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50台集結!「ランチア」「セリカ」「インプレッサ」WRC参戦ベース車だけのマニアでディープなイベントとは

オフ会のイメージ

ラリーマシンのベース車が多数集結し会場は熱気に包まれた

セリカ/インプレッサ/デルタ/ランエボら約50台が岡山に集結

 2022年11月10~13日に、愛知県と岐阜県を舞台として開催される「ラリージャパン」。12年ぶりに日本へWRC(世界ラリー選手権)がやってくるとあって、SS(スペシャルステージ、一般道を閉鎖してタイムアタックを行う特別区間)、SSS(スーパースペシャルステージ、特設コースでのタイムアタック区間)の観戦チケットはすでに完売。10月1〜2日には、愛知県名古屋市の愛知県庁前で、「1Month to go! RALLY JAPAN!(ワンマンストゥーゴー!ラリージャパン!」が行われるなど、開催に向けて盛り上がりを見せています。

1990年にセリカによる日本車初のドライバーズタイトル獲得で人気に火が付いた

 日本でWRCの人気が高まったのは今回が初ではなく、30年以上前の1990年前後が第一次ブームの始まりで、今以上にクルマ好きを熱くしました。当時は市販車をベースにした「グループA」カテゴリーで争われていた時期で、イタリアのランチアが送り込んだデルタが絶対王者として君臨。トヨタを筆頭にスバル、三菱、マツダ、日産といった日本勢がフルタイム4WDのマシンを相次いで投入し、王者に挑むという図式でした。

 1990年はカルロス・サインツがトヨタ・セリカGT-FOUR(ST165)を駆り、日本車初のドライバーズ・タイトルに輝いたシーズンで、日本車が世界最高峰のカテゴリーを制したと話題に。以後、1990年代はトヨタ/スバル/三菱の日本車がWRCを席巻。ホモロゲーションモデルが相次いで製造されて人気を呼び、ラリー車のカラーリングを模したレプリカ車も数多く作られるとともに、イベントも頻繁に開催されるなど、カスタマイズシーンにおいてもWRCマシンはひとつのカテゴリーとして成立していました。

全国各地に生息する熱狂的なWRCマシン好きだけが集まるディープなイベント

 しかし、1997年以降にベース車両に戦闘力を持たさずとも、大幅な改造を施してラリーカーに仕上げたマシンで参戦できる「ワールドラリーカー」規定に変更されて以降は、市販車からかけ離れた姿へと変わっていったため、徐々にブームは収束します。

 2004年に北海道でWRCが初開催されたことで、一時は人気を盛り返しましたが、2008年に唯一無二の国産マニュファクチャラーとなっていたスバルが撤退。日本車のワークス活動が途絶えたことで、WRCマシンを楽しむアフターマーケットは縮小してしまったといっていいでしょう。

 とはいえ、一時代を築いた1990年代のWRCのホモロゲーションマシンを愛するファンが途絶えたわけではなく、熱狂的なオーナーが全国に一定数存在。カーイベントに参加して同年代のWRCマシンを探すというマニアックな活動で楽しんでいる方が多いようです。

「きっと同じようなことをしているオーナーはいるはず。だったら、WRCホモロゲーションマシンが集まれるイベントができたらハッピーになれるのではないだろうか?」という思いから岡山で開催されたのが、「第1回WRCホモロゲモデルミーティング」です。

グループB時代を戦ったレアな「フォードRS200」も登場

「初開催でどのくらいのオーナーさんに共感いただけるか心配もありましたので、今回はフリーオープンスタイルのミーティングにしました」と主催のYBT380さん。その予想はいい意味で裏切られ、関西/中四国エリアのオーナーを中心に、会場となった岡山県・鷲羽山展望台駐車場に予想を大幅に上まわる約50台ほどのホモロゲモデル/ベースモデルが集まりました。

 1990年代に開催されたイベントで見られたレプリカ車両は少数派で、今はオリジナルのスタイルで維持しているのが大多数。ただ、中味はノーマル派よりもチューンド派が多く、内外装のバリエーションも豊かで、あれこれ目移りしてしまうほどでした。

 一大勢力となったのはトヨタ・セリカ、スバル・インプレッサ、ランチア・デルタの3車種でした。セリカは初の4WDターボモデルとなったST165(4代目)、初のWチャンピオンに輝いたST185(5代目)、悲運の名車となったST205(6代目)が勢揃い。

 インプレッサは1994年、1995年を制覇した初代のGC8が中心で、ランチアは数少ないレプリカ仕様にコレツィオーネ/ブルーラゴスなどの限定車など、知っている人には懐かしく、知らない人には違いが分からないマニアックなラインアップとなっていたのが印象的でした。

 そのほか、往年のランチア・フルビア、グループBカーのフォードRS200、インプレッサ22B STIなどのレアものや、本物のラリーカーに仕立てたランエボVIなども集い、熱い視線を浴びていました。

2023年は規模を拡大して開催されることが決定

 個人的にも1992年、1994年にWRCの現場に出向き、これらのラリーカーと対峙した当時を思い出し、懐かしい気分でいっぱいでした。

 来場者の方々もWRCマシンにどっぷりとハマっている人ばかりで、あちらこちらで話の華が開花。愛車はもちろん、特定車種に対する愛情は半端ではなく、かなりディープで愛があふれるイベントであることがひしひしと伝わってきました。

「今回で手ごたえを得ましたので、今後も開催する予定です。行きたくても遠くて……という声もありましたので、次回はもう少し関西寄りでクローズドな場所を検討中です。できればラリーレジェンドで行われているパルクフェルメ(車両を一時的に保管する置き場)風の写真が撮影できたり、助手席同乗試乗などもっとWRC好きに喜んでもらえるイベントにしたいですね」とYBT380さん。

 大盛況に終わった第1回WRCホモロゲモデルミーティング。12年ぶりのラリー・ジャパン開催をきっかけに、歴代WRCマシンたちにふたたび注目が集まるかもしれせんね。

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