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参加費8700円でジムカーナを本格的に体験しよう! 初心者大歓迎の「Luft Gymkhana Challenge」2023シーズンもスタート

No.33 村上真基選手(ドノーマル号/ZC6/クラス3)

草ジムカーナシリーズなのに、なぜクローズド格式にこだわるのか?

モーターランドSUZUKA(MLS)で毎年開催されている「Luft Gymkhana Challenge」の2023シーズン開幕戦が、2023年4月8日(土)に開催となった。

真剣にタイムを狙うと奥深い攻略が必要になる

モーターランドSUZUKAは、三重県鈴鹿市にある「鈴鹿サーキット」、「鈴鹿ツインサーキット」とともに鈴鹿に3つあるサーキットのひとつ。もともとはホンダのテストコースとして誕生したサーキットで、2つのヘアピンと直線、そしてインフィールドの組み合わせの1周1000mのコースとなっている。

テストコースとして設計されただけあって、直線でつながれた2つのヘアピンコーナーは、似たようなコーナーに見えるが、コーナー中のカントが微妙に異なる。ここで真剣にタイムを狙うと、じつは奥深く攻略が難しいコースとも言われている。

周回でもなかなか難しいコースを使用して行われているこのジムカーナのシリーズは、2016年から始まっており、現在7年目のシリーズとなる。毎回、MLSコースレイアウトを活かしたコース設計となっており、年間4戦のシリーズ戦となる。

初心者に配慮した設計にしている理由とは

このシリーズの特徴は、なんといってもJAFクローズド格式であること。国内Bライセンスの取得も可能な超本格的なジムカーナ競技となる。それにもかかわらず、ジムカーナ初心者にやさしい競技というのも特徴だ。この相反する課題をクリアするために取られたというのが、通常なら3走以上使用しないというジムカーナ競技のレイアウトを、6回まで走行を可能としている点(他にもコースの誘導看板の設置などを行うこともある)。本格的な競技の形式をとりながらも、コースを覚えなければならないというハードルを取り除いているのだ。

さまざまなところで初心者向けにジムカーナ練習会であるとか、初心者向けのイベントを開催している。だが、「Luft Gymkhana Challenge」は、6回走行が可能という練習会のようでいて、競技会になっているというところが、他との大きな違い。極めて初心者に配慮した内容ともいえる。

なぜ、そんなことをするのか? その答えはずばり「もっと多くの人にジムカーナを楽しんでもらいたいから」である。そもそも自動車競技を始めようとすると、どこから始めていいのかわからない、という問題に直面する。サーキット志向なら、走行会に参加していけばいずれレースに出ることにもつながっていき、その流れは見えやすいのだが、クルマも壊したくないし、他人と同時に競い合うことは避けたい、と考えたり、単純にジムカーナという競技に興味がある、となると最初から競技会というのも気が引ける。そんな人のために作られているイベントともいえるのだ。

参加費も8700円と低く設定されている

パドックの充分な動線の確保や、各参加者の走行の時間を多めに取りたいということから、募集台数は少なめの毎戦40台がマックス。もちろん参加費も8700円と低く設定されており、ジムカーナという走行に対しての費用で考えると極めてリーズナブルということもわかる。

クラスは、100ps以下のクラス1から280ps以上のクラス5までの5クラス(4WD車には+1秒のハンデ有)に、Sタイヤを使用可能とするエキスパートクラス(車種問わず/車輛およびタイヤによるハンデ有)の全6クラス。ナンバー無し車の参戦は不可となる。

ミスコースをしないように、というのもジムカーナの面白さともいえる。だが、初心者にとってはコースを攻めるハンドリング技術の向上に注力したい、であるとか、いずれは本格的なジムカーナをやりたいけれど競技慣れをしたいという向きには最適。もちろん、ここでしっかり腕を磨いてから地区戦などへステップアップをしていきたいと考えている人や、セッティング出しにも使えるシリーズともいえる。

競技は大きなトラブルもなく無事に終了

今回は合計25台(クラス1に4台、クラス2に8台、クラス3に7台、クラス4に2台、エキスパートに6台)がエントリー。朝から参加者が集まって、受付、そして慣熟歩行を行い、午前中に練習走行2本・タイムアタック1本目の走行。お昼休みを挟んで、午後も練習走行1本・タイムアタック2本目を行い、タイムアタック2本目が終わり次第、今度は反省走行1本というスケジュールとなった。

シーズンも変わり、新たに地区戦に参戦することとなった選手らもいるものの、それでもこの「練習会のようなジムカーナ大会」に、参戦を継続する面々も多い。シリーズチャンピオンには記念のウエアが渡されており、昨年クラスタイトルを制した面々も多く参加している。

朝から陽が射し、春の好天に恵まれたはずだったが、時折雨雲がかかるような一日となり、午後の決勝2本目ではワイパーを動かさなくてはならないほどの降雨にたたられた。それでも競技は大きなトラブルもなく、大きな事故もなく無事に終了した。

ジムカーナをやってみたい、本格的なジムカーナ競技をやっていきたい、という人向けのシリーズ、続く第2戦は7月8日(土)に開催。ちなみに、第3戦は10月14日(土)、第4戦は11月18日(土)に開催となる。

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