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乗る前に読め! サーキット初心者が絶対に守るべき「鉄の5カ条」

サーキット走行の前に確認することとは

 クルマに大きな負荷のかかるサーキット。何かしらメンテして臨む人が大半だとは思うけど、コースイン直前や走行中に注意すべきこともある。気分が高揚しているときだからこそ、愛車のコンディションや装備をチェックし、安全にスポーツ走行を楽しんでほしい。

走行前のチェック事項その1:油脂類などの量と漏れ確認

 まずはサーキット到着後に再確認すべきことから説明したい。エンジンオイルやクーラントなど油脂類の量は十分に入っており、漏れた形跡がなくそれぞれのキャップは確実に締められているか。 特にエンジンオイルはコースに撒いてしまうと非常に危険なうえ、処理に時間がかかり、いろいろな意味でまわりに迷惑をかけてしまう。フィラーキャップとレベルゲージは当然として、ドレンボルトも増し締めしておけば安心だ。

 キャップ類はテーピングするのも常識だけど、オイルなどの汚れでマトモに粘着しておらず、貼ったそばから剥がれかけていることも。そんな状態ではテーピングの意味がないので、パーツクリーナーで脱脂してから確実に貼り付けよう。

走行前のチェック事項その2:タイヤの空気圧とナットの増し締め確認

 続いてはタイヤとホイールに関して。空気圧は気温や路面コンディションにもよるが、一般道より下げてからコースインするのがお約束。そして現地でタイヤを交換したかどうかに関係なく、ホイールナットはトルクレンチを使って増し締めする。減衰力が調整できるダンパーを使っていたり、街乗りとサーキットで車高を変えている人は、それらも必ずセットアップしておこう。

走行前チェック事項その3:車載荷物を下ろす

 車内ではトランクを含め荷物を必ず下ろしておくこと。車載カメラを使うときはステーだけでの設置ではなく、ガムテープなどで確実に固定すること。事故の衝撃でカメラが外れたりしたら、重大な二次災害を引き起こす可能性があるのだ。あとはせっかくのいい走りが撮れていなかったなんてことがないよう、十分に残量があるバッテリーを使い録画スイッチを押すのも忘れずに。車内でいえば荷物の下ろし忘れもよくある。コーナリングのたびに車内でガチャガチャ動いたら気が散るし、万が一ペダルの下に転がって挟まったりしたら一大事だ。

 走行会ならゼッケンを貼り付ける場所、タイム計測器の位置も間違えないよう注意。安全装備で要注意はヘルメットのあごひもをシッカリ締めること、4点式シートベルトを緩みがないよう調整すること。いずれもドライバーを守るためのアイテムなのに、使い方を間違えるとまったく意味をなさないばかりか、場合によっては逆に危険を招く可能性がある。

 最近のクルマならスポーツ走行に不向きな電子制御(横滑り防止など)があるので、任意でカットできるものは必要に応じて機能をオフにしておきたい。

 以上がサーキットに到着してから、コースインするまでの間にすべきこと。

走行中のチェック事項その1:水温や油温は常に監視しておく

 次は走行中やインターバルのチェック項目だ。

 追加メーターを装着しているクルマであれば、水温/油温/油圧を確認しヤバいと思ったらピットイン。なお確認するのは集中力を要するコーナーではなく、操作や目線の移動に余裕がある長いストレートにしておこう。いくら愛車のコンディションが心配だからといって、よそ見してクラッシュしたら本末転倒もいいところ。

 コースインして最初の1~2周は全開でアタックせず、クルマとドライバーの慣らしというのは今さら説明するまでもない。その間にはクルマが変な挙動をしていないか、エンジンや駆動系から異音がしないか、ブレーキはちゃんと効くかにも気を配りたい。

走行中のチェック事項その2:ピットロード入口、ポスト位置を頭に入れておく

 初めて走るコースならピットロードの入り口やポストの位置、雨が降っていれば水溜りや川ができる場所も確かめておく。ラストは走行前にも確認しようと説明した、タイヤの空気圧とホイールナットだ。1周でも多く走りたい気持ちは分からなくもないが、空気圧の上がり幅は気象条件などで異なるため、何周かしたらピットインして再確認するのがセオリーだ。

 上がり過ぎていれば空気を抜く、低ければ少し足すなどして微調整し、ベストなセッティングを探っていこう。どうせクルマを降りて空気圧を計測するのだから、ついでにホイールナットの増し締めも改めて行う。特にアルミ製の軽量ナットは緩みやすい(そもそもサーキット走行には推奨しない)ので、1回といわずピットインや休憩のたびに確認しておくべし。

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