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ウッドショックで薪の価格が高騰中! 開拓で伐採した杉を薪として活用しました【おとなの山遊びVol.14】

薪のラック

玉切りした丸太を転倒防止のウエイト代わりに積んでこの日は終了。梅雨の前に薪割りしつつ長さもある程度は揃えて乾燥させたい

高騰している薪を自らの手で調達

コロナ禍というタイミングながら、縁があって山小屋ライフをスタートさせた筆者。快適に過ごすための環境づくりを進め、週末は都会の喧騒から離れた生活を送っている。今回はライフラインのひとつである薪の確保についてリポートする。

木を切ってすぐに薪として使えるわけではない

アウトドアに欠かせない焚き火。ここ数年はウッドショックのあおりで薪の価格が高騰しており、ホームセンターでは1束が700円を超えるのも当たり前。燃料代の捻出に頭を痛めている人も多いに違いない。

自分たちの秘密基地は以前にリポートしたとおり雑木林を切り拓いた土地で、薪だろうとスウェーデントーチだろうと材料はまさに売るほどある。ただし玉切りした木をすぐ薪などに使えるわけではなく、煙を減らしたり高い火力を得るには乾燥させなければならない。期間は環境によりけりだが、湿気の少ないところなら半年、一般的には1~2年というのがセオリーとのことだ。

開拓の初期から日当たりと風通しを改善するため、すでに15本くらいの杉を伐採したと思われるが、肝心の乾燥がだいぶ後まわしになり放置していた。多少はログハウスや倉庫の下で乾かしているものの、大半はブルーシートもかけず地面に置きっぱなし。いつまで経っても薪として使えないどころか、雨や雪の湿気で腐ってしまう可能性もあり得る。それで高い薪を買うようでは本末転倒もいいところ、というわけで梅雨の前に薪棚を作ろうということになった。

じつをいうとラック本体はだいぶ前に買っていた。インターネットで1万円もしない製品だが60束の薪を収納できる容量で、組み立てはカンタンながらパイプの太さから強度も十分にありそうだ。

取り急ぎログハウスの裏に置くだけ置いて早1年、今にして思えばその場所からして失敗だった。裏手は木どころか草刈りさえほぼ手付かずで湿気があり、風が入りにくいうえすぐ後ろがログハウスなので抜けもしない。直射日光もほとんど当たらないという、乾燥にはまったくもってダメな環境だ。そこで、木が伐採されて風の通りも抜けもよく、日光もそれなりに入る場所へ移動させてみた。

反省点はあるが無事に完成して満足度高し

もうひとつの課題はラックに屋根をかけること。雪の少ない地域ならフラットで軽量な屋根でも何ら問題はないだろう。だが、ここは50~60cmも積もるため生半可な強度では耐えられそうにない。

そこで物置の床を作ったときに余った2×(ツーバイ)材で、頑丈かつ30度ほど傾斜のついた屋根を製作。まずはフルに薪を積むと相当な重量になると想定し、沈み込まないよう地面を軽く掘ってから砂利を敷き、開拓の仲間が作った工具でガンガン叩いて固める。そこにコンクリートブロックを置いてある程度の水平を出す。

続いて2×材をカットするのだが、傾斜を付けるため後方に端材を挟んで持ち上げつつ、ラックの両端は強度を出すためボックス形状とした。そしてトタンの波板を打ち付けて完成。文章にするとあっさりだが、初めての経験ということもあり、ふたりで朝から作業を始めて完成したのはほとんど夕方になってしまった頃だった。

強度が過剰かもしれないとかトタンをもっとキレイに固定したいなど、少なからず反省材料はあれどそれらはふたつ目を製作する際に活かせばいい。じつは伐採した分だけでも容量が足りず、同じラックをもうひとつ購入してあるので、いずれ組み立てようと思う。

あとは玉切りする際の長さも揃えたい。最近でこそ40cm前後を意識しているのだが、初期は何の知識もなく適当にカットしており、ラックへ載せにくいうえ使い勝手もイマイチ。コレもまた勉強のひとつだろう。何はともあれ薪の乾燥をようやく始めることができ、転がっている丸太を片付ければ景観もよくなる。そろそろ東北も梅雨が近付いてきているようなので、可能であればふたつめの薪棚も早々に完成させたい!

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