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サーキットを走るなら「中古の軽が絶対おすすめ」その理由は? いま狙い目のMTで楽しめる「軽カー」4選

コスパに優れた4台を紹介

 全国のサーキットで盛り上がっている、軽自動車によるモータースポーツ。昔に比べて手ごろな普通車のスポーツモデルが減ったことや、維持費が安いためチューニングの費用などを捻出しやすく、今後も軽自動車が主役を張る時代はしばらく続くと思われる。そこで今からサーキットを走ってみたい予備軍に向け、自信を持ってオススメできるベース車両を紹介したい。

スズキ・アルト

 パーツの豊富さや車両価格の安さ、車種限定イベントなど理由は色々あるが、どれを買っても後悔しないクルマばかりだ。まずはスズキ・アルト(HA36)のNA。廉価グレードや商用車といったイメージが強いモデルだが、2022年からは東北のサーキットでワンメイクレースが開催される。

 早くもいくつかのプロショップやチームは軽自動車のワンメイクレース『東北660選手権』でテストを行い、想定されるレギュレーションの範囲でかなりの好結果を残している模様。ウイークポイントだったECUもすでに解析されており、足まわりもワークス系の流用ではない専用品がラインアップ。今も主力の一角を占めるHA23アルトに比べると、年式が新しいだけに街乗りも快適そのものだし、5ドアがゆえにファミリーカーとしても使用できる。

 ワンメイクレースでは2ペダルのAGSクラスが創設される予定で、そちらであればAT限定の免許でもOKとハードルは一段と低くなる。

 NAだけじゃなくHA36アルトはワークスとターボRSも狙い目だ。アフターパーツの多さは説明するまでもなく、ノーマルからブーストアップ、タービン交換までステップアップできる。

 また同時代のターボを搭載した軽自動車スポーツ、S660とLA400Kコペンに比べて軽量な点も魅力。もっとも軽いモデルではわずか670㎏で、S660の830㎏やコペンの850㎏とは雲泥の差だ。仮にパワーが同じだとすれば、加速性能の差は段違いだろう。

ダイハツ・コペン

 モデル的に少し古いのが難点ではあるものの、L880Kの初代コペンもまだまだ楽しめる。パーツの豊富さはHA36アルトに引けを取らないし、チューニング済みの中古車もわりと見つけやすい。さらにクラス唯一の4気筒であるJBエンジンは、耐久性がありフィーリングも上質と高い評価。

 年式が年式だけに大がかりなメンテナンスが必要なケースもあるため、購入する際は走行距離だけじゃなくボディやエンジンの状態も見極めよう。またオープンカーだけにサーキットを走るなら安全のため、絶対にロールケージを装着し事故から身を守るようにしたい。

ダイハツ・ミラ

 NAのダイハツでいえばL275ミラ。以前は長いホイールベースのせいで曲がらない、背が高いので横転しやすいとも言われていたが、前述の東北660選手権でセッティングが煮詰められ、今となってはイチバン台数の多いマシンとなっている。長いホイールベースは高速コーナーで安定すると評価が逆転しており、足まわりのセットアップが進んで横転もほとんどなくなった。

 2006~2018年と生産された期間が長いため中古車のタマ数は多く、余計な装備がなく走りに向いている廉価グレードは価格も激安。戦闘力/パーツの多さ/街乗りしやすさ/相場を総合的に考えれば、現時点でもっともコストパフォーマンスに優れたモデルといえるかもしれない。

ダイハツ・エッセ

 最後は1代のみで終わってしまったが、根強い人気を誇るダイハツのエッセ。エンジンはL275ミラと同じKFでパワーやトルクは十分、そのうえホイールベースがL275より100㎜短く曲がりやすい特性だ。もうひとつ着目したいのはタイヤがボディの四隅にあり、オーバーハングが非常に短くハンドリングがクイックな点。

 ジムカーナで無類の強さを誇った「GA2シティに運動性能が似ている」と話すドライバーもおり、高速サーキットもタイトコーナーが多いコースも得意という優等生なのだ。あとは参加したいイベントや自分のホームコースでどんなクルマが速いか、行きつけのプロショップが得意な車種はあるかなどを考慮し、モータースポーツを楽しむ相棒を選んでほしい。

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