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車中泊の危険やデメリットとは? 安全・快適に過ごすための「車中泊の基本」をお教えします

車中泊を楽しむためのコツをお伝えしていこう

車中泊には必要最小限のアイテムが必要

 最近、テントを張る代わりに気軽にできるアウトドアとして車中泊が人気ですよね。面倒なキャンプギアの片付けがなく、テントよりも自分の部屋に近い感覚で寝泊まりできるというようなメリットもありますが、デメリットや危険も当然あります。今回は、車中泊するなら知っておくべき基本のキをご紹介します。

車内は意外と快適ではない! 季節にあった対策をしよう

 道の駅や海・山にある駐車場、オートキャンプ場であっても、暑くても寒くてもエンジンをかけて過ごすのはNG行為です。夏なら日中からサンシェードなどを設置して車内温度が上がりすぎないように工夫をしたり、ウィンドウネットを付けて換気しておいたりすれば、車内に熱がこもりにくくなります。

 また、就寝時にはサンシェードは目隠しにもなりますし、睡眠の妨げとなる朝日が入り込むのも防いでくれるので、昼夜使える便利グッズです。ウィンドウネットは、車種専用がメーカーやパーツショップから発売されています。専用とあって窓に隙間ができず、虫などの侵入の心配がないので、夏の夜には大活躍間違いなしです。

 冬は予想をはるかに上回る車内の寒さに、帰りたくなってしまうほど過酷な車中泊を強いられます。そのため、寝袋や布団、毛布など防寒対策は必須です。ポータブル電源があれば、電気毛布を使えるので1台持っておくととても便利です。敷布団も厚手のものを選んで、底冷えするのを防ぐことをおすすめします。

静かな場所は危険もある!? 車中泊の場所選び

 基本的に車中泊を行う場所として、RVパークやオートキャンプ場、車中泊OKの道の駅などを選びましょう。一般の有料駐車場や高速道路のサービスエリアなどは、車中泊をすることが目的の場所ではありません。

 コンビニや観光地の駐車場などもっての外です。車中泊を許可されている場所を選ぶのは、マナー上の理由もありますが、一番大切なのは安全であるということです。女性ひとりでの車中泊の場合、ナンパや犯罪に巻き込まれる確率はとても高いです。車中泊をするなら、女性専用サイトのあるオートキャンプ場や管理人が常駐している施設、ファミリー層が多い場所なども良いでしょう。

 ひと気のないような場所で、女性だとわかるようなクルマや仕様は、狙ってくれと言わんばかりですので、外から見える位置にぬいぐるみを置いたりするのもやめた方が得策です。男性の場合であっても、山奥の駐車場でひっそりと車中泊をしていたら、不良に絡まれたなんてこともなきにしもあらずです。

 また、車中泊をする際はドアロックを忘れてはいけません。いきなりドアを開けられて襲われる可能性はあり得ます。窓を開けるのであれば全開ではなく、手を入れられない程度に止めて開けるようにしておきましょう。

 そして、車外から誰が寝ているのかをわからないようにサンシェードをしたり、後席に寝たりして、寝ている無防備な姿を見られないようにする工夫も大切でしょう。自分の身を守れるのは自分だけです。これくらい大丈夫だろうという油断に、危険は迫ってきますよ!

快適な寝床作りに欠かせないもの

 車中泊では、座席を倒して寝るスタイルだと思いますが、前席でも後席でも共通して言えるのが、マットは必須アイテムだということ。運転席や助手席は思ったほどフラットではない上、脚が下に落ちるので血行不良など体調にも影響が及びやすいです。

 シートは運転時にベストな状態の形状をしているため、座面が盛り上がっていたりして寝にくいという難点もあります。ですので、後席シートを倒して、フラットな空間を作ることやラゲッジスペースの活用をおすすめするのですが、結構寝てみると固いものです。

 そこで使用したいのが、マット。普段自宅で使っているマットをそのまま持ち込むのもアリですし、キャンプ用品ならエアーマットやローコットを使うのも良いでしょう。

 マットを敷くだけで、起床時に体のあちこちが痛むのを防げますし、車内で過ごす時間もお尻が痛くならずに済みます。自宅と同じような寝心地を感じたいのなら枕を持ち込むのも良いですね。

車内でできること、できないこと

 車中泊で使用できる調理器具や照明、暖を取る方法は通常の屋外で行うキャンプとは異なります。薪や炭、アルコールやガスなどを使用するギアは基本的にNG。薪で火を起こさずに調理できる卓上コンロなどを持っていけばとても便利ですが、火のつくものは車外で使用するようにしましょう。

 車内は狭いので誤って手や物がぶつかって鍋をひっくり返したり、卓上コンロを置く場所が不安定でコンロごと倒したりと怪我や火災の元になります。照明器具はガスランタンやガソリンを使って燃焼するものを避け、電池や充電式の物を使いましょう。

 どうしてもキャンプ飯なる物を作って味わいたいという場合は、ポータブル電源を持っていき、IHクッキングヒーターなどで調理するようにしましょう。ポータブル電源があれば、調理のほかにも暖房器具を使用できたり、スマホを充電できたりと不便な車中泊を一気に快適なものに押し上げてくれます。

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 ここまで車中泊の基本のキをご紹介しましたが、リスクや不便さにスポットが当たっていて、少し車中泊のイメージが変わったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。通常のキャンプとは違う車中泊は、楽しいこともあれば危険やデメリットもあることをしっかりと踏まえた上で、入念な準備をしていきましょう。

 そして、マナーを守って、誰もが安全で心地の良い車中泊ができるようにひとりひとりの心がけが大切です。車中泊の基本をおさえて、車内で過ごすワクワクさを是非とも味わってみてくださいね。

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