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「86好き過ぎ女子」に「ロータリー娘」! 男子禁制オンナだらけの祭典「GCC」で愛車拝見

GCC2021

「GIRLS CAR COLLECTION 2021」に30台を超えるクルマ女子&愛車が大集結!

 あえて言うまでもありませんが、日本は自動車の先進国です。狭い国土にこれだけ多くの完成車メーカーがひしめき、長らく経済を支えてくれています。もちろんクルマ本体の商品性だけでなくアフターパーツ=カスタマイズ業界でも、世界をリードしているのが日本です。

 しかし2021年は東京オートサロンや大阪オートメッセといった大規模カーショーは、残念ながらやむなく中止の流れになってしまいました。それでもくじけないのがクルマ好きです。手塩にかけたカスタムカーお披露目の場は、規模感を考慮した上で全国各地で開催されています。 県境を超える往来はなるべく控えるというカタチは、結果的に地域の密着感を高めました。やはり、リアルな触れ合いこそが自己肯定感を生み、新たなカスタマイズの潮流を生み出す原動力と言えるでしょう。

クルマ文化にもジェンダーレスの時代が到来!

 そんなイベントのなかで注目を集めながら、成長を続けているのが「GIRLS CAR COLLECTION」(以下、GCC)。その名の通り女子による、女子のためのクルマの祭典です。

 第1回が催されたのは、今をさかのぼること4年前の2017年。主催したのは界隈では超の付く有名女子、NAOさんです。全盛期の安室奈美恵ちゃんを彷彿とさせる、頭のてっぺんからつま先まで隙のないストリートクイーンなファッションで身を包んだNAOさん。そんなルックスで駆るのは硬派なオーラを全身が発するパープルメタに塗られた、フルチューンのトヨタA80スープラというのですから、目立たないわけはありません。 しかしそんな強めなルックスとは裏腹に、NAOさんはひたむきにクルマ好き女子のことを考え続けてくれています。クルマ好き女子が集えて交流できる場、誰にも邪魔されずクルマ愛を発露でき、愛車自慢ができる場を提供しようと粉骨砕身、努力を続けてきました。 その発信力の大きさはさまざまなメディアが放っておきません。過去にはマツコ・デラックスさんのTV番組にゲストとして呼ばれたこともありました。マツコさんもカスタマイズにも精通したクルマ好き女子(?)ですから、サシでのトークはとても盛り上がりを見せたほど。

ガチラリー車からシャコタンシーマまで「ジャンル不問」のクルマ女子の祭典

 そんなGCCの5回目となるイベントが、9月25日に開催されました。会場は、埼玉カートパーク(埼玉県行田市)です。数多くのアーティストがMV撮影にも使うアンダーグラウンド感漂う、写真映えもしっかり考えられた場所が選ばれました。

 これまでの開催地は、まるでUSストリートのナイトミーティングのような秋葉原UDXの地下駐車場など、雰囲気にこだわって選ばれています。素っ気ない駐車場ミーティングとは違い、映える演出はさすが女子のためのイベントです。屋根があるということで紫外線にさらされないのもいいですね。 さらに演出面で卓越しているのは、すっかりお馴染みになった、ファッションショーのような参加車両各車の紹介。会場にはステージを模したエリアに導かれるレッドカーペットが敷かれ、まるでトップモデルがランウェイを闊歩するが如く、1台1台がドラマチックに入場してきます。そこでNAOさんがリードしつつの愛車アピールタイムです。 そしてフォトスポットでは愛車から降り思い思いのポーズでギャラリーへアピール。カー雑誌のカバーも多く手掛ける巨匠・藤井元輔カメラマンによるオフィシャル撮影をはじめ、各種メディアやYouTuberたちのシャッターシャワーを浴びていました。

