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クルマにキャンプ道具を積んだままだと法律的にアウト!? 懐中電灯の積みっぱなしも摘発対象になることも

懐中電灯も軽犯罪法にひっかかる

手間でもキャンプ道具は降ろしておく方がいい

「クルマは通勤に使うだけだし、再来週にキャンプへ行くまで道具を積みっぱなしにしておこう」なんてことはないだろうか。キャンプ道具を積みっぱなしにしておくと思わぬトラブルに発展することがある。必ずしもトラブルとなるわけではないが、そのリスクを知っていて損はない。

刃物や懐中電灯は法律的にアウト

2022年の発表だが、東京都内で銃刀法違反(刃物携帯)容疑で摘発された人の約8割が、「キャンプや釣りで刃物を使った後に、クルマやバッグに置き忘れた」ためだった。

銃刀法では鉈や斧、包丁といった刃渡り6cmを超える刃物に適応されるので、刃渡り6cm以下の小型ナイフならいいと思える。しかし軽犯罪法では、正当な理由なく刃物や鉄棒といった凶器になるモノ、懐中電灯やロープなど侵入するための道具を隠し持ってはいけないとされている。ナイフを購入した帰りやキャンプの行き帰りに持っていくのは問題はないが、積みっぱなしは基本的にダメとなる。

刃物以外にもペグやハンマー、ヘッドライト、工具、ロープなど思わぬものが対象になりかねないのでキャンプ道具はその都度降ろした方が無難なのだ。

ガス缶やライター、電池は高温注意

JAFが行ったテストによると、気温35℃の炎天下にクルマを停めていると、1時間で車内は50℃を超えたデータがある。ダッシュボード付近では70℃以上になったとも。ガスボンベは40℃以下の湿気のない場所での保管が推奨されており、その寿命は7年だ。

車内での保管は日の当たらない荷室ならギリギリなんとかなりそうだが、日影に駐車したつもりが陽なたになっていることもある。40℃を過ぎると途端に破裂するわけではないが、50℃、60℃と温度が上がっていくと缶の中のガスはどんどん気化して膨張し、最終的に缶が破裂する。ガスボンベは車内に放置せず室内に取り込み、缶底の日付を確認しておこう。

ほかにもLPガスを含有するスプレー缶、ライターも40℃以下で保管が推奨されている。虫除けスプレーや日焼け止めスプレーの置きっぱなしも対象ということを忘れずに。また、熊よけスプレーは保管温度に注意が必要だし、そもそも軽犯罪法に触れかねないのでこちらも車内保管は避けたい。

なお、ガスボンベのキャップをせずに保管していると、気づかないうちに荷物が崩れ、ピンが押されてガスが漏れる危険も大いにある。管理しきれない車中での保管はやめておきたい。

電池も35℃以上での保管は好ましくないとされており、長時間、高温になる環境では液漏れの危険があるとか。電池は湿気にも注意したいので、予備電池も電池を使った製品も使った後はクルマから降ろしておこう。

締め切った車内は衛生的に不安

泥や汗がしみこんだままの道具は、湿度と温度がそろえば簡単にカビが生える。

また、「後で食べよう」と思っていたおやつや飲みかけのペットボトル、汗をぬぐったタオルが、うっかりコンテナボックスの中に紛れ込んでいることだってある。運転で疲れているのに大量のキャンプ道具を自宅の収納棚に戻すのは大変かもしれないが、道具の状態、余計なごみ・ひどい汚れがないかをチェックするチャンスでもあるのだ。

積みっぱなしでは忘れ物が見つかりにくい

荷物を降ろすことでキャンプ場での忘れ物にも気づきやすくなる。早めにキャンプ場に問い合わせをすれば、見つけて保管してくれることが期待できる。もし、道具を積みっぱなしにしていると、いつ・どのキャンプ場で紛失したのかもわからず、なすすべもない。

荷物を積みっぱなしだと燃費が悪くなる

大型2ルームテントは15〜20kg、焚き火台3〜4kg、テーブル4〜5kg、チェア1〜3kg×4、ツーバーナー5kg、ガスランタン大小ふたつで2kg、封筒型寝袋2kg×4。食材が入ったクーラーボックスや調理器具は自宅に持ち帰るだろうが、これだけで大人ひとり分の重量だ。

ほかに焚き火小物やペグ、コットやマット、道具を保管するためのラックなどを追加すればあっというまに70kg、80kgに達してしまう。わずかながらも燃費に影響するので、使わないキャンプ道具は降ろすに限る。

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