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【2022年度グッドデザイン賞受賞】日産のEV「アリア」と「サクラ」はデザインも優れていた! 「リーフ」が金賞の過去も

アリア同様、内外装には和のテイストを取り入れたサクラ。ホイールデザインのモチーフは水引となる

デザインでワクワクさせる日産が戻ってきた

 日産自動車の電気自動車、クロスオーバーの「アリア」と軽自動車の「サクラ」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」を受賞した。

 グッドデザイン賞は、国内外の多くの企業や団体が参加するデザイン賞として毎年実施されている、デザイン評価とプロモーションの活動。暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的としているという。ちなみに、初代「リーフ」は2010年度のグッドデザイン金賞を受賞している。

独自性を備えたスタイリングが評価されたアリア

 アリアは初代リーフから積極的に電動化戦略を推し進めてきた日産が培ってきた電気自動車の、ノウハウと最新コネクテッド技術を取り入れた、スタイリッシュなクロスオーバーモデルだ。

 アリアの審査委員評価コメントは以下のとおり。

「短いフロントオーバーハング、前後に長いグラスエリア、四隅にレイアウトされた大径タイヤ、流麗なキャラクターライン、それらの要素を端正なプロポーションにまとめた造形は、見るものに美しく豊かな未来を感じさせる。インテリアは随所に和のアイデアがデザインされ、自動車の室内というよりも住まいのインテリアを彷彿とさせる質の高い和みの空間が表現されている。クルマらしい要素は守りつつ独自性のあるデザインに挑戦したアリアはとても印象的だ」

 さらに、アリアはグッドデザイン・ベスト100にも選出された。こちらはグッドデザイン賞受賞対象の中から、審美性、提案性、可能性などにおいて総合的に優れていると評価された100点。デザインの水準を高めるにふさわしい、これからのモデルとなりゆるデザインとして選出されているということだ。

軽らしからぬ仕上がりが評価されたサクラ

 2022年5月の発表後、約4カ月で3万台を超える受注で大ヒットとなっている軽電気自動車のサクラ。手の届きやすい価格設定や、軽らしい取り回しの良さと軽らしからぬ力強い走り、電気自動車ならではの静粛性などが魅力だ。

 さらに、日産が得意とする運転支援技術「プロパイロット」「プロパイロット パーキング」が備わるなど、先進装備の充実も人気の理由という。そんなサクラの審査委員評価コメントは以下のとおり。

「電気自動車ならではの静かでスムーズな走りは、軽自動車の常識を完全に超えている。あわせてデザインも、落ち着いたスタイリング、シックな2トーンカラー、先進かつ上質なインテリアなど、車格を超えた仕立てで統一している。地方でのガソリンスタンド減少という課題に対する回答を出しつつ、長年軽自動車と暮らしてきた人たちに、格上の乗用車に匹敵する快適な移動体を提供したことも評価した」

 またサクラは、審査委員の個人的お気に入りや気になる受賞デザイン約90点を紹介する企画、グッドデザイン賞 審査委員セレクション「私の選んだ一品」にも選ばれている。

「まちづくり」にも精力的な日産

 2022年度、日産は他にもグッドフォーカス賞[防災・復興デザイン]を「なみえスマートモビリティ」で受賞している。

 こちらの賞はグッドデザイン賞受賞対象の中で、自然災害への防備や被害からの復興に寄与する優れたデザインに贈られるもの。「なみえスマートモビリティ」は、復興と持続可能な未来の「まちづくり」に向けた公共移動サービスを目指す、実証実験中のオンデマンド配車サービスである。

 東日本大震災にともなう原発事故での全町避難から2017年に一部地域が避難解除された、福島県浪江町で行われている。町に人を呼び戻すべく、個人で移動手段を持たない人が安心して暮らせるように、町内全域を対象とし停留所は徒歩1分以内という便利なサービスとなっている。

 ちなみに、2022年11月1日にはグッドデザイン大賞が5つのファイナリストから選ばれることになっている。ファイナリストは以下の5点、日立 コードレススティッククリーナー(分類:生活家電)、Xbox Adaptive Controller/Xbox SeriesX/S(一般・公共用情報機器)、ホンダ ハンズフリーパーソナルモビリティ(パーソナルモビリティ・自転車、パーソナルモビリティ・自転車関連機器・商品)、NHK 選挙啓発キャンペーン(一般・公共向け取り組み・活動)、地域で子ども達の成長を支える活動 [まほうのだがしやチロル堂](コミュニティづくりの取り組み・活動)だ。

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