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驚異の25センチアップ! トヨタ「ハイエース」の新時代アゲスタイルは「オバフェン」+「バンパーガード」が決め手

迫力の10インチのリフトアップを実現したトヨタ「ハイエース」

200系ハイエースをクロカン化が新時代

 現在、巷で大流行中のバンカスタム。その筆頭にあげられる車種が200系トヨタ「ハイエース」だ。これまでのドレスアップの定番といえばローダウンだったが、今話題になっているのはリフトアップ系ハイエースだ。現場で働くクルマとして使い勝手が良いと評判になったスタイルだが、それをさらに進化させ、大径タイヤを履くオフロードビークルとしての新たなカスタムの可能性を紹介しよう。

究極のリフトアップハイエースが登場

 2019年頃からちょいアゲスタイルのハイエースが注目されはじめた。それから3年が経過し、近年のアウトドアブーム、オフロード系リメイクの流行とともにリフトアップ志向はエスカレートし、専用キットが登場するまでになり、もはや特別なカスタムではなくなった。

 一般的に販売されているリフトアップキットの主流は、ボディリフトブロックやミッションメンバーダウンブラケット、アッパーアームブラケット、延長ステアリングシャフト、リアインチアップリーフスプリング、ロング強化Uボルト等をセットした3インチキットだが、なかには6インチ、8インチといったリフトアップキットを装着し、クロカンハイエースとしてのリメイクを楽しむオーナー達もいる。

 ここで紹介するタチバナさんもそんなアゲスタイルのハイエースカスタムを思いっきり楽しむ人物だ。このハイエースの凄いところは、通常は上げても8インチまでが限界とされている中で、さらに2インチプラスの10インチ(約25cm)のリフトアップを実現している点にある。

 この驚異の10インチキットを製作したのは、「デリカD:5」のリフトアップキットで有名なハートランドだった。10インチリフトアップキットの目的は、誰もチャレンジしていない究極のアゲ系ハイエースを実現すること。走行テストを繰り返し、各部のパーツ強度、耐久性についても確認したうえで限定10台分のみ販売した足まわりだった。

10インチリフトアップでオフロードも楽勝

 ホイールには、4×4エンジニアリングのブラッドレー16インチを装着。タイヤはオフロード車であることを主張するためBFグッドリッチ・トレールテレーンT/Aの265/70サイズをセットした。

 このハイエースはそもそも趣味のモトクロスバイクを運ぶためのトランポ用として購入したものだそうだ。オフロードコースに行くまでの道は荒れているので、これだけ車高が上がっていると相当なひどいオフロードでも気にすることなく走れて楽だという。

 一見すると、とても便利に使えるトランポだが、バイクを積んで走るとエンジンパワー不足を感じてしまう場面がしばしばあるという。とくに上り坂ではスムーズな加速が得られない。そこで、走行性能がイマイチなハイエースの走りを変えるべく、ビッグスロットルとサブコンを追加して若干のパワーアップとレスポンスアップチューンが施されている。

 また、メカニカル面ではデフのファイナルギアを上げてローギア化させているのもポイント。これによって最高速は伸びなくなるが、エンジン回転が速くなり、必要に応じてキックダウンの反応もよくなった。シフトアップ時はトップまでスムーズに加速してくれるので、実用領域での走行ストレスを感じなくなったそうだ。

 トップスピードはこの車高ならば求めるべくもないので、チューニングは実用領域でのフィーリングアップを重視。これがアゲ系ハイエースにふさわしいアプローチといえるだろう。

 リフトアップハイエース車のメリットは、ワイルドで迫力が増し大きく見えるボディと悪路においての走破性、そして、見通しが良くなり運転しやすくなること。

 一方、デメリットは加速や制動力、燃費の悪化、乗り降りしにくい、アゲ幅によって構造変更が必要になることが考えられる。しかし、今どきのカスタムカーとしてカッコよく目立ちたいなら、オフロードスタイルを醸し出すアゲの選択肢は大いにありだ。タチバナさんのハイエースのようにオーバーフェンダー+バンパーガードを組み合わせれば、よりワイルドなオフローダーとして主張もでき、特別な仕様としてカッコよくキマることは間違いない。

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