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たった100万円だが「イタ車沼」にハマること必至! アルファロメオ「156」「147」がジワリ人気上昇中

手ごろな値段でアルファロメオの走りを楽しめる

 イタリアならではの洒落っ気と官能性が、日本でも多くのファンの心をわしづかみにしてきた「アルファロメオ」。しかし新車で買えるのが「ジュリア」と「ステルヴィオ」という高価な2モデルになってしまった今、クルマ好きの間で注目されているのが「アルファ156」と「アルファ147」だ。

アルファロメオ156(1997~2005年)

「155」の後継モデルである「156」は1997年に発表され、2003年にフロントマスクを変更。ジョルジェット・ジウジアーロのデザインした「アルファロメオ・ブレラ」のようなフロントマスクを採用した。

 日本に導入された通常モデルのエンジンは排気量2Lの直列4気筒ツインスパーク(2002年から直噴エンジンのJTSを搭載)と、排気量2.5LのV型6気筒という2種類。前者には5速MT、後者には6速MTが組み合わされ、2L版ではセミオートマ仕様の「セレスピード」もチョイスできた。またV6には、より普通に扱える4速ATの「Qシステム」も用意された。ボディ形状は、セダンとスポーツワゴン(こちらはセレスピードのみ)の2タイプだ。

 排気量3.2LのV型6気筒エンジン(最高出力250ps)を搭載した最上級スポーティグレードの「GTA」も、セダンとスポーツワゴンの両方に設定。セダンには6速MTとセレスピード、スポーツワゴンにはセレスピードが組み合わされた。

アルファロメオ147(2000~2010年)

 一方、ハッチバックモデル「145/146」の後継モデルである「147」は2000年にデビューし、2010年まで販売された。日本に導入された通常モデルのエンジンは、排気量1.6Lの直列4気筒ツインスパーク、排気量2Lの直列4気筒ツインスパークという2種類で、1.6TSのトランスミッションは5速MTのみ。2.0TSでは5速MTとセレスピードをチョイスできた。

 147にも排気量3.2LのV型6気筒エンジンを積んだ最上級スポーティクレードの「GTA」がラインアップされ、このクルマがアルファロメオ純血のV6エンジンを搭載した最後のモデルとなった。トランスミッションは、6速MTとセレスピードだ。

中古相場はGTAのみ別格で、ほかは100万円以下で選択肢多し

 ツインスパークエンジン搭載車の鼻先の軽さと甲高い排気音も魅力的だが、やはり、アルファ伝統のエンジンが奏でるイタリアンV6サウンドは格別。今ならユーズドカーを50万円以下~100万円台という予算で味わうことができる。まさに購入の好機だといえるので、輸入車ビギナーのみならず自動車趣味のベテランにもオススメしたい。

 V6エンジン搭載車の相場を調べてみたら、2.5Lでは、156の前期モデル/6速MTは35~180万円、後期モデル/6速MTは80~120万円、前期モデル/Qシステムは35~70万円、後期モデル/Qシステムは70~90万円といった感じだった。3.2L V6の156GTAは、6速MTが170~300万円、セレスピードが110~250万円だ。147のV6エンジン搭載車はGTAだけなので、こちらの相場も記しておくと、6速MTが160~220万円、セレスピードが100~160万円となる。

 それ以外のグレードの相場も記しておこう。156ツインスパークの前期モデル/5速MTは50~100万円、後期モデル/5速MTは100万円前後、前期モデル/セレスピードは20~90万円、後期モデル/セレスピードは40~70万円だ。156スポーツワゴンは、総じて30~80万円といった感じとなる。

 147の前期モデル/2L・5速MTは50~80万円、前期モデル/1.6L・5速MTは50~75万円、後期モデル/2L・5速MTは70万円前後、後期モデル/1.6L・5速MTは30~75万円、前期モデル/セレスピードは15~30万円、後期モデル/セレスピードは12~70万円だ。

セレスピード仕様は故障修理を前提に買うべし

 購入時にチェックしたいのは、冷却水やオイルの漏れだ。狙っているクルマの展示スペースのフロアが汚れていたら、お漏らしを疑ったほうがいいだろう。また、MT仕様もセレスピード仕様も、試乗させてもらえるショップから買うほうが安心。とくにセレスピードはシフトチェンジがスムースに行われているか、不規則なシフトチェンジの遅れやギヤ飛ばしがないか、などを確認したい。

 セレスピードのユニットは信頼性が低いので、購入後にトラブルが発生した場合、ユニットASSYが26万円~(税別)、セレポンプが約5万円~(税別)というコストがかかり、そのほかにセレオイルの入れ替え、セレリレー交換なども必要となる。それらの出費および作業が前提となることを知りつつ、セレスピード仕様を購入してほしい。走行距離が少ない個体はまだ大丈夫だが、いずれクラッチ交換も必要となるので、その予算を確保しておくこともお忘れなく。

 圧倒的にMT仕様がオススメだが、後期型のセレスピードは各部が対策されていて、壊れにくいという話がある。前期型よりも信頼性が高いということなので、セレスピードを買うのであれば、フロントマスクの好き嫌いが分かれるが後期型を狙うといいだろう。

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