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「ワーゲンバス」キッチンカーの中身すべて見せます! レンタル車両を実際に見学してきました

屋外での展開イメージ

レンタルキッチンカーを手がける「鶴金社中」を取材

 店舗を持つよりもハードルが低いことから、飲食業界への第一歩として注目を集めている「キッチンカー」。東京都練馬区でキッチンカーのレンタルを行っている会社「鶴金社中(つるきんしゃちゅう)」では、一般的な現行車両はもちろん、ビンテージカーをベースにしたキッチンカーもレンタル可能だ。今回は見た目もキュートな「ワーゲンバス」のキッチンカーを紹介しよう。

かわいいワーゲンバスならキッチンカー自体が注目の的!

 キッチンカーのレンタル事業を広く展開している鶴金社中は多種多様、数多くのレンタルキッチンカーを所有している。その中から、ビンテージカーをべースとした珍しいキッチンカーを紹介してもらった。これは古今東西、幅広い人気を誇るフォルクスワーゲン・タイプ2、通称「ワーゲンバス」がベースのキッチンカーだ。鶴金社中では数台のワーゲンバスを所有しているが、今回見せてもらったのは、車内で立ったまま作業ができるハイルーフ仕様。車体の背が高く目立つため、車体自体が広告の役目を果たすそうで、人気の車種だという。

 ワーゲンバスと呼ばれるVWのトランスポーターは1950年に登場。コンパクトなワンボックスカーという現代では当たり前のパッケージの元祖ともいうべき車両で、その後進化を続け、現在まで販売を続けている超ロングセラーだ。空冷エンジンを搭載するのは3代目モデルの途中まで。今回紹介するのは2代目モデル(通称レイトバス)末期のハイルーフ仕様がベースとなっている。決して車体も大きくないうえに、左ハンドルだがオートマチックなので、慣れてしまえば誰にでも運転が可能だ。

側面の開口部がカウンター&オーニングに早変わり

 外観上は車体左側の側面に、上下2分割で開く大きな開口部があるのが特徴。この開口部はキッチンカーとして使いやすいように改造されている。ハイルーフ部分から上に跳ね上げた部分がそのまま開口部の日除け(オーニング)となり、下に開いた部分がそのままカウンターに早変わりする仕組み。キッチンカーとして営業する場合、この開口部が注文を受けたり、商品を渡したりする、いわばお店の顔の部分となる。もちろん閉じてしまえばフラットになるように工夫されているのは言うまでもない。

ハイルーフの車内は立ったまま快適に作業できる

 キッチンカー後部へのアクセスは、車体右側のスライドドアから行う。中に入って驚くのは、やはり天井の高さだ。通常モデルより30cm以上天井が高いハイルーフゆえに、車内で立ったまま作業ができるのが大きな特徴だ。もともと背の高い荷物や、横にできない植物などを搭載するためにリリースされたハイルーフ仕様だが、これがキッチンカーとして大きなアドバンテージとなるのだ。ちなみにワーゲンバスのハイルーフ仕様の現存台数はかなり少ないが、キッチンカーとして現在も活躍しているハイルーフを日本国内でも多く見ることからも、人気のモデルであることが窺える。

 カウンターに向かって車内に立つと、ぐるっと周囲に作業台が配置されている。決して広くはないが、ひとりもしくはふたりでの作業を考慮し、作業動線も短く考慮されたレイアウトとなっている。限られたスペースを有効活用すべく、カウンター下に冷蔵庫を配置したり、車体後部の作業台の下に水タンクを配置するなど、工夫が随所に見られる。また電源設備も完備しており、外部電源や発電機の電気によって調理設備を駆動できるようになっているそう。

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 現行車を改造したキッチンカーとはひと味違うビンテージカーを使ったキッチンカーは、車両自体が看板がわりとなり、おしゃれな雰囲気のお店作りもしやすい。レンタル可能ということで、移動販売車としての導入前にお試しで使用するケースも多いそうだ。

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