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「軽カー」でアウトドアは十分楽しめる! プロが伝授するオススメ軽自動車の選び方と推薦車種とは

ラゲッジの広いモデルがじつは多い!

 アウトドア・キャンプに乗っていくクルマと言えば、SUVや三菱デリカD:5のような“ミニバンの皮を被った”SUVが定番だ。しかし、イマドキは軽自動車でもアウトドア、キャンプを楽しめる時代だ。いや、軽自動車のなかには荷物の積載力、車中泊仕様へのしやすさに優れるモデルが多数ある。そしてもちろん、アウトドアはキャンプ道具でお金がかかって大変……という人にとっての経済性(車両価格、維持費)も大きな魅力となる。

 とはいえ、どんな軽自動車でもアウトドア、キャンプを楽しみ尽くせるわけではない。やはり、荷物の積載性や車内のフラットアレンジ性(仮眠、車中泊、車内のお座敷化の容易性)、さらにクルマのキャラクターがアウトドア、キャンプに似合うか、ハマるかも重要だろう。

 例えば、ダイハツ・ミライースや日産サクラといったエコスペシャル軽、ミニアリアを思わせる上質感たっぷりの電気自動車では、アウトドアを楽しみ尽くすには役不足感は拭えない。

アウトドアにはクロスオーバーモデルがピッタリ

 では、どんな軽自動車がアウトドア、キャンプフィールドに似合うのか? まずはスズキ・スペーシアギア、ハスラー、三菱eKクロス&eKクロススペース、ダイハツ・タフト、ウェイクといったクロスオーバーモデルが、クルマのキャラクター的にもっともぴったりではないか。

4WDモデルなら安心だがFFでも問題なし

 たとえばスペーシアギアは最低地上高ことノーマルのスペーシアと変わらない。だが、日本のアウトドア、キャンプフィールドで、走破性に特化したクロカンじゃなければたどり着けないような場所はまずない。

 FFでも多くの場合、まったく問題ないのである(特殊な路面、超悪天候時は除く)。もちろん、備えあれば患いなしで、上記のクロスオーバーモデルの4WDを選んでおけばより安心ではある。ここだけの話、今時の軽自動車は、4WDだと乗り心地が途端に悪くなる、なんていう過去の一部の常識はもはやなく、むしろ4WDのほうが重量増などからよりマイルドで好感の持てる乗り心地となっているクルマもあるのだ。

ルーフレールがあれば快適なサイトづくりが可能

 そしてアウトドア、キャンプと言えば、より快適なアウトドア・キャンプ環境を作り出すためにクルマの横にタープを張る機会もあるはずだが、そんなときには、例えばeKクロス、eKクロススペースに装備されるようなルーフレールが威力を発揮。

 その際、リヤドアはヒンジ式よりスライドドアのほうが、車内とタープの下のスペースの一体感が出て、より使いやすく快適なタープスペースを確保できたりするのである。標準装備、オプションを含め、ルーフレールの有無は、ぜひ確認したいところである。

各社から魅力的なクロスオーバーモデルが発売中

 ここで、アウトドアやキャンプにオススメの軽自動車を整理しておこう。軽自動車No.1と言っていい、遠路のアウトドア・キャンプフィールドに出かけるのにも格別に快適な乗り心地を示し、悪路走破性に優れ、前後席+ラゲッジルームをフラット化して車中泊も可能な定番クロスオーバーモデルのハスラーが挙げられる。

 三菱の本格SUVを思わせる顔つきとSUVテイスト満点のエクステリアデザインが特徴のeKクロス、eKクロススペース。スライドドアを備えたスーパーハイト系軽自動車の抜群の使い勝手にクロスオーバーテイストをちりばめたスペーシアギア、ミニSUV感覚で乗れるタフト。ドデカク使える車内の広さNO.1のダイハツ・ウェイクもありだ。

 そして軽商用車では軽キャンのベース車としても多く使われている荷物の積載なら「お・ま・か・せ」の大容量、フラットアレンジ自慢のダイハツ・アトレー、ホンダN-VANなどが挙げられる。

 そんなイマドキの軽自動車、特にスーパーハイト系、および新型アトレー、N-VANのような、商用車でありながらアウトドア・キャンプユーザーに人気かつ、軽キャンのベース車として重宝されている。いまやアウトドア・キャンプの定番車だ。

車種によってはアクセサリーが充実している

 純正アクセサリーや車外品のアクセサリーによって車内外を自由にアレンジでき、自分だけのアウトドア・キャンプ仕様車に作り上げる楽しさは、乗用系軽自動車とは一線を画すものと言っていい。

 その室内空間、後席格納時のラゲッジルームの広大さは、さすが働くクルマならでは。後席の居住性は決して褒められないものの、そもそも軽自動車で3~4名の乗車は、荷物の積載面で厳しいため、2名乗車に割り切れば、まさに魔法の箱のような積載力、車中泊性能を見せつけてくれるのが、荷物の積載のためのフラットアレンジに長けた商用車系軽自動車の特筆すべき優位点と言っていい。

生産終了が惜しまれるモデルも

 そして商用車系軽自動車とハイトな乗用車系軽自動車の中間的ポジショニングにいるのがダイハツ・ウェイク。荷物を汚れやキズを気にせずガンガン積み込める積載性、車内のフラット&ベッド化アレンジ性が大きな魅力なのだが、2022年8月11日に生産終了となり、在庫限りとなっている。

 ダイハツにはタント、タフト、ムーヴキャンバスといった、ウェイクとキャラが被る人気軽自動車があり──1835mmという全高から乗り心地では不利だったということもあり──いつの間にかその陰に埋もれてしまったのが原因と思われる。

 とはいえ、この一大アウトドア・キャンプブームの最中、ウェイクの新車が買えなくなるのは本当に残念。新車を買うなら今すぐに、それが叶わないなら早目に中古車を探しておくことを薦める。なお、より本格、上級者を演出するなら、自然に溶け込むアースカラー系のボディカラーを選ぶといいだろう。

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