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残存台数は200台以下? 知られざる「国産コンプリートカー」4選

知られざるコンプリートカーを振り返る

 コンプリートカーと聞くと話題の限定車としてインパクトの大きなモデルを多くの人が思い浮かべるはず。しかしながら、あまり大々的に宣伝されず、あるいは話題にされずひっそりと売られていたモデルもあります。今回はそんな知られざるコンプリートカーをピックアップしてご紹介。

スカイラインオーテックバージョン

 日産車をベースに数々のコンプリートカーを手掛けているオーテックジャパン。そのオーテックジャパンが1992年に世に送り出したのが、4ドアのR32スカイラインをベースにしたコンプリートカーがスカイラインオーテックバージョンです。 GT-Rに搭載されていたRB26DETTエンジンをNA化し、専用チューニングを施して最高出力は220psを発生。そしてそのパワーは後輪だけではなく4輪駆動システムアテーサET-Sを介して路面に伝えられるという、GT-R譲りのメカニズムが採用されたコンプリートカーでした。 しかし、搭載されたエンジンがNAエンジンでパワー的にはGT-Rに劣っていたり、ATしか設定がなかったりといささか大人し目なパッケージが裏目に出てしまったのか、後年に登場したR33型の4ドアセダンGT-R「GT-R40thアニバーサリー」と比べるとあまり知名度が高くない存在となってしまいました。

TRD2000

 1994年に登場したTRD2000は7代目カローラをベースにTRDが仕上げたコンプリートカーで、限定99台で販売されました。しかしながら実際の販売台数は99台に満たなかったそうです。 専用のサスペンションや外装パーツなどが装備されているのはほかのコンプリートカーと変わりありませんが、TRD2000の最大のポイントはエンジンにあります。カローラの通常ラインアップのスポーツグレードは、1.6Lのスポーツエンジン5バルブの4A-GEを搭載していましたが、TRD2000は通常ラインアップになかった2.0Lの3S-GTエンジンを搭載。「2.0L以下の同一メーカーのエンジンなら載せ替えが可能」というレギュレーションで争われていた当時のJTCCレースを彷彿とさせるものでした。しかし、購入のハードルが高かったためか、希少な存在となりました。

コンフォートGT-Z

 タクシーや教習車など、多くの人になじみのあるセダンのコンフォート。そんなコンフォートをベースに、走り屋仕様というべきチューニングが行われたコンプリートカーがGT-Zです。こちらもTRDが仕上げたモデルで、スーパーチャージャによりパワーアップされたエンジン、スポーツサスペンションや強化されたブレーキなどトータルチューニングがされています。 さらに、大森の3連メーターやRSワタナベホイール、エアダム風フロントバンパーにウレタン風リヤスポイラーなど、80年代の峠の走り屋を思わせるオジサン泣かせな装備が用意されていたのも注目ポイントでした。

マツダスピードファミリア

 2001年に登場したマツダスピードファミリアは、マツダの小型セダンファミリアをベースにマツダスピードの専用チューニング施され、限定100台で販売されたコンプリートカーです。トータルチューニングが施されていた、このモデルでもっとも注目するべきポイントはエンジン。圧縮比、カムシャフト、フライホイール、吸排気ポートなどが変更されていて、見る人が見れば手間がかかるとわかるメカチューンが行われていました。 しかし、同時に登場した200台限定の「マツダスピードロードスター」の陰に隠れてしまったのか、その後はあまり話題となることはありませんでした。

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