含めた悪路の活躍には感動した!

 悪路走破性はケチの付けようがない。車体は高強度のラダーフレーム構造を採用し、4WDは状況に応じてハイ/ローの切り替えが可能。ライバルと目されるパジェロミニが普通車と同じモノコック構造(2代目)で、単なるパートタイム式4WDなのに比べると走行性能は歴然とした差がある。

 この冬は幾度となくぬかるんだ林道や雪深い山奥を走行したが、若干リフトアップした恩恵もありスタックしたことは一度もなく、脱出用のスコップや牽引ロープを使ったことは今のところ皆無。自分自身が安全に帰ることはモチロンのこと、誰かを助けることができる安心感は大きいだろう。

 ただし、フルノーマルでは少々もの足りなさも感じる。そこでアフターパーツを使ってカスタムしたのだが、種類が豊富なうえ普通車と比較すると安くてビックリ。筆者は2インチのリフトアップに前後のショートバンパー、牽引フックや調整式のラテラルロッドにガード類、マッドテレーンのタイヤやサブコンなどを装着。ネット通販や中古パーツを駆使し、かなり安く仕上げた。ザックリな計算にはなるものの、トータルで15~20万円で済んだと思われる。

 パーツの効果を体感しやすいのもカスタム欲をかき立てる一因で、アウトドアだけに限らず街乗りまで楽しくなるのも、ジムニー人気をココまで押し上げて持続させる理由だろう。

燃費やパワー不足は我慢できる範囲内

 もちろん、不満が一切ないワケじゃない。次は実際に前型JB23を所有して感じたマイナス面をいくつか書き連ねていこう。まずは遅いこと。ストレートに言うけれど本当に遅い。高速道路の上り坂で他車を追い越すなんて至難の業としかいいようがなく、前後のクルマや道路状況を考慮し緻密なスピードのコントロールが必要になる。

 また軽自動車としては結構な重さだし、ギヤ比も低いため燃費がよくない。個体差はあれど10km/Lがせいぜいで、燃料タンクも小さく、普通車に乗っている場合より、ガソリンスタンドに寄る回数は飛躍的に増えた。

 ただし遅さにせよ燃費を悪化させる重さにせよ、頑強なボディや走行性能とトレードオフであり、ジムニーに乗るなら許容するしかない部分といえる。パワー的に我慢できなければ1~3万円ほどのサブコンから、まるで別モノに変身させるタービンキットまで、予算と目的次第でいくらでもチューニングが可能だ。もうひとつの不満は内装がチープなこと。JB23型が発売されたのは1998年10月、軽自動車が『新規格』に変わったタイミングなので、デザインを含め、古さや安っぽい面があるのは仕方ない。後期になればなるほど改良されていくものの、現行型のJB64を知ってしまうと世代の差を痛感させられる。

 以上のようなネガティブな要素はあっても、ジムニーが総じて魅力的であることは揺るがず。

 アウトドアに興味があるユーザーにとっては、やはり『最強の日本車』の称号が相応しいのではないだろうか。

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