国内唯一の24時間レースは食べ歩きも楽しいお祭り!
2023年5月26~28日の3日間、富士スピードウェイで「ENEOSスーパー耐久シリーズ2023 第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」が行われました。現在、国内唯一の24時間レースとなるこの大会に向けて、チームも運営サイドも各種関係者も、そしてファンも、他のレースとは異なる準備をしてきます。なかでもとくに24時間ならではと言えるのが食事。今回はパドックを中心に、24時間レースならではのグルメ事情をレポートしていきます。
オススメはたこ焼き! BRPピット
パドックを歩いていて、各チームが用意する食事の中でトップレベルに活気づいていたのがBirth Racing Project(BRP)のピットでした。たこ焼きや唐揚げ、名古屋名物どて串などが用意されていて、まるでお祭りの屋台を思わせる様子でした。中でもとくにこだわりが光っていたのがたこ焼き。名古屋出身の料理担当スタッフが用意した名古屋風のたこ焼きには野菜が多く使われていて、冷めても潰れることがなく、ソースなしで食べるスタイルの味付けもそのまま。誰がどのタイミングで食事を取るかわからないレースにピッタリなケータリングとなっているのでした。
石窯焼きのピザ&ハンバーガーを提供
ピザを石窯で焼くスタイルのケータリングカーを用意していたのがROOKIE Racingです。今回ケータリングは群馬県桐生市にある「トラットリア バルボン」というレストランに依頼し、ピザやパスタ、ステーキ弁当などを提供。モータースポーツ現場のケータリングであっても、地元桐生市の食材を使った出来たてで温かい料理を提供することにこだわっているそうです。
また、同じ桐生市からハンバーガーショップ「ハンバーガーハウス」も共同でケータリングを提供。こちらはパティにこだわっていて、余分なスジと油を取り除き自らミンチして作っているパティは肉肉しい感触を大切にしながらもサッパリとした印象に仕上がっています。あまりのパティのおいしさに「肉だけちょうだい!」とリクエストする関係者もいたくらいでした。
レストランではモーニングに注目!
24時間レースに合わせて特別な食事を用意するのはチームだけではありません。富士スピードウェイのパドック内にあるレストラン「クレインガーデン」では24時間レース限定メニューを提供。営業時間を変更し、土曜日の夜は24時まで、日曜日の朝は7時30分からオープンしていました。お酒の提供もあり、朝の時間帯に用意された限定モーニングもあり、まさに24時間レースならではといった印象でした。
中でもクレインガーデンイチオシのモーニング限定の卵かけごはん「こだわりたまごのTKG」(1200円)は、卵白をメレンゲにして好みでトリュフ風オイルをかけるスタイルで、これ以上ない贅沢な卵かけごはんと言えます。はじめはオイルをかけずに食べると、とろみとコクのある滋味ゆたかな味わい。そこへトリュフ風オイルをかけると洋風で上品なテイストに変化。さまざまな変化が楽しめる卵かけごはんなのでした。
小林可夢偉選手こだわりのコーヒー
そしてクレインガーデンの前には、水素エネルギーで電源を供給しているカフェトレーラーを発見。電源は「MIRAI」と同じシステムを流用したトヨタ「タンドラ」から供給されていました。ちなみにコーヒーは小林可夢偉選手のこだわりの逸品を提供。そしてカフェトレーラーも小林可夢偉選手の私物なのです。
コーヒーの美味しさはもちろん大好評でしたが、多くの人が驚かされたのが発電時の音の静かさ。実際に発電中でも音はほとんどと言っていいほど聞きとることができないのでした。
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富士24時間レースには他のレースではなかなかできない楽しみ方が盛りだくさん。その中でも食事は代表格のひとつと言えるでしょう。今回紹介したのはほんの一部に過ぎません。来年の24時間レースでは、食べ歩き食い倒れツアーなんて自身でやってみるのも面白いかもしれないですよ。