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数あるクルマオタクのなかでも異端! 数百万の投資もある高級工具沼の世界

セットで買うと物凄い金額になるが、必要なものだけバラで買えば「ちょっと贅沢」で収まる範囲

世界中にユーザーがいるからブランドも価格帯も幅広い

 何事にものめり込むのが自動車趣味人の性分だが、DIY派がこだわるモノといえば高級工具だ。ホームセンターや大手通販サイトで売っている数千円の安価な工具セットでもネジやボルトは回せるが、自動車趣味人たるもの、やはり、それでは気が済まないのである。

各国の工具ブランドごとに得意分野がある

 高級工具のこだわりポイントはいくつかあるが、代表的なものを挙げると、ブランド、製造国、メーカーのストーリーや哲学、手で握ったときの感触、ネジやボルトやナットをなめない、しっかり締められる&緩められる、とにかく使いやすい、といったことになるだろう。

 あるひとつのブランドに惚れ込み、その銘柄の高級工具をいろいろ揃えてみたら総額が700万円でした! といったスゴイ事例も確認されているが、今回お話を伺った工具専門店「ワールドインポートツールズ横浜店」(https://www.worldimporttools.co.jp)のスタッフによると、ブランドごとに得意なハイエンドツールがあるので、それらをチョイスして一式揃えるのもアリとのこと。

 ちなみに、その道のプロも来店している「ワールドインポートツールズ横浜店」は、クルマ用6割、バイク用3割、自転車用1割という感じの商品ラインアップで、同店のオリジナル商品もある。訪れるユーザーは40~50代が多く、神奈川および東京に住んでいる人がボリュームゾーンになるそうだが、なかには出張のついでに来店してくれる地方在住のツワモノもいるらしく、数多くの高級工具好きが25~26年という社史を誇るワールドインポートツールズを頼っているのであった。

高級工具ブランドそれぞれのイチオシ工具とは

 ブランドごとに得意なハイエンドツールについて記述すると、メッキギラギラ系で派手な印象の「Snap-on」(スナップオン/アメリカ)と「MAC TOOLS」(マックツールズ/アメリカ)は、ソケット、スパナ、ラチェットがストロングポイントとなっている。両ブランドとも高級工具界におけるメジャーな存在で、人気を二分しているが、じつはルートセールスの「バンセリングシステム」が基本なので、とくにMAC TOOLSに関しては一般の人は入手困難だ。

「Beta」(ベータ/イタリア)はT型六角レンチ、「FACOM」(ファコム/フランス)はラチェット、「HAZET」(ハゼット/ドイツ)はビットソケット、「STAHLWILLE」(スタビレー/ドイツ)はトルクレンチ、「Wera」(ヴェラ/ドイツ)はドライバー、「PB SWISS TOOLS」(PBスイスツール/スイス)はドライバー、六角レンチ、ハンマー、「KNIPEX」(クニペックス/ドイツ)はペンチやニッパーといったプライヤー全般が得意なハイエンドツールとなっている。

 現在、MAC TOOLSとFACOMを除く上記製品はワールドインポートツールズ横浜店でゲットできるので、次の週末にでも訪問してみるといいだろう。店内にKNIPEXのプライヤーだけで1000種類も並んでいるので、必要なハイエンドツールを入手できるはずだ。

 なお、ワールドインポートツールズ横浜店では、「KTC」(日本)と「nepros」(ネプロス/KTCが展開している高級ブランド)のハイエンドツールも販売しているが、基本的な製品だけを揃え、お取り寄せ対応としていることをお伝えしておく。

よく使う工具ほどハイエンドツールの満足度は高くなる

 今回の取材で、HAZETとSTAHLWILLEは梨地仕上げで地味だが、そこがむしろ好印象であること。また、例えばWeraで緩めて、適度にしなるPB SWISS TOOLSで締め込むといった具合に、ハンドツールをうまく使い分ける玄人がいることが分かった。

 当然のことながら工具の値段にも理由がある。やはり、高級工具はちゃんと使えるので、使用頻度が多い工具は高いものがいい、失敗したくないところには高級工具を使うべき、ということを念頭に置きながらハイエンドツールを揃えてみていただきたい。

 

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