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ボンネットにある「ピン」や「稲妻ステッカー」の意味は? 街でも見かけるカスタムカーの「?」にお答えします

キルスイッチと「E」ステッカー

一般人には理解不能なアイテムを紹介

 チューニングやドレスアップ好きにとっては常識でも、そうでない人にとっては装着する意味すら分からないパーツがある。マフラーやホイールやエアロといった大物は理解できるが、細々としたカスタムは頭が「?」になってしまうモノが多い。代表的なアイテムを紹介しよう。

牽引フック

 例えばサーキット走行では必須の牽引フック。どんなクルマにも純正で備わっている部品なのに、わざわざ交換する理由は果たしてあるのだろうか。答えはコースアウトした際にオフィシャルと呼ばれるスタッフが、素早く牽引できるように位置を分かりやすくするため、またローダウンすると純正フックにアクセスしにくいうえ、引っ張った際にエアロなどを破損する可能性があるためだ。

キルスイッチ

 レーシングカーでよく見かける「キルスイッチ」は、事故や車両トラブルで火災が発生したとき、強制的に電源の供給をストップするための装置。4点式シートベルトをした状態で手が届く場所に設置することに加え、ドライバーが意識を失ってしまっている事態を想定し、ボンネットの後端などにも取り付けられることが多く、位置を示す稲妻の先端が矢印になったステッカーが貼られる。

Eステッカー

 また車両火災のとき役立つもうひとつのアイテム、消火器は「E(Fire Extinguisher)」のステッカーだ。

ボンネットピン

 走り系のクルマでいえばボンネットを開閉するための装置、その名のとおり「ボンネットピン」も謎なパーツのひとつ。FRPやカーボンの軽量ボンネットは風圧で浮きやすく、さらにサーキットでは公道ではあり得ない速度が出ることもある。

 そうなると純正のキャッチは固定が不十分で、走行中に外れてしまうことがあり得るのだ。どれだけ危険かは説明するまでもないだろう。なおボンネットピンはレースカーなら必須といえるアイテムだが、固定の機能は持たせず貼るだけのドレスアップパーツもある。

カナード・ダクト

 エアロパーツではカナードや埋め込み式のダクトも謎のパーツだろう。いずれもレーシングカーを起源とするカスタムで、フロントバンパーに装着するカナードは空力のセッティング、ダクトはエンジンルームの熱やフェンダー内の空気を抜くなど、位置によって冷却パーツにも空力パーツにもなるのだ。

ホイールリムガード

 もっとも効果より見た目を重視して装着する人もおり、ドレスアップのアイテムでもあるといって差し支えない。同じく一石二鳥な面があるのはホイールに貼るリムガード。今や「ちょい足し」のドレスアップな側面が強いが、本来はホイールのリムをガリ傷から守るためのアイテム。豊富なカラーバリエーションや脱着が容易なこと、そして価格がリーズナブルなことも人気を呼んだ理由だ。

ヒッチメンバー/トーバー

 流行りのSUVではリヤバンパーから飛び出した、ヒッチメンバーやトーバーと呼ばれるパーツ。名称こそ異なるがトレーラーを牽引するアイテムで、基本的には車種や引っ張る対象の重量ごとに設計され、トレーラーのウインカーなどを作動させる配線まで装備。キャンピングトレーラーを牽引して長旅する文化がある欧米で生まれ、日本でもSUVのブームが盛り上がるにつれ目にする機会が増えてきた。クルマに興味がない人にとっては意味不明に思えるかもしれないが、いずれも利便性や安全性を大きく向上させる実用的なアイテムばかりなのだ。

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