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スバルの軽「サンバー」が立派な厨房に変身!? コロナ禍で注目のレンタルキッチンカーの中身とは

1998年式スバル・サンバーのキッチンカー、収納状態

飲食店や企業キャンペーンに使われるレンタルのキッチンカー

 店舗を持つよりもハードルが低いことから、飲食業界への第一歩として注目を集めている「キッチンカー」。そんなキッチンカーのレンタルを行っている会社があった。本格導入前のシミュレーションや、イベント時のみ営業したいというニーズにも応えるレンタルキッチンカー、中身は一体どうなっているのだろうか?

コンパクトなキッチンカーは運転も楽な軽ワンボックスがベース

 都心のオフィスビルのエントランスやショッピングモールなどで、ランチの販売をしているキッチンカーを見たことがあるだろう。店舗とは異なり移動ができるうえに、車内には水まわりや調理器具などが備わり、その場で簡単な調理も可能。そんなキッチンカーの内側がどうなっているのか、気になっている人も多いはず。そこで今回は、東京都練馬区でキッチンカーのレンタル事業を行っている会社「鶴金社中(つるきんしゃちゅう)」にて、一般的な軽自動車ベースのキッチンカーを見せてもらった。

 キッチンカーが調理器具を搭載しているのはご想像のとおり。ところが自治体ごとの保健所から営業認可を取得するために、それ以外にも一定量以上の給水・排水タンクや、防火・衛生上必要とされる設備を備える必要があり、ある程度のスペースが必要となる。

 そこで軽自動車という限られた大きさの中で最大限のスペースを確保すべく、多くのキッチンカーがワンボックスタイプの車両をベースとしている。今回ご紹介するのも、ワーゲンバス顔にカスタムされたスバル「サンバー」がベースとなっている。

サイドのスライドドアを開けば即席のカウンターに

 大きなキッチンカーでは、ボディ側面に跳ね上げ式のドアを設置し、カウンターにしている車両が多いが、スペースの限られた軽自動車ベースのキッチンカーでは、側面のスライドドアや後部のハッチゲートを活用するケースが一般的。この車両もスライドドアやリヤゲートを開けた状態ではカウンターとなるように改造されており、ここを注文を受けたり、商品の受け渡しをするスペースに活用できるようになっているのだ。

工夫をこらしたキッチン空間! 調理器具の組み合わせは多彩

 スペースの限られた軽自動車だからこそ、快適に調理と販売ができるように、随所に工夫が施されている。まず気になるのは、助手席に水タンクが搭載されている点だ。水タンクはどうしてもある程度のスペースが必要となるため、後部スペースをできるだけ広く使うための工夫だ。そのため、このクルマは移動の際には1人乗りとなってしまう。さらにカウンターは必ず折りたたみ式になっており、カウンターは外側に広がるように工夫されている。

 そのほか、鶴金社中では、業態によって車内の調理器具を追加でレンタルすることも可能となっており、提供する料理に合わせて最適な厨房にカスタムできるのも魅力のひとつ。レンタルキッチンカーの活用法はさまざまで、通常は店舗営業をしている飲食店がコロナ禍で効率的に集客するためにイベントに出店したり、食品メーカーのキャンペーンなどに使用されたりと、じつに幅広い。イベント会場でケータリングカーを見かけたら、仕様をチェックしてみるのも面白いだろう。

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