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第2世代「スカイラインGT-R」のチューニングは二極化。500馬力のライトチューンに注目が集まっています!

デモカーに搭載されているT517Zツインターボ仕様

トータルチューニングに対応できるパーツが人気

 2022年10月30日に富士スピードウェイでR’s Meeting2022が開催されました。会場ではさまざまなパーツメーカーやショップがデモカーや最新アイテムを展示。そこでAMW編集部が気になったGT-Rのチューニングやメンテナンスを紹介していきます。今回はGT-Rらしく、エンジン関連のチューニングに注目! より速く、そして快適に……そんなGT-Rの最新事情に迫ります。

HKS

 ハードなエンジンチューニングに対応できるアイテムを長年展開しつつ、モータースポーツ活動も積極的に行っている「HKS」。日本のチューニング史を語るにはなくてはならない存在であり、歴代GT-Rのチューニングにも深く携わってきました。

 そんなHKSとGT-Rの歴史を象徴する1台でもある、独自開発でグループAを戦ったR32を展示。会場を訪れた人の多くが撮影していました。

 そんなモータースポーツ現場でも技術力を磨いたHKSには、ハードチューンに対応できるパーツの要望が多いとのこと。それらの声に応えるべく、R35用はもちろんのこと、第2世代GT-R用パーツも展示されていました。

 その中でもHKSらしい技術が光っていたのがRB26向けに新開発した3.0Lへの排気量アップキットです。これまでもHKSはピストンや2.8Lの排気量アップキットを販売していました。今回のキットはピストンピンを組み込んだあと、トップを被せるように装着する2ピース化によって、ピストンの上下方向を6mm短縮化。その分、約6mm長いコンロッドを組み込むことが可能となり、3.0L化を実現しています。

 そのほかにも始動性を向上させる点火系パーツなども並び、ハードからライトチューンまでさまざまな需要に応えられるRBチューンを手掛けていることが分かる展示となっていました。そのほか、車高調整式サスペンション「ハイパーマックス」シリーズの新アイテムも披露され、トータルチューニングに対応できるHKSの懐の深さが伝わってくるブースとなっていました。

TRUST

 エンジンパーツやターボ関係を中心に、トータルチューニングに対応できるパーツを展開する「TRUST」。第2世代GT-Rの時代からGT-Rチューニングにも積極的に取り組んできました。

 そんなTRUSTのブースには人気のパーツを盛り込んだR34が展示されていました。このR34はTRUSTが提案する公道スペックとなっていて、ガンガンにサーキットを走るよりも、大切にGT-Rを維持していきたいユーザーに向けた仕様です。吸排気系や純正プラスαのタービンを装着し、約500psを発揮する仕様。

 TRUSTでは近年、第2世代GT-R向けに純正プラスαなスペックのパーツを展開しており、オーバーホールやリフレッシュなどの需要に応えられるパーツが増えているそうです。近年新たなアイテムとして登場したのが東名パワードと共同で開発したポンカム。ハーフスロットルでもよりスムースかつ刺激的な回転フィールを実現しており、ストリートを中心のユーザーで少し回転フィールに刺激を与えたいという人にはオススメです。

 TRUSTとしては今後現代のクルマの技術を第2世代GT-Rに落とし込み、レストア時に役立つ純正プラスαなパーツやシステムを展開していきたいとのこと。

 しかしながら、TRUSTへ問い合わせるGT-Rユーザーの中には、いままでと同じくハイパワー志向なユーザーもいるそうで、そのような尖ったチューニング要望にもまだまだ対応し続けていくそうです。

ハイチューニングとライトチューンの二極化

 今回のR‘s Meetingでは第2世代GT-R、RB26のエンジンチューニングに関係する話が多く聞かれました。その中で分かってきたことは、まだまだ現役でハードな走行をするハイチューニング派と愛車を労わって維持していくレストア派に二極化しているということ。ハイチューニング派は以前からある流れがそのまま継承されている印象となっています。

 面白いのがレストア派の方向性です。ほかの車種ならレストア派と聞くと「純正命」という印象を受けますが、GT-Rではそれは少し違う模様。レストアをしつつもGT-Rらしい機能的なチューニングも同時に行う方向性がスタンダードとなっていて、下のトルクを確保して扱いやすさも重視しつつ、純正プラスαほどのタービンに変更し、500ps前後の仕様にするというのが主流となっているようです。

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