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安易なDIYは危険だった! マフラー交換でやらかす「ヤバい」実例5つ

レヴォーグのマフラー交換

作業自体は難しくないので甘く見がちなDIYでのマフラー交換

 ちょっとした工具と場所があればプロに頼むまでもなく、DIYで手軽にできそうなイメージがあるマフラー交換。しかし単純に見えても注意すべき点は多く、ひとつ間違えればケガじゃ済まないケースもある。今後チャレンジしたい人への『反面教師』として、実際に耳にした失敗談を中心にまとめてみた。

マフラー交換の危険行為01:リジッドラックの不使用

 最初はもっとも危険で命を落としかねない、ジャッキアップだけで交換しようとした例を。一刻も早く新しいマフラーを装着したく、リジッドラック(通称:ウマ)を持っていないのに作業を開始。クルマの下に潜って純正マフラーを外していたら、徐々に隙間が狭くなってきた気がする。その理由に気付いた瞬間に全身の血の気が退き、慌てて飛び出すとジャッキが少しずつ下がっていた。

 もし脱出が間に合わなかったら大ケガは確実だし、死亡していた可能性も十分にあり得るだろう。マフラー交換に限らずタイヤを外しての作業はリジッドラックが必須、またコンクリートなどで舗装されている水平な場所で作業することを忘れずに。

マフラー交換の危険行為02:走行後すぐの交換作業は火傷のもと

 もうひとつ大ケガに繋がるのはマフラーの熱だ。知ってのとおり走行後のマフラーは高熱を帯びており、とくにエンジンに近い場所であればあるほど温度は上がる。さすがに全開で走り終えてすぐにマフラーを交換する人はいないと思うが、火傷しないように少し時間を置きつつ念のため耐熱グローブを付けて作業しよう。

マフラー交換の危険行為03:力任せのマフラーハンガー外し

 次は車体から取り外すときの失敗例。一般的にマフラーとボディはマフラーハンガー(ゴム製のリング)を使い、振動で外れたりしないようシッカリ固定されている。つまり交換の際に外すのも決してカンタンではなく、あらかじめ潤滑油などを塗っておいたほうがいい。

 力任せに外したマフラーで顔面を強打したり、リジッドラックがぐらついて恐ろしい思いをした、なんて人は意外に多くいるのではないだろうか。ちなみに強化タイプのマフラーハンガーは外すのがさらに難しく、その場合は『マフラープライヤー』と呼ばれる専用工具を使いたい。

マフラー交換の危険行為04:ガスケットの二次使用

 取り付けるときにありがちな失敗はガスケット。仮に見た目で割れたり切れたりしていなくても、ガスケットはボルトを締め込むと潰れるので、再利用すると排気漏れを起こす可能性がある。中古でも状態によっては液体ガスケットとの併用で使えることもあるが、乾燥するまで数時間から1日かかり、その間はエンジンをかけられない。昔の話だが筆者の知人は中古マフラーを装着する際、ガスケットを再利用したところ排気漏れしていると気付き、ふたたび取り外して液体ガスケットを厚めに塗って応急処置。

 回転を上げず走っている分には大丈夫かと思われたが、サーキットを全開したらアッという間に抜けたようで、二度手間どころか三度手間になってしまったなんてことになりかねない。クルマが壊れたりケガをしたワケじゃないものの、何度も同じ作業を繰り返すのは心が折れてしまう。

マフラー交換の危険行為05:雑な取付作業

※写真はイメージです

 最後は取り付けの甘さに起因する失敗談を。上で書いたとおりマフラーをハンガーに固定するのは結構な力が必要で、寝そべった状態だけに思うように力が入らずステーがシッカリ刺さっていなかった。本人も自覚はしていたものの、「大丈夫だろう」と楽観視。ところが1週間ほどで走行中に「ガタン!」という大きな音と衝撃が発生、明らかにマフラーが落ちて引きずっていると気がついて急停車した。交通量の少ない道路でほかのクルマに迷惑はかけなかったものの、ピカピカだったお気に入りのマフラーは早くも傷だらけに。ビギナーが手を出しやすいイメージのマフラー交換、舐めてかかると痛い目に遭うこともあるので要注意だ。

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