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ホイールのツライチは攻めれば攻めるほどカッコいい! ビッタビタを実現するテクニックとは

ツライチのイメージ

タイヤ&ホイールがボディギリギリまで出ているとカッコいい!

 足もとのドレスアップに欠かせないワザといえば、ホイールの『ツライチ』セッティングだろう。フェンダーとホイールの面どうしに段差ができないよう調整する手法で、大径ホイールや低扁平タイヤの迫力をより引き立てる効果がある。

 ホイールのメーカーが推奨するサイズでも十分に印象は変わるが、なかには若干ながらフェンダーの内側に入ってしまう製品があるのだ。限界ギリギリのツライチを求める人にとっては致命的で、おもにスペーサーを使って微調整することになるのだが、その加減が難しくひとつ間違えると違法になってしまう。プロショップやドレスアップのエキスパートたちは、果たしてどんな方法でツライチをキメているのだろうか。

手っ取り早いのはスペーサーを装着すること

 大前提はホイールのリム幅やオフセットで、可能な限りツライチの状態に近付けること。なお2ピースや3ピースのホイールはオフセットの設定が細かく、1ピースに比べてツライチを作るのに向いていると考えていい。

 とはいえクルマの個体差や車高の違いなどもあり、ホイールだけで完璧なツライチを目指すのは困難。そこで登場するのが上でも紹介したスペーサーだ。そのまま挟み込んで装着する3mmや5mmといった薄いタイプから、ハブボルトに固定する20mmや30mmなどの分厚い製品までがある。

糸を垂らすことで何mm外に出せるか計測できる

 次に「自分のクルマに何mmのスペーサーが必要か」を知る方法。用意するのは糸と適当な重さのウエイト、あとはメジャーか定規だけでオッケーだ。まずはクルマをできるだけフラットな場所に駐車して、ウエイト付きの糸をフェンダーアーチの頂点から垂らす。続いて糸がまっすぐであることを確認したら、ホイールのリムから糸までの距離をメジャーで計測。その数値が現時点におけるホイールの『引っ込み具合』で、ツライチの状態にするうえでのマージンというワケだ。

 すでにホイールを交換しており数値が5mmや10mm程度なら、薄めのスペーサーを挟むだけでツライチが完成するし、20mmや30mmでもワイドトレッドスペーサーを使えばいい。なお挟むだけのスペーサーはナットの噛み込みが甘くなるので、ロングタイプのハブボルトを使用したほうが脱落などのトラブルが減る。またスペーサーを重ねるも安全面を考えると推奨できない。

リム幅も広げることでさらにギリギリまで外に出せる

 今からホイールを交換する場合は少し計算が複雑だ。というのもツライチはオフセットだけじゃなく、リム幅をどう設定するかも大きく関係してくる。純正ホイールのサイズが7J×16+50で、引っ込み具合が40mmだと仮定しよう。オフセットの『1』は1mmと同じことなので、計算上は『50-40=10』で7J×16+10が正解。ただし純正ホイールを基準にオフセットだけでツライチにするのは非現実的で、実際にはリム幅を変えてホイールを太くしつつオフセットで微調整することになる。

 リム幅は1Jが25.4mmだけど外側と内側の両方に広がり、直接ツライチに関係するのは0.5J、すなわち12.7mmだ。リム幅を太くしてツライチを作ったほうがカッコいいと感じるかもしれないが、内側にはダンパーなど足まわりのパーツがあり、太くするほど干渉しやすい。先の例でいえば10J×16+50でツライチになるものの、確実にダンパーか何かに当たってしまうと思われる。

 純正ホイールのサイズが7J×16+50で引っ込み具合が40mmなら、9J×16+37だと引っ込み具合は0.6mmで内側の広がりが12.4mmになり、かなり限界まで攻めたツライチのセッティングが作れるはずだ。もっとも個体差や車種による内側のクリアランスの違いはあるし、ホイールは決して安く気軽に買えるパーツじゃない。ドレスアップを得意とするプロショップに相談したり、少し甘いオフセットで微調整にスペーサーを使うほうがリスクは少ない。

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