 オーナーも車両も、そのどちらも主役。とても輝いていた注目車両をピックアップしてみましょう(※今回は前編として3台のガールズカーを紹介します)。

走り好き女子の86は硬派なサーキット仕様

オーナー:keiko桜さん【トヨタ86/ZN6型】

「keiko桜」さんが乗るトヨタ86は、ご自身の名字でもある桜をあしらったラッピングで女子感をアピールしています。しかし、この86の真価はこの見た目ではありません。ダイワナノテックでテロテロに輝く艶ボディにだまされてはいけません。中身は、本格サーキット仕様なのです。 これまで4年かけ、みっちり鍛えたことで筑波サーキットコース1000では43秒台という中級レベル。サスペンションは現在のSPIRIT車高調でなんと4セット目。荷重移動をもっと学びたいと、レーシングドライバーの川名 賢選手や蘇武喜和選手が講師のスライドコントロール講習会にも、積極的に参加しているツワモノなのです。 隠された本物の価値は参加者のみなさんにはしっかりと伝わっていたようで、「はまだ歯科クリニック賞」を受賞していました(編集部注:各アワードはエントリーした女性オーナーの投票による得票数で決定される)。

ロータリーひと筋の純愛を貫くFD女子

オーナー:もじゃっくさん【アンフィニRX-7タイプRS/FD3S型】

 気合いの入ったカスタマイズ車両が並ぶなか、カタログから飛び出してきたかのようなストック車両特有のオーラを放っていたのが「もじゃっく」さんが駆るマツダRX-7(FD3S)です。

 FDもヴィンテージ感を放つお年ごろになったかと感慨深いですが、オーナーさんもFDと近い世代の90年代生まれ。なんとこのクルマが初めての愛車だそうです。カスタマイズ内容は、まるで時代考証に忠実に、年代を揃えたアイテムを探し、装着しています。 ホイールは一世を風靡したヨコハマのSUPER ADVAN GENERATION2です。ディスク面のパールが艶引けしていない、程度極上品を見つけてきました。絶妙なツラ合わせは前8mm/後5mmのスペーサーを仕込んで成し得ています。現在はmomoの傘下となったatcのステアリングも当時モノ。ヘッドライトがゴールドバルブ(車検対応)なのも味出しポイントです。 エンジンルームもノーマル然をキープしていますが、インテークを耐熱ちりめん塗装するなど、渋みを増す方向の見事なモディファイを施しています。ロータリー愛があふれすぎて、助手席にはDIYでサンドブラストしたハウジングとローターを大事に載せ、注目を浴びていました!

魅せながらも走りを追求したドラッグ仕様のアメリカンマッスル

オーナー:mi_yan_9999さん【ダッジ・チャレンジャー392 HEMIスキットパック シェイカー】

 会場では、参加車両のゾーン分けもしっかり練られて決められていました。ランウェイへの導線をスムースにするために左ハンドル車は一列にまとめられていたのですが、その迫力たるや本当これが女性オーナーが転がしているクルマなのか、信じられないほどのマッスル感を放っていました。 そのうちの1台、「mi_yan_9999」さんの乗るダッジ・チャレンジャー392スキャットパック シェイカーに釘付けになりました。

  どこを切り取っても画ヂカラにあふれるゴリゴリのルックスですが、まずは足元。フロント245/35R21、リヤ285/30R21という極太タイヤを、ピアスボルトのカラーにまでこだわったフルオーダーのBCフォージド鍛造2ピースに履かせています。置きで魅せるだけでもかなりの存在感ですが、それだけでなくツインリンクもてぎスーパースピードウェイのドラッグレースにも年2回、エントリーしているそうです。 周囲のドラッグガチ勢に影響されたこともあり、今後は神奈川・厚木のスペシャルショップ「オートコンセプトジャパン」にサポートしてもらいつつ、NOS搭載からはじめ0-300mのタイム10.7秒を1秒以上縮めるべく本格ドラッグチューンに着手する予定とのこと。  現状のパワーは550psですが、きっちりと現車合わせのセッティングが出ており700ps超のダッジ・チャージャーSRTヘルキャットと勝負できるほどのパフォーマンスだそうです。しかし、本気でそれ以上を狙っていくそうです。異次元ですね! こうした、計30台を超えるオーナーの思い入れあふれるGCC参加車両。すべての皆さんの熱い気持ちを紹介できないのが心苦しいところですが、記事は後半へと続きます。

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