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飾らない「無頼漢」っぷりが熱い! いまクルマのカスタムは「ドレスダウン」が流行中だった

外し技がクールでカッコいい!

 愛車をカスタマイズする場合、内外装をグレードアップさせるドレスアップの手法が一般的だ。上級グレードを思わせるような豪華な外装パーツを取り入れるのもそのひとつだろう。対して一部のユーザーが好んで用いるカスタム手法にドレスダウンがある。

「わざわざ費用を掛けてグレードダウンするの?」という声も聞こえてくるが、その“外し”の手法がクールでカッコ良いのだ。そこで今回は注目が集まりつつあるドレスダウン的なカスタム手法について紹介していくこととしよう。

少し古いクルマを模したコーディネートもドレスダウン

 ドレスダウンはその名の通りグレード感をあえて下げるカスタム手法だ。クルマで言えば低グレード車のイメージを取り入れたり、ワゴン/バンモデルがある車種であればバンの簡素な仕様を取り入れるのも定番のスタイル。さらには装備が簡素だった時代の少し古いクルマを模したコーディネートも、ドレスダウン的な扱いのひとつになるだろう。

 代表的なパーツがタイヤ&ホイールだろう。年々流行が移り変わり、最新デザインが次々現れては消えていくホイールの世界だが、あえてちょっと古くてベーシックなデザインを取り入れるのもありだ。行き着くところは無骨で質実剛健なスチールホイールのデザインだろう。

 ディスク面が広く取られるスチールホイールならではの形状を、あえて現代のクルマに合わせる外しのカスタム手法もカッコいい。しかも、そんなユーザー層を見込んで近年はスチールホイールのデザインを模したアルミホイールも各社から登場している。本物のスチールホイールを履くのは抵抗があるというユーザーも、これなら手軽にチョイスできる。

 そんなホイールを選んだら、同時にタイヤにもこだわりたいところだ。スチールホイールのちょい古イメージに合わせるならば、ホワイトリボンやホワイトレターのタイヤを組み合わせるのが近道。かつては高級車の足もとを飾るイメージだったホワイトリボン/ホワイトレターだが、今ではバンや旧車イメージが強くなっている。ましてスチール・イメージのホイールと組み合わせれば、足もとだけでドレスダウン感を十分にアピールできるだろう。

パーツ選びを工夫すればほかと被らないカスタマイズを狙える

 ボディに目を向けると、ガラスエリアもドレスダウンのターゲットだ。低グレードモデルがある車種なら、クリアガラスが用意されているケースがあるのでチョイスするのも良いだろう。今やリヤサイド~クォーター~リヤまわりには、ほとんどの車種でプライバシーガラスが標準装備されている。ここに透明なクリアガラスを入れるだけでドレスダウン感は一気に高まるのだ。ただしクリアガラスを備えた低グレードをラインアップしている車種に限られる手法なので要注意。

 カスタム処理で外装をドレスダウンする方法で、近年注目されているのがチッピング風の塗装だろう。ラインXやラプターライナーなどがその代表的な例だ。アウトドアやヘビーデューティな4WDのイメージを入り口にしてもてはやされてきた塗装だが、ザラザラした表面仕上げやマット調の色合いなどは、ピカピカに磨き上げたボディとは対照的にドレスダウン感が漂う。各部パーツにもメッキ処理などは排してマット調の処理を施すことで、使い込まれた工具や古びた工場のイメージを思わせる独自の味を出すことができるだろう。

 また外装のペイント処理では低グレードの商用バンを思わせるバンパーやドアミラーをブラックアウトする手法もドレスダウンの定番。近年の乗用モデルほとんどがボディ同色バンパー/ミラーになっているのはご存じの通り。しかし商用バンの一部にはいまだに樹脂パーツそのままの黒バンパー/黒ミラーが存在する。これをあえて取り入れる(またはペイントで再現する)ことで、低グレード感を出すことができる。

 各部パーツをブラックアウトするこの手法は今だからこそかえって新鮮に見えるのだ。低グレード車のないミニバンなどでもバンパーなどを大胆にマットブラックなどにペイントすることで、本来はない低グレード車イメージの外装を作ることが可能。多くの車種で手軽にはじめられるドレスダウン手法なので要注目だ。

 ハイエースやプロボックスなど、低グレードモデルをラインアップする商用モデルで目立つようになっているドレスダウンのカスタム手法。カスタムパーツやペイント、パーツ選びを工夫すれば、ミニバンや2BOXなどでも同様の楽しみ方ができそうだ。ほかと被らないカスタマイズを狙うユーザーなら今こそ大注目のスタイルだ。

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