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車高を下げたかったらリヤタイヤを上げろ? ちょっと不思議なシャコタン「ハイエース」の作り方

MIDハイエースワイドボディ

じつは簡単にシャコタン化できる200系ハイエースのローダウン

 クルマをカッコよく魅せるための手軽で効果的な手段がローダウンだ。車高が落ちてレーシーかつ精悍なフォルムが形成され、ホイールやエアロパーツなどが加わることで、よりスタイリッシュなクルマに仕上がってくる。

 このローダウンするための代表的なパーツがローダウンスプリングや車高調整サスキットだが、ハイエースの場合はまったく違うパーツが必要になってくる。その理由は足まわりの構造が一般的なクルマとは異なっているから。ミニバンやセダン、クーペの場合、ショックアブソーバやコイルスプリング、アーム類を組み合わせて乗り心地と操縦安定性を向上させたストラットやダブルウィッシュボーン、マルチリンクといった足まわりの構造が採用されている。 しかし、ハイエースは乗り心地よりも重い荷物を運ぶ4ナンバーの貨物車として設計されているため、フロントはダブルウィッシュボーン式トーションバー、リヤは車軸式半楕円板バネ式となる。車両をリフトに上げてボトム周りを覗いてみると、当然、前後にコイルスプリングはなく、リヤのデフ周りには左右の後輪が繋がったトラックのようなホーシングが装備されている。

200系ハイエースのフロントサスはパーツ不要でローダウン可能

 この足まわりをローダウンさせるには、まずフロントは純正のままでOK。基本的にはパーツを交換する必要はない。その理由は、トーションバー+アンカーアームに設置されている調整ボルトで車高の上げ、下げが可能。別名、ねじれ棒バネのトーションバーは細長く加工した金属が捩じれることで、スプリングと同じ役割を持たせている。調整ボルトでこのトーションバーと繋がったアッパーアームの角度を変えることで、車高が下がるのだ。

 ボルトの調整幅に限界があるため、この方法でのローダウンは約2インチ(1インチ=2.54cm)。それ以上ローダウンさせたいのなら、トーションバーとアンカーアームの角度を変える「コマずらし」という方法もある。

リヤは下駄状のブロックを噛まして車高を落とす

 そしてリヤはローダウンブロックの出番だ。リヤの足まわりには左右の車輪を繋ぐホーシングが板バネ(リーフスプリング)の上に置かれた構造になっている。この板バネとホーシングの間にローダウンブロックをセットすれば、ホーシングが持ち上がってローダウンするという訳だ。

 イメージ的にはローダウンというより、ホーシング(=左右のタイヤ)をボディ側に近づける(フェンダークリアランスを狭める)というイメージ。このブロックの高さがローダウン量となり、ブロックを高くしてホーシングが持ち上がるほどローダウン量は大きくなる。 車検に関しては車検証の記載全高より4㎝以上の変更があるなら、構造変更が必要になってくる。したがってハイエースをローダウンさせた場合、1.5インチならそのままで車検はOK。2インチ以上なら構造変更が必要になるということだ。

バンプ&リバンプストッパー交換で乗り心地や操縦安定性を改善

 先にも述べたようにハイエースの基本構造は重い荷物を運ぶための貨物車。そのため足まわりがバンプ(縮む)/リバンプ(伸びる)した際、フレームとの干渉を和らげるために各部にゴム製のストッパーが装着されている。

 ローダウンするということは、重い荷物を搭載して足まわりがすでにバンプしている状態になっている。ダウン量によっては停止した1G状態ですでにバンプストッパーが干渉してしまうことも。走行中にはそこからさらにバンプ/リバンプしてストッパーが必要以上に干渉することから、乗り心地は極端に悪くなってしまう。 とくにフロントはシートの真下に足まわり系のパーツが集中しているため、衝撃はドライバー&搭乗者にダイレクトに伝わってくる。したがってローダウンしたならフロント&リヤのバンプストッパーとフロントのリバンプストッパーは、衝撃を和らげるような形状と素材に変更したアフターパーツへの交換がベスト。

 またハイエースは仕事やアウトドアスポーツ、オートキャンプ、そして家族でのドライブといった具合にオーナーによって使われ方はさまざま。ローダウンにともないショックアブソーバやトーションバー、スタビライザー、リーフスプリング、ブッシュ類などをアフターパーツに交換することで、用途に見合った納得のいく足まわりに仕上げることが可能だ。 もちろんローダウンすることで、サスペンションのアームがバンザイ(外側が持ち上がる)するなどによる乗り心地の悪化に加えて、ロールセンターが狂うことでサスペンション本来の性能悪化を招いてしまう。ジオメトリー補正をしっかり施して快適なローダウンカスタムを実践してほしい!

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