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意欲作だったのに意外と売れず! ひっそりと消えた「90年代の日産車」3選

今見れば名車? 90年代日産の不人気車

「1990年代までに技術世界一を目指す」を目標とした901運動の流れから、90年代に数多くの名車を生み出した日産。しかし、その影であまりヒットをせずにひっそりと消えてしまったモデルもありました。今回はそんなあまり光が当てられることのなかった、日産の90年代のモデルたちを紹介していきます。

ルネッサ

 1997年に登場したルネッサ。ステーションワゴンに近いボディスタイルを持ちつつも、車高が高いそのスタイリングには、現在人気のジャンルとして確立されている「都市型クロスオーバーSUV」の雰囲気を感じます。このジャンルの先駆者でもあり、現代にまで続く人気モデルであるハリアーの登場も同年だったことを考えると、1997年はSUVにとってひとつの転換期だったのかもしれません。

 そう聞くと「出るのが早すぎた」と思われるような、少し未来を行っていたモデルに思うかもしれませんが、未来を行っていたのはそのパッケージだけではありません。

 通常のカタログモデルは2.0Lもしくは2.4Lのガソリンエンジンを搭載していますが、日本国内200台限定で「ルネッサEV」としてEVモデルが販売されていました。北米でも「アルトラEV」として販売され、エネルギー関係会社やロサンゼルス市の水道、電気局などに納車されていました。

NXクーペ

 90年代と言えば、多くの2ドアクーペが各メーカーから販売されていました。日産も例外ではありません。日産の90年代クーペと言えばスカイラインにフェアレディZ、シルビアとスポーティなイメージが強いかもしれませんが、1990年に登場したNXクーペはファッション路線の強い軟派なクーペ、いわゆるセクレタリーカーとしてデビューしました。

 全長4140mm、全幅1680mm、全高1320mmとコンパクトなボディに、ライト類を中心に曲線を多用したデザインが組み合わされていて、未来的ながらも親しみやすさを感じる見た目が特徴的です。また、クーペとしてエントリーモデルに位置しながらも、Tバールーフの設定があったあたりにバブルの残り香を感じます。

 しかし、当時はまだそんなバブルの残り香があった時代。北米ではセクレタリーカーとして人気があったものの、日本でクーペと言えばスポーティカーかスペシャリティカーのどちらかというのが世間の声でした。そんな影響もあってか日本市場ではNXクーペはヒットせず、日本市場から姿を消してしまいました。

レパードJフェリー

「レパード」と聞くとあぶない刑事で活躍する2代目モデルのイメージが強いかもしれません。そんな2代目に続くレパードシリーズ3代目として、1992年に登場したのがレパードJフェリーでした。

 角ばった先代モデルから一転して曲線基調の伸びやかなデザインは、どこかアメリカを感じます。それもそのはず、北米市場向けインフィニティJ30をレパードJフェリーというネーミングを用いて、日本市場で販売したのがこのモデルなのです。

 上級グレードは4.1LのV8エンジンを搭載し、質感の高い走りやインテリアなど高級車として十分な魅力をもったモデルでした。 しかし、先代モデルからのあまりの急変ぶりからか、日本市場ではあまり高い評価を受けることなく、4代目レパードへとバトンを渡す結果になってしまいました。

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