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旧車に使える最新チューニングとは? エンジン制御こそレストモッドがベストです

35エアフロのイメージ

最新パーツを用いたチューニングで走りもアップデートできる

最新チューニングはネオクラ車にも有効!

 チューニングカーとひとことで言っても、とくに制御系は日々進化し続けている。ちょっと古いチューニングカーやネオクラシックなクルマたちも、最新のチューニングパーツを使えば乗りやすく、速くできるのだ。

エンジンを始動させるだけでも年々進化を続けている

 ネオクラなクルマと最新のクルマとの違いといえば電子制御系だろう。1970年代まではキャブレターでガソリンを霧化し、スロットルバタフライをアクセルペダルで開閉させ、燃料を送り込んでエンジンを始動させた。その際にチョークレバーを操作するのだが、気温や気圧、エンジンの温まりぐらいでアイドリングが不安定になったりすることもあった。

 1980年代になるとスロットルバタフライはそのままだが、エンジン回転や負荷に応じて簡単なコンピュータが計算し、インジェクションでガソリンを噴射するようになった。

 2000年代に入ると、アクセルペダルを踏み込んだ量をコンピュータ上で計算し、モーターでスロットルバタフライを動かす「フライ・バイ・ワイヤ」や「ドライブ・バイ・ワイヤ」、「電子制御スロットル」といったものに進化。緻密な制御が可能になった。

 エンジンがピストンで空気とガソリンを圧縮して爆発させる基本は変わっていないが、制御の部分は大きく変わっているのである。ならば、古いクルマに最新の制御を投入するチューニングをしてしまえばいいのである。

最新チューンその1:R35エアフロ&12穴インジェクター

 もはや定番だが、エアフロメーターを最新式にするチューン。エアフロはエンジンに入る空気の量を計測する装置で、その計測量に応じてガソリンを噴射している。いかに緻密に計測できるかが重要だが、少しでも抵抗を減らしたい場所にあるので、邪魔をしない形状であることも重要だ。

 大昔はフラップが動くことで計測していたが、抵抗が大きかった。その後いろいろな計測方式ができたが、最近のトレンドはR35GT-Rに使われた日産の最新エアフロに変更するチューン。最新といってもすでに15年ほど経過している気もするが、数万円と安価で正確に計測できるため、パワーを出しやすく燃費も向上しやすい。

 また、同時に注目されたのが同じくR35GT-Rのインジェクター。インジェクションは水鉄砲のようにガソリンを噴射するが、これまでは1穴か2穴が普通だった。ところがR35用では12穴になっている。たくさんの穴から噴射することでより霧化しやすくなり、燃焼効率をアップさせられるのだ。

 それらを使ってECUを書き換えるチューニングが、今や定番になっている。ネオクラ車種に投入すればパワーも燃費もアップさせることができ、いいことしかないのだ。

最新チューンその2:フルコン投入

 1990年代以前のクルマであるなら、いっそのことフルコンピュータで制御してしまうのもアリ。キャブレター車はもちろん、インジェクションになってコンピュータ制御になったばかりの時期のクルマでもシステムは相当に古い。ファミコンと同等の8ビットで制御しており、それを最新のフルコンにすることで劇的に演算速度は早くなりレスポンスもよくなる。また、さまざまな制御を加えることも可能だ。

 エアコン作動時のアイドルアップはもちろん、必要かどうかは別だがフラットシフト機能とか、ローンチスタート機能をプラスしたり、ギヤごとにブースト圧を変えるといったことまで、なんでもできてしまう。

 フルコンにする弊害としては、最近のクルマでは盗難防止装置のイモビライザー機能が使えなくなるなどがあるが、そもそもネオクラ車には採用されていないので関係ない。

 ネックとなるのはコストだろう。レースやハードなチューニングカーで使われる高機能なものとなると100万円近い価格+セッティング代が必要となるが、最近は低価格で高性能なコンピュータが流通しはじめている。目安としては本体とセンサーなどで20万円前後だ。セッティング料金は製品と同等の20万円くらいが目安となる。。

 決して安くはない価格だが、いつでも快調でエンジンレスポンスはビンビン、制御は細かいので扱いやすくなると考えれば、コストパフォーマンスは高いだろう。

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