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「輸入車はメンテ代が高すぎる」は過去の常識! お金を使わずに乗る手段とは

輸入車のメンテナンス

輸入車はメンテ&維持費にお金がかかるという認識は誤り

 ネット通販が当たり前の時代になったことで良かったことがある。それは海外製の自動車部品がリーズナブルに購入できることに加えて、時間をかけずにさまざまなパーツを検索できることだ。筆者は軽く20年を超えた日本車と輸入車を所有していたこともあり、部品購入の際は非常に助けられた。とくに輸入車に焦点を当ててみると、ネット通販で何でも手に入る状況はとても有難い。

ネット通販でパーツを買えばコストを抑えることが可能

 例えば1980~90年代のドイツ車の話をすると、「足まわりがヘタっててきたな……」と思ったら、日本では正規ディーラーでダンパーやブッシュなどの交換をお願いしないといけなかった。工賃は日本車ディーラーと比べて価格が押しなべて高いので、どうしても高額になってしまう。リフレッシュが必須の箇所が複数見つかると、今後の修理費用を鑑みるとクルマ自体を買い替えたほうがいいのでは? と思えてくる見積もりになる場合もある。

 ところがネット通販を利用して海外製のサスペンションパーツを購入して、馴染みのショップで交換作業をお願いすれば、パーツ代(持ち込み)+工賃込みで10〜15万円程度で済んでしまう。もちろん為替が絡んでくるので、円安が進む昨今では少し割高感はあるが、純正パーツをディーラーや輸入車専門店で手配するよりは圧倒的にリーズナブル。輸入車に精通したショップや整備工場に頼めば、2分の1や3分の1の予算に抑えることも可能だ。なお部品の持ち込みが嫌がられる場合もあり、また特殊工具が必要になるかもしれないのでショップへの相談は事前にしておきたい。

 また、確実に部品番号を確認するためにはショップに頼った方が早いし、オーナーズクラブやネットを上手に駆使できる人なら、そのスキルを発揮して自分でも調べることができるだろう。あとはネット通販サイトに出品している業者を信用できるかどうかが問題になるが、ネット通販でパーツ購入している知人の話では、これまでに痛い目に遭ったことは一度もないということだ。もちろん、注文する際は慎重を期しているとのことであった。

オーナー自らメンテナンスすることが前提の輸入車は作業性に優れる

 それでは現行型の輸入車ではどうかだろうか。そもそもある程度のメンテナンスを自分で行うことが前提の輸入車は、ウインカーやテールランプといった日常点検が必要な部分は簡単に交換できることが多い。例えばウインカーバルブなら近所のカー用品店でも簡単に手に入るので、DIYすれば工賃は当然かからないので部品代の数百円程度(ハロゲンバルブの場合)の出費で済む。

 灯火類のバルブには用途に応じてさまざまなタイプがあるので、どのバルブを購入するのが正解なのか少し分かりづらい。その場合、タマ切れしたバルブを外してカー用品店に持っていけば教えてもらうことができるし、規格とワット数が分かっていれば、店頭のショーケースに陳列された商品のバルブ形状と大きさをチェックすれば、誤って違うバルブを購入する心配は少ないだろう。

 また、内装や内張りを外す場合は、スクレーパー(内張り剥がし)を用意して、取扱説明書に脱着方法の記載がある場合は、熟読してから作業すればDIYしてみるのもありだ。これはエアコンのフィルターやワイパーなどのパーツでも同じで簡単に交換できるモデルは多い。この場合、取扱説明書では記載されていないこともあるので(メーカーや車種により異なる)、もし整備書を入手できるのであれば事前に手に入れておくと良いだろう。

動画配信サイトを活用すれば不安な交換作業の参考になる

 もちろん、動画配信サイトにはいろいろな情報を拾うことができるので、動画で確認しながら作業を進めれば、初めての場合でも安心感は高まる。ワイパー交換には部品代+工賃で4000〜6000円程度かかってしまうが、自分で交換すればこの場合も1/3程度に抑えることができる。そして、忘れてはならないのは車検や点検のときに、交換したばかりであることをしっかり伝えることで無駄な出費を減らすことができる。

 ちなみに日本車の場合で注意したいのは、オーナー自身でメンテナンスすることを前提にしていないクルマが多く、輸入車に比べて交換作業が難儀する場合がある。以前、友人の人気コンパクトカーのウインカーバルブを交換しようとしたら、ウォッシャータンクやインナーフェンダーを外さないと交換できない、面倒くさい車種であった。メーカーとしては、こういうやり方でディーラーサービスの利益を出したいのだろうが、たかだかバルブ交換で高額な工賃を取るつもりなのだろうか? と首を捻ってしまった。

簡単そうなエンジンオイル交換が逆に難しい場合もある

 エンジンオイル交換もDIYできると言いたいが、近年のクルマはオイルゲージがなく、しかも下抜きしかできないモデルもあり、さらにアンダーカバーが付いている作業は煩雑になる。難しいと感じたら、素直にカー用品店に頼むのも手だ。輸入車ディーラーの整備明細書はブランドや各販売会社によって異なるが、例えばエンジンオイルが0.1L=200円×数54などと書かれている場合がある。これは5.4Lのエンジンオイル交換のオイル代と工賃が1万800円であることを意味するのだが、いちいち計算しないといくらかかったのかが瞬時に分かりにくかったりする。

