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真夏の炎天下に旧車でドライブは自殺行為!? 扇風機では通用しない「酷暑」の乗り越え方とは

旧車のオーバーヒート対策

オーバーヒートはもちろん熱中症にも注意した真夏の旧車ライフ

 梅雨明けと共に猛暑日が到来し、その後、梅雨が戻ってきたかのような生憎の天候続きとなったことで少しだけ過ごしやすくなったが、ふたたび夏の危険な暑さが戻ってこようとしている。あらためて説明するまでもなく、旧車にとって夏の暑さは大敵で、外気温が高いことによって寒冷時よりもオーバーヒートしやすくなるのだ。そして、車内を冷やすクーラーを装備していないことが多いため、乗員は熱中症になるリスクがあることも忘れてはならないのである。

 オーバーヒートや熱中症を避けるために、真夏は旧車に乗らなければいいワケだが、筆者が以前そうであったように旧車しか持っていない人が世の中には存在しているため、僕らはあの手この手で愛車のメンテナンス&対策を施し、猛暑に立ち向かっている。

電動クーラーキットの装着はもはや邪道ではない

 熱中症対策に関しては、素直に後付けの電動クーラーキットを装着するのがベストだろう。そしてクルマの夏のメンテとしては、オーバーヒート対策がメインとなる。旧車がニューカーとしてラインオフした当時は、そもそも現在ほど真夏の最高気温は高くなかった。

 ということで、現在の尋常ではない暑さのなかで旧車を走らせるためにはオーバーヒート対策が必要となり、渋滞時などにいかにアイドリング時の冷却を効率よく行うかということに着目する必要がある。具体的には、ラジエター本体のオーバーホールもしくは容量アップ、冷却効率をより高めることを目的としたファンシュラウドの取り付け、ラジエターへの風の流れをしっかり確保する導風板を設けるなどの対策が有効となる。

オーバーヒート対策は電動ファンの追加が定番メニュー

 筆者が1998年から愛用している1974年式アルファ ロメオ GT1600ジュニアをはじめとする旧いアルファ ロメオ(ジュリエッタおよび初期の105系)は、ノーマル状態だとオーバーヒート対策がしっかり対策されていない(現在の日本の交通環境に適していない)ので改良が必要となる。旧いアルファ ロメオだけに話を限定することなく、旧い英国車、旧いフランス車などのオーバーヒート対策についても言及すると、電動ファンを追加するのが一般的で、数多くの旧車ユーザーが実践している。

しっかり対策してクルマにとっても厳しい夏を乗りきりたい!

 海外の自動車メーカーがニュルブルクリンクだけでなく、過酷な東京で走行テストをしているという噂をしばしば耳にするが、それほど日本の夏の暑さは厳しいものになったということだろう。

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 真夏の炎天下のもと、どうしても旧車で走るしかない場合は万全のオーバーヒート対策を施し、乗員のために後付けの電動クーラーキットを装着するしかなさそうだ。もはや筆者が1998年から頼りにしてきた扇風機では、昨今の真夏の暑さにまったく太刀打ちできないことを最後にお伝えしておく。

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