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プレス機や溶接機ってもはや町工場か! クルマを愛しすぎたDIY派の仰天エピソード3つ

DIYでメンテどころかエンジンビルドまでやってしまう達人たちを紹介

メカがシンプルなクラシックカーはDIYできる範囲も広い

 どの分野にもDIYで「なんでもこなしてしまう」人がいるが、クルマの世界も例外ではない。アマチュアなのに、エンジンやトランスミッションを自宅のガレージなどでバラバラにして組み上げてしまうようなツワモノが存在している。

※写真はイメージです。

実例1:プレス機や溶接機までガレージに完備

 筆者の知人である神奈川県在住のアルファロメオ・オーナーは、自身のガレージライフを整備も含めての趣味として捉えている。車庫内に収納している奥さまの愛車を家の前に出し、その空いたスペースに「2000GTV」のエンジンパーツをズラッと並べ、イチから組んでいったそうだ。

「夜中の2時ぐらいに起き、自宅の階下にあるガレージに行って、気になるところをイジったりしていました。ガレージの醍醐味は、愛車をウマに載せたままにしたり、工具を出したままの状態で夕飯を食べたり、寝たりできることですね。エンジンクレーンは分解し、別の場所で保管しています。トランスミッションのオーバーホール作業も自分でやりました」

 笑顔でそのように話してくれた彼が組み上げた2000GTVのエンジンは、ファセットの燃料ポンプやコスワースのバルブスプリングを装着。乗りやすいようにトルク重視のセッティングとなっている。また、ガレージ内に足まわりのブッシュを圧入できるプレス機まで完備し、溶接機もあるので2000GTVの助手席のフロアを自身でやり直したそうだ。

実例2:クルマいじりに励んでいたら息子ふたりがプロの整備士に

 千葉県在住のHさんは、ビルトインガレージのある自邸の裏側の土地を確保できたことで、新たなプライベートファクトリーを手に入れた自動車趣味人。リフトやサンドブラストを活用した、愛車整備生活を楽しんでいる。

 以前お会いしたときに「サンドブラストがあるので、取り外したパーツの錆取りや塗装剥がし、下地処理などを行えます。ワークベンチもあり、これは細かなパーツの組み付け時に重宝しています」と話してくれたHさん。なんと愛息たちがふたりとも自動車整備士の資格を有しており、1995年生まれの長男が2級、1996年生まれの次男が1級なのだという。

「1級自動車整備士の資格がある次男は、整備士仲間を招いて本格的な作業を楽しんでいるようですね。プライベートファクトリーを新設した当初、息子のクルマも収納することになるとは思っていませんでした。いまでは私よりもプライベートファクトリーを有意義に活用しているかもしれません。使い方のコンセプトこそ同じですが、ニーズは変わってきているので、プライベートファクトリー内にバンパー置き場を新しく設けたり、大工さんに寸法を伝えて大きな棚を造ってもらったりしました」

実例3:プライベート工場で仲間の愛車までサポート

 都内に住んでいるMさんは、長きにわたってジャバラ式の簡易車庫(エアコンおよびストーブを設置)にて愛車イジリを楽しんできたが、並列で2台収納でき、外にもう1台置ける理想的な土地を見つけたことにより、がっつりとした整備を実践できる本気のガレージを設けた整備好きだ。

 地下ピットまで存在しているMさんのガレージは1995年に建てられたもので、梁にホイストクレーンやチェーンブロックを掛け、エンジンを吊り下げることができる重量鉄骨造になっている。普段は落下しないように木製の板で塞いでいる地下ピットは、Mさんが立って作業できる深さになっており、使い勝手がいい。

「愛車の整備は、基本的に自分でやります。ベアリングを交換するとか、さすがに、そういう作業はプロに頼みますけどね。ユーザー車検は、すでに90回以上経験しました。自身のクルマだけでなく、友人たちの愛車もサポートしているからです。地下ピットがあったりするのは、そういう事情があるからなんです」

 ご自身の愛車をメンテナンスするだけでなく、クルマ仲間から整備を依頼され、各国の趣味車が入庫してくることがあるため、キャスター付きで移動させやすいツールワゴンにMさんが収納している工具類は、アマチュアのモノとは思えないほど充実しているのであった。

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