 とくにオイルの銘柄にこだわりたいのなら、輸入車向けのエンジンオイルを多数取り扱っているお店も多い。もちろん輸入車の作業にも慣れているので、オイル交換程度ならディーラーにお願いする必要はなく、ディーラーもしくはカー用品店かを取捨選択することで出費を抑えることができる。ただし、過去に『輸入車用のオイルフィルターを在庫してないので……』と、オイル交換作業を断られた場合もあったので、事前に電話して作業が可能かどうかを確認しておくといいかもしれない。または、駐車場やピットに輸入車が入庫しているお店なら経験ありと判断することもできるだろう。

 ちなみにオイル交換の履歴を診断機(コンピュータ)上で確認できてしまうので、新車保証期間中にメーカー推奨オイル以外のモノを入れるのは止めておいた方がいい。保障はすべてディーラーでのメインテナンスが必須になるので期間中は自粛しておきたい。

添加剤を薦められたら故障のリスクを考えて断るのが安パイ

 エンジンオイルをはじめ、各種添加剤(ガソリン添加剤、エンジンオイル添加剤など)の注入にも注意してほしい。現在はさまざまな添加剤が販売されているが、ショップの言いなりで入れてしまうと、痛い目に遭うこともある。添加剤は残念なことに玉石混合で、一時しのぎのモノを薦められる場合がある。これが要注意で、かなり希なケースであるが、車両との相性が極端に悪い添加剤を入れたがために1年でエンジンがオシャカになってしまうもことも。愛車にしっかり見合った添加剤を選ぶことが必須で注意が必要だ。

 ちなみに定番のラジエターキャプも、言うほど劣化していなくても言われるがままに高圧で高性能なものに交換したら、ラジエター本体が壊れてしまったなんてこともある。理由は、高圧になったラジエターの冷却水の圧力によって、かしめていたはずのホースが緩んでいたりするとホース抜けを起こし、それをきっかけになり冷却できなくなることもあるからだ。これはオーバークオリティな部品に交換したがゆえの悲しい出来事で、自分で見極められないのであれば、量販店などで薦められたとしても拒否することをお薦めする。

古い輸入車では最新タイヤの適合サイズがない場合もある

 消耗品のタイヤ選びにも輸入車ゆえの制約がある。輸入車に装着されるタイヤはメーカー指定品が推奨されている。ディーラーでの点検や車検などで交換を薦められることがあるが、この場合、決して商魂たくましい訳ではなく、それがディーラーの仕事だから当たり前でルールだから仕方ないと思っておこう。

 しかしメーカー指定のタイヤは、ディーラー以外でも購入できる訳で、カー用品店やタイヤ専門店で購入しても問題ない。タイヤ&ホイール専門店など、多くのショップでも扱っているので、事前に見積もりを取っておいてディーラーと交渉するのも悪くない。というのも、ディーラーの多くは自分たちで交換する訳ではなく、外注に出す場合がほとんどなのでディーラーにこだわる必要はないと言える。

 もちろんメーカー推奨品ではなく、気になる最新のタイヤに交換してみるのもありだ。タイヤ銘柄の変更や空気圧の調整は手軽なカスタマイズであり、理想の乗り味を追求したいという人にはお薦め。ただし、古い車種になるとサイズ設定がないことがあり、古い銘柄のタイヤしか選べない場合がある。そこでホイールをインチアップするなどで最新のタイヤに交換することもできる。とくにメーカー指定のタイヤが古い銘柄であれば、最新のタイヤに交換することで「走り」や「乗り味」がガラリと変わるといった体験ができるかもしれない。

輸入車での採用が多いランフラットタイヤの交換は要注意!

 ただし、このときもショップの技術力を見極める必要がある。タイヤを格安で提示してくれた販売店が、そのタイヤを交換する技術があるのかどうかを判断するのが難しいからだ。例えば愛車が20インチのタイヤを履いているのに、そこまでのサイズを交換できる技術がない場合もある。また近年増えたランフラットタイヤ(以下:RFT)では、タイヤとホイールの脱着に技術が必要になる。近年は慣れているお店も増えたが、RFTは簡単に言うと、交換作業で力が必要になるので、慣れてない人が交換作業を担当すると付け替えの際に大切なホイールに傷をつけてしまう場合がある。

 同様にRFT用ホイールとしてユーズド品を購入する際も熟慮してほしい。スタッドレスタイヤのために格安の純正中古ホイールを購入したのはいいけれど、じつはホイールの各部に傷があり走行中に壊れてしまう場合もある。RFTは各部にさまざまな力が働いているので、脱着にはランフラットタイヤ対応のチェンジャーを使って適正かつ安全に作業する必要がある。そもそも傷ついたり破損しかけている中古ホイールが売られていたとしたら言語道断だが、RFTはタイヤ自体が特殊だけに交換する機材が異なることも知っておくと良いだろう。

【まとめ】パーツ代を抑えることでメンテ回数を増やすことができる!

 輸入車の出費を安く抑えるのには、安全性に関わらない部分から始めてみるのがオススメ。少しずつ経験値を上げていくことでいろいろな情報を知ることができるし、細かいことから慣れていけば輸入車だから高いという誤った認識もあらためられると思う。リーズナブルにパーツ交換できれば、愛車のメンテやリフレッシュ作業の頻度を増やすことができるので、大切なクルマをより長く維持していくことが可能になり、メリットにもつながるのだ。

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